ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2024年J1リーグ第30節 アルビレックス新潟vs湘南ベルマーレ

2024-09-17 16:00:25 | サッカー視聴記(J1)

<両軍スタメン>

  • 湘南は、福田が累積警告により出場停止。

町田との3連戦を、1勝1敗1分けの五分で乗り切った新潟。
それに加えてルヴァン杯勝ち進みという結果も付いて来る、ほぼ理想的な結果となりました。
勢いを得たまま、勝ち点を重ねたい今後のリーグ戦。

中々好機が生まれない入りのなか、お互いそれを果たさんとする裏狙いのパスを手前で遮断されるという、厳しい絵図。
新潟にとっては、自身より下位のクラブが相手だけに、早めにその優位性を形にしたい展開であり。
焦りが生まれかねない状況でしたが、前半6分に稲村の斜めの縦パスが長倉に入り好機に繋げるなど、地上での前進+間で受ける長倉の精度はこの日も順風である事を示します。
しかしここは敵陣でパスワークを繰り広げるも、新加入の橋本のアーリークロス止まりで崩すには至らず。
(しかし、この橋本の得意手であるクロスを入れたがるという残像が後に生きる事となる)

続く7分には、流れをひっくり返したい湘南の、GK上福元のロングフィードを跳ね返してそのベクトルの逆を突く好機。
長倉の裏への浮き球パスを受けた谷口が左奥へ切り込んでクロス、これをファーで小野が合わせヘディングシュート。(GK上福元キャッチ)
ファーストシュートを放った新潟、続く8分にも好機を迎え、今度は最終ラインからの前進。
またも長倉が右サイド(の藤原)からパスを引き出し、左へ展開ののち中央で受け直してエリア内へラストパス。
小さく最終ラインの裏へ送られたボールに、小野がスライディングでシュートにいく所に、湘南サイドもGK上福元が前に出てブロックする形となり。
しかし縺れた結果、上福元が弾いたボールが小野に当たる格好でゴールに吸い込まれます。
高橋の戻ってのクリアも間に合わず、先制点に辿り着いた新潟。

反対にここまで一度も好機を作れず推移する湘南。
キックオフからボール保持に入るも、太田のプレッシャーで奪われてショートカウンターになりかける(長倉が拾う前にキムミンテがクリア)など硬直感がありありのそのサッカー。

詰まる所反撃体制を整える作業からしなければならず、その間にも新潟の攻撃は容赦なく襲い掛かります。
長倉の間での、主にアンカー田中の脇を利用してのパスの出し入れに加え、左ワイドを強烈に上がってくる橋本の存在がこの時間帯の大きな武器となり。
18分に先制点以来の決定機を迎えると、今度は長倉がフィニッシャーとなり、左右に揺さぶるパスワークを経て太田が右奥へ切り込みグラウンダーでクロス。
クリアにいったキムミンテはボールをミート出来ず、すかさずこぼれ球を拾った長倉がエリア内からシュートしましたが、高橋のブロックに阻まれ。

湘南は17分、後方からのロングパスを拾われるも、ゲーゲンプレスで鈴木章が奪うという形で好機に繋げ。(中央から鈴木章が切り込むも藤原に蓋をされる)
ここから流れを変える事に成功し、新潟のハイプレスも落ち着きを見せた事で、ボール保持の体勢に入ります。
主に3バックから可変せず、半円状態での繋ぎから、左右のセンターバックの持ち運びを利用して敵陣でサッカーを展開しに掛かり。

25分にようやく初のフィニッシュが生まれ、右コーナーキックを得るとショートコーナーを選択するも、パス交換で受け直したキッカー田中が詰められてボールロストする事態となり。
しかしここからお互い奪い合う乱戦に突入し、確保した鈴木雄が切り込み、ディフェンスに遭ってのこぼれ球を鈴木章が右ポケットで収めてシュート。
GK小島にセーブされるも、やり返した事で安堵と好感触を得た形となりました。
そして26分に飲水タイムが挟まれ。(田中が長倉への反則で警告を受けたというタイミングでしたが)

再開後、湘南もビルドアップの最中に間を通す縦パスを使い始める(31分、鈴木雄の斜めの縦パスを池田が受ける)など、相手の武器をリスペクトする格好に。

しかし、相変わらず守備面では自在にパスを受ける長倉を止められないままであり。
32分にまたも稲村から斜めの縦パスを受けて前進する長倉、鈴木淳に反則気味に止められこぼされるも、藤原が拾いボール確保し敵陣でポゼッションの体勢に。
すると左ワイドで持った橋本、クロスの体勢を取るや、その裏を掻いてエリア内中央への縦パスを選択。
これが再度長倉に通り、細かいタッチを経て放たれたシュートがゴールに突き刺さります。
この日最大の武器2人の競演で、リードを広げました。

以降の展開も同様の推移で、長倉中心の攻めを何とか最終ラインで凌ぎながら、反撃の芽を窺うという湘南の立ち回り。
ゴールキックでは、キムミンテが一列上がったうえで、残りのCB+上福元で短く繋ぐ体勢を取るもののその効果は今一つ不透明なままで時間は進み。

38分に前線からプレスを嵌め、左サイド(新潟から見て右サイド)に追い込んで田中がボールカット。
ここからの好機はフィニッシュに繋げられずも、第1クォーター同様、良い奪取からペースを掴み始める湘南。
そして42分に左CKに持ち込みましたが、ここで生まれてしまったのはゴールでは無くアクシデントという形に。
クロスの跳ね返りを、中央でダイレクトでのミドルシュートを狙った池田。
しかしミート出来ずにロストすると、足を痛めてしまい直後に倒れ込み。
筋肉系トラブルなのは疑いようが無く、担架で運ばれ無念の交代という格好に。
畑が投入され、左ウイングバックに入る彼に押し出される形で、小野瀬が池田の居た位置(右シャドー)に回りました。

めげずに攻める湘南ですが、アディショナルタイムには新潟のカウンターを浴び、ロングパスを受けた長倉が溜めを作ったのち谷口へパス。
すると谷口は左ポケットからカットインの姿勢と、最も得意な形でシュートを迎えましたが、これは枠を捉えられず。
更なる追加点はならずホッとした湘南でしたが、2-0のまま前半終了と苦しい立場は変わらずであり。

それを受けてハーフタイムで動く山口智監督、キムミンテ・茨田→大野・平岡へと2枚替え。
迎えた後半のキックオフでは、センターサークルから(鈴木章が)持ち運びを選択するなど、ギアを上げるという宣言を形で示します。

それでも、スコアと関係無く苦しい面が見受けられる湘南。
前半の終盤には、途中出場した畑がパスを受けられずという場面が目立ちましたが、ベクトルを前に向ける事が出来てもそうした細部の追求という要素は今一つであり。
後半3分、自陣からフリーキックを素早くリスタートし、右サイドを前進に成功して鈴木雄のクロスがファーサイドへ。
しかしシュートしに足を振りにいった畑、あろう事か走り込んだ平岡と被ってしまう形で不発に終わる、といったシーンがその代表例であり。

その後5分に新潟の攻撃を切るも、自陣深めからのプレス脱出を強いられる状況に。
左サイドで畑がボールキープ、太田を剥がして前進とドリブルで脱しようとするも、タッチが大きくなった所を藤原に拾われ再度新潟の攻撃に。(その後中央から秋山縦パス→谷口フリックでエリア内を突くも長倉がオフサイド)
受けに回ると厳しいのは相変わらずななか、9分には敵陣でパスミスして新潟の攻撃と、前線もミスが続く状況に。
宮本→長倉への縦パスを、鈴木淳が前に出るもカットできず、そのまま前進に入った長倉を大野がオブストラクションで阻止して反則・警告を受け。

必死に耐え凌ぐ湘南ですが、13分にはついにゴールに近い位置で長倉に対し(また大野が)反則を犯し、直接FKを献上してしまい。
エリアからすぐ手前でしたが、右ハーフレーンのややワイド寄りと難しい位置ながらも、この日好調といえる動きを見せているキッカー橋本は直接シュートを狙います。
これがワンバウンドでゴール左を襲う、ベストなフィニッシュとなりましたがGK上福元が辛うじてセーブ。

何とか守備陣の奮闘で流れを変えたい所ですが、反撃に転じても「ボールを持たされている」域を出ず。
普段新潟が押し付けられがちなこの状況を、逆に押し付ける展開に持ち込み、その間にも再三湘南エリア内を脅かし。

そして19分、橋本のスルーパスで裏を取りに掛かる新潟、走り込む長倉の前でGK上福元が跳び出してクリアの体勢に。
しかしあろう事か、キックミスが谷口にダイレクトで渡ってしまう事態となり、そのまま無人のゴールへシュートを放つ谷口。
ループの軌道でゴールを襲いましたが、上へと外れて何とか喜劇的な失点は免れます。

とうとう最後方にもミスが……といよいよ悲観的になりそうな湘南でしたが、何とか持ち直し。
これまでは3バックからの繋ぎ以外では、鈴木雄を高目に置いた所へ届ける(GK上福元の)ロングフィードぐらいと幅が狭く。
しかし24分、その上福元の右サイドへのフィードを合わせたのは小野瀬で、フリックを鈴木雄が拾うという変節から敵陣で展開と若干の流動性も生まれ。
(小野瀬の)クロスが跳ね返されたのちも長らくパスワーク、右からのパスをルキアンがペナルティアークでポストプレイと、危険な位置で繋いだ末に平岡がミドルシュート(枠外)とフィニッシュまでやりきり。

さあここから、という所で直後に飲水タイムが挟まれ。
明ける際に新潟は2枚替え、橋本と小野に代えてトーマス・デンと高木を投入します。(高木トップ下の4-2-3-1へシフト、稲村が左サイドバックに回る)

ブレイク後も、湘南は勢いを持って攻め上がり、立て続けに右の鈴木雄から良いクロスが入るようになり。(28分には奥からマイナスのクロス、29分にはアーリーでGKとDFの間を突くクロス)
巻き返しを期待させたものの、現実は非情であり30分。
デンがGK小島へバックパスし、その小島の左への展開から前進しプレス回避した新潟、そのまま左サイドでの繋ぎ。
高木から戻しを受けた稲村が縦パスを打ち込むと、左ハーフレーンで受けた谷口が、今度こそ自分の得意なゾーンでのミドルシュートをグラウンダーでゴールに叩き込みます。
押し込まれて磐田戦(2-2)の二の舞になりそうな予感を、綺麗に払拭する3点目となりました。

しかしこれで新潟は緩んだか、31分には自陣深めで湘南の攻撃を切るも、舞行龍の小じゃれたヒールパスがカットされて追撃を浴び。
鈴木雄が右ワイドからカットインを経て中央へ託し、放たれたルキアンのシュートがゴールバーを直撃と、強烈な警笛となります。

それでも右CKで継続する湘南。
中央にクロスが上がったその奥で、ルキアンと宮本が縺れ両者倒れ込むのを尻目に、(跳んだ鈴木章が撃てず)空中にこぼれたボールをGK小島が抑え。
しかし次の瞬間、宮本がうつ伏せで激しく痛みを訴える絵図となり。
たまらず治療が入るとともに、その尋常で無さに審判団もVARチェックを挟む事となります。

そして両者が倒れた際に、ルキアンのスパイクが宮本の顔に入った事が判明。
更に突入したOFRで、それが意図的ととられかねないように足を振っての事というのが可視され、一転して断を下す体制を取る主審・上村篤史氏。
結果ルキアンに赤色のカードが突き出されると、ルキアンも諦めの表情で異議を唱えず、そのままピッチを後にして退場。
これにより、以降数的不利での反撃を余儀なくされた湘南。

湘南が体制変更のため交代準備に勤しむ間、新潟も動く事となり太田・谷口→長谷川巧・長谷川元希へと2枚替え。
そして湘南は高橋・鈴木章→阿部浩之・根本へ2枚替え、DFを1枚削った事で4バックへシフトした結果4-3-2となります。

10人の中、必死にポゼッションを確保して敵陣でサッカーを展開せんとする以降の湘南。
対する新潟は39分にカウンターを仕掛け、長谷川元のスルーパスを受けた長谷川巧がエリア内からシュート(畑がブロック)とフィニッシュに持ち込み。
長谷川から長谷川という流れを築くも、これにより意識が完全にカウンターとなってしまう副産物も齎され。
これを機に、10人の湘南がひたすらボールを握る逆転現象の展開となりました。(43分に新潟は長倉→鈴木孝司へと交代)
それは3-0の展開故に間違いでは無いものの、ポゼッションの新潟に相応しくないと言いたくもなる絵図であり。

湘南は、鈴木淳や小野瀬が足を攣らせながらも、彼らが後方で繋ぎ役に徹する事で前線に人数を確保しての攻めを貫き。
ボックス付近~ポケットを脅かし、入れられるそのクロスもマイナスのものや、アウトサイドでの鋭いものなど質は確実に向上し。

そしてアディショナルタイムも+2分過ぎ、右サイドで前進の姿勢から、最終ラインへ戻して逆の左から切り込み。
奥を突いた畑が切り返しを経て入れたクロスを、ニアで阿部浩が合わせ。
殆ど直立で放たれたそのヘディングシュートが右サイドネットに突き刺さります。
ようやくこじ開ける格好で、1点を返した湘南。

キックオフから新潟の攻撃を受けるも、CKでの攻めを切って再度攻勢に入る湘南。
しかし流石に時間が足りず、以降は右ポケットへのスルーパスに走り込んだ根本のシュート(右サイドネット外)のみに終わったフィニッシュ。

波乱を起こされる事無く、3-1で無事逃げ切りを果たした新潟。
勝ち残っているルヴァン杯と両立させるためにも、リーグ戦ではいち早い安全圏確保が望まれる所でしょう。

Jリーグランキング にほんブログ村 サッカーブログ Jリーグ(J1)へ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする