さて、橋の上から濁った水を眺めていた私は、橋の下でルアーを投げている二人の男を見つけると、土手を駆け下り、川岸で彼らの釣りを暫く眺める事にした。
間もなく「フィッシュ!」という声が聞こえ、彼らの方を見ると、すでにロッドがぐいぐいと絞り込まれている。
ところが、タックルがヘビーなせいか、大したファイトもしないまま、銀色の魚体が宙に舞った。
上がって来たのは、20インチ(50センチ)程の雄のサーモンだった。
相棒はすかさずそのサーモンを捕まえると、手際よく生き絞めにして、クーラーボックスに放り込んだ。
それを見て、私は何故か多摩川を遡上する鮭の姿を思い浮かべていた。
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