すみの江の 岸による波 よるさへや
夢のかよひ路 人めよくらむ
ぢ
詠んだ人・・・藤原敏行朝臣(ふじわらのとしゆきあそん)
詠んだ人のきもち・・・すみの江の岸に寄せる波、
その「よる」という言葉ではないが
どうして私は夜の夢の中までも
あなたと会うのに人目を避けてしまうのだろう
すみの江・・・大阪府住吉区の海辺
夢のかよい路・・・夢の中で恋人たちが会う道
よく・・・避ける
(上の解釈だと「人目を避けるのは私」ですが、「避けるのは恋人」という説も有力なようです。
「私」の場合は、人目を気にしてしまう自分の弱さを嘆く歌になりますが、「恋人」だと「どうしてあなたは、夢の中でまで人目を気にするのですか」という意味の歌になりますね。
どちらにしても「人目を避けなければ会えない状況の恋」に変わりはないですが・・・。
このブログを書くとき、いつも本とサイトあわせて5つ参考にするのですが、この歌に関しては「私」派3つ、「恋人」派2つでした。
一応3つのほうをとってみましたが、「恋人」のほうが共感しやすい気もしますね)