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DAZN観戦 2023年J2リーグ第20節 ファジアーノ岡山vs東京ヴェルディ

2023-06-14 18:26:38 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の岡山の記事はこちら(17節・群馬戦、2-1)
※前回のヴェルディの記事はこちら(15節・町田戦、0-1)

<岡山スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 天皇杯2回戦(J3北九州戦、2-1)からのスタメン継続はバイスのみ、チアゴ・櫻川・高橋・田部井ら今節のベンチメンバーがスタメン。
  • 前節から3バック(3-3-2-2)へとフォーメーションを変更。前年後半のシステムである「攻撃時3-3-2-2・守備時4-4-2」という可変式。
  • U-20代表に参加していた佐野・坂本がチームに復帰、今節からメンバー入り。(なお天皇杯2回戦には2人とも途中出場)
  • 前節(徳島戦、2-0)出場停止のバイスがスタメンに復帰。
  • 故障者のリリースは特に無く、ベンチ外が続いている輪笠・木村あたりが推測される。

<ヴェルディスタメン>

  • 天皇杯2回戦(群馬戦、2-1)からのスタメン継続は千田のみ、谷口が途中出場。
  • 17節(山口戦、2-0)以降、フォーメーションを4-4-2へと変更。
  • 谷口が5試合ぶりにメンバー入りしスタメン、杉本が7試合ぶりにベンチ入り。
  • 千田が18節(いわき戦、0-0)から復帰して3試合連続メンバー入り、今節(復帰後)初のスタメンに。
  • 齋藤が前節(仙台戦、0-2)復帰して途中出場、今節もベンチ入り。
  • 稲見と綱島がA契約を締結。
  • 2025年加入が内定した新井(東洋大)が特別指定として今節から登録。

故障者が続々と復帰しているヴェルディと、今節から代表メンバー組が復帰した岡山との対戦。

その立ち上がりは非常に慎重で、ロングボールの蹴り合いという典型例であり。
リーグ2位の失点の少なさ(11)を誇るヴェルディと、リーグ断トツトップの引き分け(11)を数える岡山とがぶつかれば、いかにもこうなるという絵図に。
それでも開始早々の前半1分に、ルカオの落としを経て田中がミドルシュート(枠外)と、最初の矢を放ったのは岡山。

しかし不穏な空気を作ったのも岡山で、3分にバイロンが浮き球を操りながら前進していく所に、空中戦を仕掛けにいったバイスが反則チャージを犯し。
すると早くも警告が突き出され、その微妙な主審(高崎航地氏)の判断に岡山のホーム・シティライトスタジアムの雰囲気はにわかに騒然となります。
これにより7分にはGKマテウスのロングボールからのヴェルディの攻撃、一旦はクリアするもパスミスで繋がれてしまい、右ポケットを取るバイロン。
そして低いクロスを入れた所にニアサイドに入り込んできた加藤蓮が合わせる(枠外)惜しい場面となり。

冷静さを欠いてのプレーは避けたい所でしたが、その後も多発する反則を経て、問題のシーンが14分に発生します。
クリアボールを収めにいった河井が、後ろからジャンプした稲見に強烈にチャージされてしまい。
当然ながら反則の笛が鳴ったものの、カードの類は無かった事もあり岡山ベンチによる一斉の異議が招かれる事となります。
この雰囲気を引きずった岡山サイド、その後18分に反則でプレーが止まった際に、尚もムークがボールを持ってシュートを撃ちにいき。
いかにも遅延行為といった絵図でしたが、そのプレーに拍手を送っていた木山隆之監督の方に警告が突き付けられました。(映像で読み取れたのはこれぐらいで詳しい原因は不明、前述の異議との合わせ技か)
ディフェンスリーダーと指揮官の双方が、早期に警告付きとなる苦しい展開となった岡山。

被害が広がる岡山を尻目に、いち早くゲームを落ち着けにかかるヴェルディ。
ボール保持の姿勢を強め、最終ラインに森田が降りる場面を増やすなど確実に繋ぐ体勢を取ります。
バイロンの突破力のみに頼る事無く、逆の左サイドでパスワークによる前進を重視。
23分にはそのパスワークから、加藤蓮が前への蹴り出しを自ら拾っての前進を経てクロス。
クリアされた跳ね返りを山田剛がシュートするも、柳のブロックに防がれ。

一方の岡山は25分にコーナーキックを得ると、3本続くCK攻勢に。
これでセットプレーの流れを掴むと、30分には自陣で反則を受けると素早くリスタート、河井のロングパス一本でエリア内を突き。
左ポケット奥を取った佐野の戻しを経て仙波がミドルシュートを放つも、こちらも加藤蓮がブロックとDFに阻まれます。

どちらともいえない流れでしたが、セットプレーで優勢に立たんとする岡山が次第に押し始め。
37分の左CKでは、キッカー河野ファーにクロス→バイス折り返し→ルカオボレーシュートというほぼ完璧な流れでしたが、シュートはジャストミート出来ずGKマテウスがキャッチ。
39分の右サイド手前からのフリーキックからも、キッカー河野のクロスをファーサイドで柳が合わせボレーシュート(オフサイド)と、的確にフィニッシュに繋げていき。
その圧に押されたか、41分にはヴェルディ・山越が、反則後にボールを蹴り出してしまい遅延行為で警告を受ける事となります。

岡山の強靭なフィジカルの前に苦戦、といったヴェルディの絵図ですが、立ち上がりからインテンシティの激しい仕掛けを演じていた(それ故に反則が膨れ上がった)だけに因果応報のような感じだったでしょうか。
それでも岡山のセットプレーを凌ぐと、42分に加藤蓮がムークにアフターで倒され反則。
中盤近くからのFKでしたが、放り込みが跳ね返されたセカンドボールを繋いでいると、またも(森田がルカオに)反則を受け。
今度は中央から良い位置でのFKとなり、ここで直接狙う事を選択するヴェルディ。
森田のフェイクから、バイロンが撃つと見せかけてヒールで蹴り出し、そして後方から稲見がシュートという変化を付けましたがブロックされて実らず。
ヴェルディサイドも、最後に解決するのはセットプレーという結論に達したかのような流れが描かれた末に、前半を終える事となりました。

ハーフタイムでの交代は無く。
いかにも先に失点する事は避けたいという思惑がぶつかり合う試合であり、そんな状況で頼りにするのは手数の少ない攻撃だったでしょうか。

後半開始となり、後半2分に岡山は自陣右サイドでのスローインから、パス交換を経て河野が同サイドへロングパス。
これをルカオが入れ替わりからドリブルに入るという、前年の松本時代の光景を思い出させる迫力ある推進を見せ。
そしてカットインで右ポケット奥を突き、角度の無い所からシュートを放つも左へと逸れて惜しくもモノに出来ず。
しかし膠着状態を破るのはマンパワー、という攻撃は理に適っているようでありました。
5分にも敵陣で田中がボール奪取してすかさずスルーパスを送り、受けたルカオが左ポケットを突いてシュートにいく(千田のディフェンスで撃てず)という具合に、手数を掛けずにゴールを狙います。

一方のヴェルディはその後攻め込むも、エリア内での反則で途切れたのちまたも問題のシーンが発生。(8分)
岡山の自陣エリア内でのFKでしたが、止まっていたボールをGK堀田が足で触れると、再開したと判断した山田剛がすかさず詰めにいって奪い。
しかしその刹那主審の笛が鳴り、リスタートしていないとの判断で無効とされてしまいます。
納得出来ない態度を示す山田剛、幸いカードは出なかったものの、これで反則絡みで不利になる流れが出来てしまったでしょうか。
続く9分、GK堀田のロングフィードを受けた佐野のドリブル、これをスライディングで阻んだバイロンでしたがこぼれ球が腕に当たってハンドとなり。
するとすかさず岡山はリスタートし、左奥を取って鈴木がクロス(シュートにはいけず)と、前半同様セットプレーで揺さぶる姿勢へと突入。

その後ヴェルディの決定機(河村のミドルシュート、GK堀田がセーブののちゴールバーを直撃・11分)を挟んだのち、12分に岡山のスローインからの攻め。
ここも投げられたボールをムークがスルーと変化を付けると、ルカオを経由して右ハーフレーンで受けた河野。
カットインで中央へ流れたのちにシュート気味の縦パスを送ると、コース付近に居たルカオとムークを尻目に、エリア内の仙波に収まり。
ヴェルディディフェンスが意表を突かれ、自然と出来上がったGKと一対一で、すかさず放たれた仙波のシュートがゴールネットを揺らします。
どうしても欲しかった先制点に辿り着いた岡山。

なおゴールの前に交代を準備しており、ルカオ・ムーク→チアゴ・坂本へと2枚替え。
2トップをそっくり入れ替える、あくまで得点を狙うという意思が窺えましたが、これが裏目になった感があり。

今季これまで逆転勝利が皆無というヴェルディ、著しく不利といえる状況ながら、めけずに反撃体制に。
最終ラインから繋ぐ姿勢を強めると、ここで岡山はチアゴを投入した事でプレッシングが今一つとなり。
中央で構えるかボールホルダーを追い掛けるかの二択を強いられ、結局中央から動かない事が多かったチアゴ。
シングルタスクらしきその動きに、坂本はじめ周囲の選手がカバーせんと追い回すも、ヴェルディのパスワークを止められずに攻撃権を支配されます。

糸口を掴んだヴェルディ、ベンチも勝負を賭けるように17分に動き、加藤蓮・河村→北島・齋藤へと2枚替え。
齋藤をインサイドハーフとして、以前の4-3-3へのシフトを予想しましたが、結局布陣はそのままないしは齋藤トップ下の4-2-3-1or4-4-1-1となります。

最終ラインからの繋ぎには困らず、バイロンの仕掛けで重厚となるサイドアタック。
ここから左CKを得たのが20分で、ショートコーナーを選択し、ハーフレーンで受けた深澤による角度を付けたクロス。
これをファーサイド最奥でバイロンが足で折り返すと、GK堀田が弾いたボールを詰めたのは齋藤。
最後は前半終盤で手応えを得た、セットプレーにより同点に追い付いたヴェルディ。

振り出しに戻された岡山、以降自らもショートパスを重視したビルドアップを敢行し始め。
しかし有効打を放てず、逆にカウンターに持ち込まれかけた所、バイロンのドリブルを鈴木が反則で止めてしまい警告。(22分)

これを受けて再び意識を戻したか、26分に河野の裏へのロングパスにチアゴが走り込むという単純明快な流れを経て、カットインから放たれたチアゴのシュート。
GKマテウスがセーブして防がれるも、チアゴの能力が最大限生かされる、お誂え向きのスタイルで勝ち越し点を予感させます。(なお25分に河井→高橋へと交代、佐野・仙波のドイスボランチに)

ヴェルディサイドも29分に2度目の交代。(山田剛・谷口→阪野・奈良輪、山越がセンターバックへとシフト)
その後もバイロンを中心に右サイドで攻め上がるなか、それを防ぎつつチアゴの一発に賭けるという姿勢を強める岡山。

しかしその矢先に悲劇に繋がる、三度の問題のシーンが生まれ。
32分にロングボールを収めにいったチアゴ、山越との競り合いを制して確保したかに見えましたが、反則の笛が鳴り。
これに納得出来ず異議を唱えたチアゴでしたが、齎されたのは警告のみに終わります。

尚もチアゴへとフィニッシュを託さんとする岡山でしたが、その姿勢も裏目に出てしまい。
33分左サイドでボール奪取した高橋、前進したのち中央へスルーパスを送ると、抜け出して受けるチアゴ。
しかしトラップが大きくなってGKマテウスが抑えると、勢い余ってキャッチされたボールを蹴ってしまったチアゴ、見逃されずに反則の笛が鳴り。
すると再び警告が突き出され、2枚目となりレッドカードも受けてしまい退場処分。
痛すぎる以外の何物でも無く、岡山は凌ぎを考えなければならない状況を強いられます。

坂本を1トップにした4-4-1へと固定し、残り時間を戦った岡山。
しかしただでさえ阻めないヴェルディのビルドアップ、ここからさらに困難となり。
早速の35分に右サイドからのクロスを、ファーサイドで北島がボレーシュート。
GK堀田がセーブしたボールを尚も繋ぎ、中央の阪野へと送られた横パスをバイスが遮断し、何とか決定機を防ぎます。
この後カウンターに持ち込みますが、佐野がドリブルで中央突破を図るも、センターラインからのロングシュート(GKマテウスキャッチ)で終わるという具合に数的不利を剥がせるだけのパワーは無く。

コンパクトな陣形を保たんとする岡山ですが、その度にバイロンに裏を取られてロングパスを供給されるなど、徹底的に数的不利を突かれ。(39分に仙波・田中→田部井・本山に交代、佐野が右サイドハーフへシフト)
40分にその攻撃からバイロンのクロスが入り、跳ね返すも尚も繋がれてエリア内で乱戦に持ち込むヴェルディ。
そして阪野が至近距離からシュートし、鈴木がスライディングで何とかブロックと紙一重での凌ぎ。
このプレーで鈴木が足を攣らせてしまうも、既に交代枠は無く。

44分にも決定機を迎えたヴェルディ、CKからの二次攻撃でクロスを連発し、4本目の奈良輪の右からのクロスが千田折り返し→阪野ポストプレイと繋がり。
放たれる北島のシュート、ブロックされた跳ね返りを再度北島が追撃し、GK堀田がセーブとこれも岡山が防ぎきります。

そして突入したアディショナルタイム、その後はヴェルディも勢いを失いフィニッシュに辿り着けず。
何度か試みられる岡山の反撃もパスミスで有効とはならずでしたが、引き分けで逃げきりが見えて来た展開でもありました。

しかし最後の最後で、仕掛けられたヴェルディの左サイドアタック、北島のドリブルを最奥で佐野が倒してしまい反則の笛が鳴り。
納得出来ない態度を示す佐野を尻目に、FKの体勢に入るヴェルディ。
キッカー北島の下に深澤が寄り、決定した意思をニアサイドの山越に伝えると、放たれたクロスはその山越に綺麗に繋がります。
そしてフリック気味に放たれたヘディングシュートが右サイドネットへ突き刺さり、ヴェルディにとって歓喜の逆転弾となり。
やはり打開したのはセットプレー、という予感通りの得点となりました。

そして岡山キックオフからの攻撃が途切れると、試合終了の笛が鳴り。
審判の判定に納得いかない態度は終了後も展開されると、最後は主審との握手を乱雑に行った佐野に対して警告が突き出される始末。
岡山にとっては、「これ以上引き分けを重ねるのは恥だが、負けるのはもっと嫌」といった進境だったでしょうか。

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