いよいよ今週末の土日、10月21日(土)と22日(日)は山形交響楽団の定期演奏会です。
指揮に炎のマエストロと称される小林研一郎さんを、そしてソリストにはヴァイオリンの瀬崎明日香さんをお迎えしての演奏会。
小林研一郎さんは、私の妻と同郷のいわきのご出身ということで、地元いわきのオーケストラに長く参加してきた妻からの伝聞も加わり、よりいっそう親近感の湧くマエストロ。
一方の瀬崎さんは、私が東京芸大に通っていた際の一つ上の学年に在籍され、ソロはもちろんのこと、授業で組まれた弦楽四重奏でも一層突出した才能・存在感が非常に眩しかった大先輩。
今週末の山形交響楽団定期演奏会は、熱く、厚く、心にのこる演奏になること間違いなし。
2003年に山形交響楽団に入団し山形で暮らして20年、とても大きなご褒美!!
第89回定期演奏会を終えました。
会場へお越しいただいた皆様に心より感謝申し上げます。
そして今回ゲストとして参加してくださった犬伏さん、非常に楽しい時間を共に創っていただき、深く、深く感謝。
演奏では、当日の会場リハーサルの際に皆で交わした「オーケストラでは出来ないことをしたい!!」という言葉に互いに献身的に寄り添い、あんなことやこんなことや色々発現させたと思います。
お客様にいつになく多くの事象をお届けしたと思います。
今後、皆様からのお声を届けていただけましたら至極勉強になりますので、是非ともよろしくお願いいたします。
次回第90回定期演奏会は、川上一道さんをお迎えしての公演になります。
第100回定期へ向けてさらになる研鑽に努めてまいります。
なお次回第90回定期演奏会までご案内役は倉田が務めてまいります。
今後とも山形弦楽四重奏団をどうぞよろしくお願いいたします。
まちなか音楽会2023に出演した後、いつものコミセンに再集合して最終リハーサルでした。
山形交響楽団のコンサートマスター、楽団の大黒柱を長年務めてこられた犬伏さんと共に取り組む今回の演奏会。
20年以上職場を共にしてきた犬伏さんとの創作は、家族と過ごすような、互いにリスペクトしながら建設的に意見を交わす時間になりました。
リハーサルの度に発想が湧き、聴いてくださるお客様の耳にいかに色彩豊かに音楽を届けられるのか検討を重ねてきました。
明日15日はいよいよ本番。
皆様に楽しんでいただけるよう、励んでまいります。
やまぎん県民会館2階のスタジオ1にて、18時30分開演(18時00分開場)です。
さて、あとは残りの準備作業を。。。
譜面台などの道具は明日車に積み込めば良いので、チケットの取置きの準備などしておきましょうかね、、、
そうそう、うちの娘もお師匠様が出演するので張り切り聴きに来ると申しておったのでチケットを用意し、、、、、
あれ?
んん〜〜〜〜、チケットに印刷したシューベルトの作品番号がなぜにジェラール番号、、、、、
あぁ、これは、第88回で演奏したボッケリーニの作品番号だ。
正しくは、シューベルト作曲 弦楽四重奏曲 第1番 ト短調 D18 ですね。
最近、こういう間違いが多くて困ります。
誰だ、こんな間違いしたのは!!
わたしだ!!
山形Qの第89回定期演奏会が一週間後まで迫りました。
昨日までの旅の疲れも忘れ、本日も山形市内某所にいそいそと集いリハーサルを行うのでした。
リハーサルも残すところ本日を含め残り2回ということで、ゲスト第一ヴァイオリンの犬伏さんも合流し打ち合わせも仕上げの段階へ。
今回はヴァイオリンのお二人が頭脳もお指もよく回り、山形交響楽団でともに過ごされた時間も長いので気心もよく通じ合っておられますし、ヴァイオリンの2パートの掛け合いが見ていてとても面白いのです。
特に長らく四重奏団で第一ヴァイオリンを演奏していた中島氏が第二ヴァイオリンを演奏するということで、第一ヴァイオリンの譜面を熟知している中島氏の繰り出す気遣いが隅々まで行き届く●ルサンのように広範囲を細やかにサポートしてゆく様子は、見ていてとても勉強になります。
本日も四人の歩みを順調に進めました。
雨降りの一日でしたが、リハーサルを終えて建物の外に出ると遠くに大きな虹。
来週の本番で虹のように色彩豊かな音色の音楽をお届けできるよう、ラストスパート頑張ります。
第89回定期演奏会まであと二週間となり、本日は男衆三人での最後の準備作業。
次回からはゲストの犬伏さんをお迎えしての仕上げはいりますので、今回はメインのベートーヴェンを中心に、細かいところをクリーニング。
14年前に山形Q定期で演奏した時には気にならなかったところが気になったり、以前は弾くのに手こずったところを弾けるようになったり、今回は(加齢?からか)妙に譜面が見え辛かったり、色々な面で新鮮な気持ちで取り組めています。
総合的には今の方が作品に親密に接することができているので、歳をとるのも悪くないと思います。
そういえば、加齢のせいか、ブログの記事を作ることが歳を追うごとに苦手になってきました。
前々回の練習日誌などは、練習前日におおよその内容を打ち込んでおいたのですが、想定外の用事(娘の学校からの呼び出し)が入ったことで下拵えが徒労に終わりました。
その点、日曜日のリハーサルは良い。
娘は家に居て、妻が家に居るので、リハーサル中に急な呼び出しがかかる心配が無い。
そんな時に限って、事前の下書き準備を出来ずにリハーサルを迎えました。
閑話休題。
そういえばベートーヴェンといえば、ドイツ人のJ.N.メルツェルなる人物が商品化した「メトロノーム」をいたく気に入り、1817年に出版社の刊行紙に交響曲の1番から8番までの各楽章、各部のテンポ設定をまとめて掲載したとの逸話が残っています。
それ、弦楽四重奏曲にもやっておいて欲しかったな。。。
残っていないものは仕方がないので、四人のコミュニケーションを発展させる良き材料とさせていただきます。
ところで、音楽家が頼りにする資料のひとつにニューグローヴという大変大きな音楽辞典がございます。
その辞典によれば、メルツェルという人物は発明家で、色々な楽器を自動演奏する装置も造り、1808年にはウィーンで宮廷機械技師に任命されたり、ベートーヴェンが愛用した補聴器のひとつも彼の手によるものだったり、とあります。
ベートーヴェンと深く親交を温めたメルツェルでしたが、一方で他人のアイディアをかすめ取るという困った手癖の人物でもあったようで。。。
ベートーヴェンとロンドンへ演奏旅行を行うべく資金調達の演奏会を企画したメルツェル。
自身が造った自動演奏装置のために楽曲の草案を練り、それを基にベートーヴェンが作曲を行った「戦争交響曲」、それをさらなる資金稼ぎになればとベートーヴェンに勧め完成した「戦争交響曲」の管弦楽版、そして演奏会の際にそうした楽曲を自身の作品として発表してしまうメルツェル。
ベートーヴェンは腹を立て友交を断絶し訴訟まで起こしますが、最後までメルツェルを懲らしめるには至りませんでした。
ベートーヴェンの怒りを買ったメルツェルはというと、その後、オランダ人のヴィンケルという機械技師が考案した装置を手直し(目盛りを付け加えた)して特許を取得、メルツェル社を創設して1816年までにパリの工場で「メトロノーム」を大量生産し販売します。
「メトロノーム」に関しては、ヴィンケルに訴えられて敗訴し特許を失いますが、「メルツェルのメトロノーム」という名称が後世まで残り、楽譜のテンポ表記にその頭文字を用いて「M.M.」と記す場合があります。
昔からいたんですね、こういう困、いや、迷惑、というか、とてもたくましい方。。。
ともあれ、絶交した相手が売りまくっていた「メトロノーム」をいたく気に入ったというベートーヴェン、画期的で優れた機械だと理解しそれを受け入れた、懐の深〜い話でした。