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アメリカのサマーキャンプ、サマースクールの短期留学専門のコーディネーターが、現地の情報を様々な角度からお届けします。

アメリカのボーディングスクールの卒業式

2013年05月27日 | アメリカのサマーキャンプ
こんにちは。今日は、アメリカのメモリアルデーという祝日です。日本では、戦没者記念日にあたるのでしょうか。

新緑の美しい5月から6月にかけては、アメリカでは卒業式シーズンです。昨日は、アメリカ東海岸のボーディングスクールに4年間留学していた生徒さんの卒業式に参列しました。
日本からは、お母さま、おばあちゃまがお祝いに駆けつけました。

この生徒さんは、小学生3年生から弊社のコーディネーションを利用し、サマーキャンプ、サマースクールに毎年参加されました。その都度、彼の年齢や興味に合わせたプログラムをご紹介し、留学が決まった年の夏は、ボーディングスクールでの6週間のサマースクールに参加し、留学に備えました。

アメリカの卒業式は、入学式というものが無いので、とても大きなイベントです。昨日も、一人の生徒さんの卒業のお祝いに、ご両親だけでなく、グランパ、グランマ、叔父様、おば様など、総勢8名ほどご参加されていたファミリーもいらっしゃいました。あいにく、5月末にしては凍えるほどの陽気だったのですが、キャンパスに張られたテントの下でのアウトドアの式でした。卒業式は、お天気さえ協力してくれれば、アウトドアの式がほとんどです。

コーディネーターとしてサポートさせていただいた留学生の卒業式には、すでに何回も参加しておりますが、毎回思うことは、それぞれ学校によって実にユニークな特色があることです。そして、日本の卒業式とは違って、ハッピーで陽気な雰囲気であることです。

いつもは、冬でも健康サンダルを愛用していた、この生徒さん。卒業式当日は紺のスーツにネクタイ。胸には生花のコサージュをつけて、白いドレス着用でバラの花一輪を持った女子生徒さんと並んで入場してきたときは、ジーンと涙が出そうになりました。日本からお祝いに駆けつけたお母さま、そしてはじめてお孫さんの学校を訪れたおばあちゃまにとっては、感無量だったことと思います。

式のスピーチは、校長先生のスピーチよりも、現在様々な分野で活躍されていらっしゃる卒業生、そして卒業生代表のスピーチがメインです。アメリカならではのユーモアを豊富に織り込んだスピーチに、会場は爆笑したりします

卒業生ひとりひとりが壇上に上がり卒業証書をもらうのですが、生徒ひとりひとりに対して、会場から声援や拍手が耐えません。そして、最後の生徒さんが卒業証書をもらった瞬間! 卒業生全員で立ち上がり、この学校の伝統であるある歌を大合唱したのでした。卒業生ひとりひとり、この合唱には、それぞれの気持がこめられていたことでしょう。

彼は、アメリカの大学に進学します。先週は、彼のように高校留学を終えて、アメリカの大学に進学した2名の生徒さんの大学の卒業式もありました。ついこの間、それぞれの生徒さんを高校の寮に連れていき、彼らの緊張する面持ちに、後ろ髪をひかれる思いでキャンパスを後にしたように思えるのですが、もう彼らは社会人です。月日が経つのは本当に早いものです。

そして、またこの9月に、ボーディングスクールでの留学をスタートする生徒さんたちが到着してきます。入寮のために、お布団や備品を購入するのは、夏のプログラムが終了して間もないころです。

昨日の卒業式でのスピーチの中で、自分で愛することのできることを地道にやっていくこと。そうすれば、It will get better!ということを、現在ベストセラーの作家である卒業生がおっしゃいました。日本に住む甥のために、サマーキャンプを探し始めたのは、私がボストン大学ビジネススクールに在学しているときでした。それから、17年。予期しないハプニングや、難しい状況に立たされることも多々ありましたが、結果的にすべて良い勉強の場でした。

昨日の卒業式のようなハッピーな機会に、私も参加させていただけることを、そして小さいときから何年にも渡りお子さんの成長を見守らせていただく機会をいただけたことを、心から感謝しつつ、これからも日本のファミリーのために何かお役に立てることができれば光栄!という気持で、この夏の仕事も、高校留学の仕事も続けていきたいと思っています。