い
世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る
山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる
詠んだ人・・・皇太后宮大夫俊成(こうたいごうぐうのだいぶ しゅんぜい)
詠んだ人のきもち・・・ああ、世の中というものは
(つらさから逃れる)方法はないものだ。
思いつめて入っていった山の中でさえも
(悲しさのために)鹿が鳴いているようだよ。
道・・・方法。手段。
思い入る・・・思いつめる、という意味と
山の奥に入る、という意味をあらわす
鹿・・・牡鹿(おじか)は秋になると牝鹿(めじか)を求めて鳴く