以前からあたためていた小さな童話を、電子書籍で自費出版しました。
タイトルは「うみほたるちゃん」。幻冬舎さんから既に配信されています。
イラストは、プロのイラストレーターである石川ゆかり様にお願いしました。
私は文章のみの担当ですが、主人公のデザイン原案は自分で出しています。
といっても、簡単なスケッチを2枚ほど提出しただけですが。
こんなスケッチです。
卵?(笑)
いえ卵ではなく、この童話のヒロインは、うみほたるという海の生き物なのです。
青い光をピカピカ放つ、ちっちゃくて綺麗な生き物。
彼女は、パパと赤ちゃん、それにたくさんの仲間たちといっしょに静かな浅瀬で暮しています。
そんなうみほたるちゃんが、赤ちゃんと散歩に出たときに、事件がおきます。
知らないうちに遠くの海まで流されて、迷子になってしまったのです。
ここはどこ? あわてふためくうみほたるちゃん。
こわい敵もあらわれて「きゃーっ」と逃げ出したり、
「たすけてー」って泣きたくなったり。
「もうだめー」って弱音をはいたり。
それでも勇気をふりしぼり、うみほたるちゃんはがんばります。
だって赤ちゃんがいっしょですからね。
この災難をなんとか乗り越えて、ふたりで無事におうちに帰らなきゃ。
さあ、うみほたるちゃんたちは帰ることができるでしょうか?
文章量が原稿用紙23枚くらいあるので、絵本というより、絵がいっぱいついた児童書のおもむきですね。
けっこう漢字も入っていて、幼児がひとりで読むにはむずかしいかもしれません。
というのも私が対象にしたのは、子どもたちというより、そのママたちのほうだから。
子育てをがんばっているママたちに、ほんの少しでも楽しんでもらえたら。
絵本の世界で癒されて、少しでもほっとしてもらえたら。
そんな気持ちを、せいいっぱい込めました。
もちろん、読み聞かせして、親子で味わえるストーリーになっています。
私自身はいま、中学生と高校生、二人の息子の母親です。
いまだ育児中ではありますが、やはり幼児期の大変さとは別世界。
幼児期特有の、あの大騒動は、私にとってまさにカルチャーショックの大きな体験でした。
今になって考えてみれば、あんなにあわてなくてもよかったのに。
あんなにあせらなくてもよかったのに……。
でもそれは、全部通りすぎてしまった今だからこそ、思えること。
だから。
この物語は、当時の自分が読みたかった物語でもあります。
あの頃に欲しかった言葉たちを、いまやっと、かたちにすることができた。
そんな気がしています。
作中には何度か、「こわい敵」や「荒れた海」が出てきます。
これらはもちろん、文字通りの意味に受け取ってもかまいません。
遭難してしまった親子ががんばる話、と思っていただいても大丈夫です。
でも私の中で、それらは「現実にいる困難な相手」や「世間の荒波」のイメージと重なっています。
荒波に負けずに生き抜こうとする、小さな親子の姿を、童話の世界に託しました。
ちなみに、実際のうみほたるは体長3ミリ程度。
ほかの生物ははるかに巨大だし、生態も違うしで、本当なら同じ舞台に並べることはできません。
でもそこは、童話という魔法の力を借りて、好きなように、自由に遊ばせていただきました。
でも、そんな文章のおかげで、イラストレーターの石川様は、さぞ苦労されたことと思います。
そもそも、ピカピカ光る生き物を絵で描くなんて、思っただけでも難しそうですよね。
でも、さすがにプロのかたの技術はちがう。
石川様は、色あざやかな何枚もの絵を、素敵な海を、みごとに描いてくださいました。
感謝しています。どうもありがとうございました。
そして、ご尽力くださった、幻冬舎ルネッサンス新社の山名様はじめスタッフの皆さま。
この場を借りて心からお礼を申し上げます。
お世話になりました。どうもありがとうございました。
通販サイトにおかれていて、試し読みもできます。
よかったらちょこっと覗いてみてくださいね。
(実は電子絵本を作っておきながら、Kindle初体験だった私……。
インストールがうまくできなくて、あたふたしてしまいました・笑。
タブレットやスマホ画面だと、色が明るく見えてとても綺麗です。でも文字がやっぱり小さすぎて読みにくい。
PCの全画面表示だと、紙の絵本の雰囲気が味わえるので、そちらが断然おすすめです)
ありがとうございました
※追記 小説サイトに文章のみを公開しました。
採算度外視行動ですが(笑)コチラをどうぞ♪