ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2024年J2リーグ第38節 鹿児島ユナイテッドFCvsファジアーノ岡山

2024-11-19 16:00:50 | サッカー視聴記(2024年J2)

※前回の鹿児島の記事はこちら(33節・水戸戦、3-0)
※前回の岡山の記事はこちら(37節・藤枝戦、2-0)

<鹿児島スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 36節(長崎戦、1-4)消化の段階で降格が確定。
  • 木村祐が今季限りでの引退を発表。そしてホーム最終戦である今節スタメン出場。(17節以来のメンバー入り)
  • 河野は岡山からのレンタル選手なため出場不可。

<岡山スタメン>

  • 前節をもってプレーオフ出場が確定。

前節の勝利で、PO出場が決定した岡山。
しかし順位はまだ確定しておらず、ホーム開催の権利を得る4位を確保できるか否かという、大事な試合なのは不変である最終節。

その他の事象としては、2年前の出場時とは違い、選手の契約情報は一切発表せずに現在まで過ごしているのが特徴的。
例年契約満了選手の発表が早い傾向のクラブにしては珍しい動きで、大事な戦いに向けての雑念は無い方が良い、という判断に落ち着いたでしょうか。

一方の鹿児島は、来季構想を立てなければならない状況故に、既にその発表は数多出され。
そしてホーム最終戦であるこの試合は、その立場の選手が多くメンバー入りと、同窓的な一戦となりました。
その中で引退を表明した木村祐がスタメンと、幾つものクラブを渡り歩いて19年という大ベテランに、晴れの舞台が用意され。

圧力高い岡山の攻撃を受ける鹿児島、という入りの前半。
流れを変えたい状況の前半6分、自陣からのスローインで投げられたボールを木村祐がダイレクトで蹴り出し。
その跳ね返りを確保すると、田中渉がボールキープで逆サイドまで張り出して組み立てに掛かり、パス交換の末にスルーパスで抜け出しクロスまで辿り着く田中渉。
グラウンダーで入れられたボールをGKブローダーセンが抑えるも、こぼした所を詰めた鈴木翔がボール確保し、戻しを経て圓道がミドルシュート(枠外)とファーストシュートに辿り着き。

しかし状況変化には至らず。
岡山の圧力に対抗せんと守備陣はデュエルの色を高め、何とか凌ぐという展開を強いられ。
14分には岡山の攻撃を断ち切るも、脱出せんとしたミドルパスを末吉が出足良くカットして継続、拾った岩渕のエリア内へのスルーパスに木村太が走り込む決定機に。
放たれたシュートはGK泉森がセーブと、際どい守備を余儀なくされるという双方の順位差相応の内容となり。

そんな状況でしたが17分、岡山のロングボールによりこぼれた所を、GK泉森が前に出てフィードを送り返し。
これが一気に左ポケットを突くボールとなり、抜け出して受けにいく有田稜と絶好機が訪れかけましたが、追走した田上と縺れ倒れ込み。
完全に後ろからのチャージに見えたものの笛は鳴らずと、判定にヘイトを溜めるのみとなってしまいました。

しかしこれを機に、鹿児島がボール保持による組み立てに精を出し。
木村祐が中盤の底を支え、その一列前で田中渉が流動的にボールを持って組み立てる体制を取り。
それでも岡山の中央は硬く、もっぱらサイドで人数を掛けての前進からクロスというチャンスクリエイトを強いられましたが、押されっぱなしの序盤とは雲泥の差なのは言うに及ばず。

POでの戦いのため、リードが欲しい岡山。
鹿児島が攻めの姿勢を作った事で、それを防がんと尚も圧力を高めつつ、奪取出来ない時は素早く中央を固めに入るというメリハリを高め。
一方で攻撃も、正攻法では鹿児島の強度を打ち破れないと見るや、地上でのパスワークを経て左ワイドの末吉に託すという組み立てへ切り替え。
鹿児島ディフェンスを右(鹿児島から見て左)へと寄せてから展開と、判り易く彼の突破力を活かす体制に入りました。

それでも辿り着くのはクロスに終始と、思うような成果は出ず。
鹿児島は稲葉の存在で中央の強度を上げた事で、サイドの選手も1対1に安心感が生まれたでしょうか。
末吉の突破を渡邉が阻むというシーンを膨らませ、思うように攻勢を作らせません。

しかし38分岡山は自陣右サイドからの組み立てで、藤田息のサイドチェンジにより、再び薄くした所を末吉が持つ状況に。
柳育とのパス交換から切り込みに入る末吉、奥からクロスを上げると、ニアでの岩渕のフリックを経てファーで木村太がフリーで収め。
そのままシュートに持っていきましたが、判断良く距離を詰めたGK泉森がセーブと、最後の所でもやらせないこの日の鹿児島。

すると40分、岡山は再度末吉の左奥への進入から、ポケットを突いて岩渕がマイナスのクロスを送るもカットされ。
そしてカウンターに繋げる鹿児島、前残りしていた鈴木翔へスルーパスを送った田中渉が、鈴木翔からの再度のスルーパスに走り込んでフィニッシャーとなり。
右ポケット奥から放たれたこのシュートが、GKブローダーセンのセーブを掠めて左ゴールポストに当たる決定機に。
尚も右奥で拾い直した田中渉から、中央への戻しを経て有田稜がミドルシュートと追撃しましたが枠を捉えられず。
岡山サイドも最後に守護神が立ちはだかる展開と、好ゲームの様相と化してきました。

直後の41分に今度は岡山が決定機、ロングパス→一美フリックからのこぼれ球を確保すると、中央から岩渕がエリア内へスルーパス。
そして走り込んだ木村太がシュートするも、再度GK泉森がセーブと防ぎ。
しかしこの際木村太が、泉森と戸根に挟まれる格好となり痛んで倒れ込んでしまい。
水を差すような負傷か、と思われましたが無事に起き上がり。
その3分後の44分、ハイボールの競り合いでやり返すように木村太が戸根を倒してしまうなど、激しい展開故に醜悪さも顔を出しかけます。

結局スコアレスのまま前半終了。
その間際の鹿児島のコーナーキックで、岩渕がエリア内で倒れ込む事態が発生と同時に終了を告げる笛となりましたが、幸い無事で後半も継続。

既に降格決定している鹿児島に対し、確実に勝利して4位確保したい岡山というコンセプトの試合。(恐らく)
しかし鹿児島サイドの意地が炸裂し互角の展開と化し、岡山も今後得点に辿り着くには頭を使わなければならない状況に。

そして後半が始まると、前半とは打って変わって右サイドでやりきる攻撃で始まり。(後半2分)
細かくパスを前後させての崩しで、田部井縦パス→木村太スルーで奥を突くと、走り込んだ本山もクロスでは無くポケットの横パス。(受けに行った木村太がディフェンスに遭うもCKに)
一ひねり利かせるような攻めで、活路を開かんとした入りに。

この意識を軸に攻勢に入った岡山でしたが、6分に中央をこじ開けようとした縦パスを岡本にカットされて鹿児島のカウンターに。(シュートには繋がらず)
屈する姿勢は決して見せないホームの鹿児島。
それを受けて8分、今度は末吉が左奥を伺う前半通りの体勢を取ると、末吉はカットインで中央に流れ。
そしてパス交換から逆の右サイド奥を突いてマイナスのクロスを送る末吉と、個人レベルでも変節を見せて崩しを図ります。

こうした攻防のなか、木村祐がお役御免となったのが11分。
最後の試合を終え、味方全員と抱き合った末にピッチを後にした木村祐。
彼に代わって投入されたのが、同じく契約満了での退団が決まっている中原と、闘争心とともに哀愁を漂わせながらの戦いは続く鹿児島。

お互い崩れない守備陣を受け、押していた岡山サイドも強引な放り込みが目立つようになり。
シュートも生まれずに停滞感が露わになってきた所で、岡山ベンチも動いたのが16分。
木村太・一美→神谷・ルカオへと2枚替え、前線の圧を増しに掛かります。

重戦車と形容されるルカオを押し出し、鹿児島の堅守を崩さんとする岡山。
その一方で組み立て的には、再度左の末吉を使う事に偏重を見せ始めるなど、単純にストロングポイントを活かさんという意識が高まり。
一方の鹿児島も、圓道の突破力を軸としてのパスワークで、左サイドから攻め上がるシーンを膨らませ。
それでもお互いフィニッシュに辿り着けず、それによるカウンターも数度発生しますがこちらもシュートチャンスの前に防がれ。

一向に膠着状態が終わらないのを受け、岡山ベンチは27分に再度動き。
田部井・岩渕→竹内・太田へ2枚替えを敢行すると、フォーメーションも3-3-2-2(3-1-4-2)へとマイナーチェンジ。
竹内がアンカーを務め、太田とルカオの2トップと、目線を変える事でその打開を図り。

一方の鹿児島も31分に、圓道・有田稜→五領・有田光(この試合の前に契約満了が決定)へと2枚替え。
これにより2列目が、右から五領・田中渉・鈴木翔という並びになる布陣変更が行われ。
采配面でも、互いに何とか崩さんとする姿勢が伺える展開となりました。

岡山は神谷が降りてボールを受けて組み立て、それに伴い竹内が上がって攻めに絡むなど流動的に動き。
しかしサイドに人数を掛けて崩す、以上の効果は中々得られず。
たまらず34分に最後の交代を敢行(本山→高木、末吉が右に回る)するなど、積極的な采配も実りは少なく推移する事となりました。
それでも増した前線の圧力で、ウイングバックも果敢にプレスに加わる姿勢を貫き、鹿児島に容易に攻撃権を与えず。

鹿児島はその圧を受け、敵陣への進入すら望めない状況となりましたが、36分に自陣でボール確保する野嶽がゲーゲンプレスをかわして繋ぎ。
そして左サイドを中原→鈴木翔と持ち運んで好機が生まれる(フィニッシュには繋がらず)という具合に、相手の前掛かりぶりを逆手に取れれば……という展開に。
投入された五領(この試合の後日に契約満了のリリースが)が、前半の田中渉よろしく逆の左サイドでパスワークに加わるなど、チームに再度好循環を齎さんと振舞います。

39分ルカオのヘディングシュート(枠外)で、ようやく共にフィニッシュが生まれない展開に終止符が。
直後に鹿児島も最後のカードを使い、岡本・鈴木翔→井林・端戸へと2枚替え。
端戸も既に契約満了での退団が決定している選手と、総出演の運びとなりました。(藤本はベンチ外)

それでも硬直間の拭えない展開は大きく変わらず。
ロングパスによる組み立てで攻め→CKという流れが、岡山→鹿児島→岡山の順と繰り返された末に、とうとう試合はアディショナルタイムに。
鹿児島にとっては、2度目のJ2での戦いも終焉を迎える時間帯となります。

岡山は全員敵陣に入っての攻撃で、クロスの跳ね返りを拾った田上が中央から切り込むもディフェンスに阻まれ。
すると鹿児島のカウンター、それもセンターバックの戸根が(田中渉とのワンツーを経て)ドリブルに入るという、一気呵成な攻めを繰り広げます。
しかし前に走り込む有田光へのパス出しが遅れ、誰も居ないエリア内へラフにスルーパスを送る格好となり、モノに出来ず終わり。

結局最後までゴールは生まれず、スコアレスドローで終了となった試合。
岡山は勝ち点1しか積めなかった事で、勝利した山形にかわされる形で5位転落。
そしてアウェイでのスタートとなるPOで、相手は2年前に敗れたその山形となり。
是が非でもリベンジしたい一戦となりましたが、その戦いの行方は果たして。

一方の鹿児島、再度J3から浮上の目を掴む事となる来季。
既に浅野哲也監督の退任と、それに伴う新監督の就任が決定(相馬直樹氏、GMも兼任)するなど、急ピッチで進められる体制作り。
2度目の降格にも悲壮感は見られないなか、どうクラブ規模を拡大していくでしょうか。

Jリーグランキング にほんブログ村 サッカーブログ J2へ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする