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DAZN観戦 2024年J1リーグ第5節 アルビレックス新潟vs柏レイソル

2024-04-03 18:10:01 | サッカー視聴記(J1)

<両軍スタメン>

  • 新潟は小見(リザーブ)が、柏は関根・細谷がU-23代表に参加しており、クラブに合流直後の試合。

代表ウィークにより、2週間のブレイクがあったJ1リーグ。
その間に、下位のJ2・J3では水曜(3/20)に試合が組まれており、試合消化に差が付く事となりました。(昇格プレーオフがあるので当然の事だが)

戦術の調整を図るのには良い期間ながら、如何せん対戦相手次第というウェイトが大きいサッカー。
事前に研究出来る余裕があるとはいえ、実際に相対しなければ細部を詰める事は厳しく。
ましてや新潟のように「自分達のスタイルを貫く」タイプのクラブならば尚更であり。

新潟ボールでのキックオフとなり、島田のロングパスで前線に運び、セカンドボールを繋いだ末に高木のポストプレイを経て堀米がミドルシュート。(枠外)
開始13秒で辿り着いたファーストシュートに、ここから攻撃サッカーが始まる予感を匂わせましたが、そうは問屋が卸さず。

直後の前半2分、柏はGK小島のフィードをジエゴがカットして攻撃開始、縦パス→細谷ポストプレイ→白井ワンタッチでスルーパスという流れでサヴィオが裏を取る絶好機。
そのサヴィオはポケットで受けてそのまま奥へ切り込み、カットインでGK小島の眼前へ迫った末にシュート。
角度が足りず右へ逸れたものの、柏の中心選手というべきサヴィオはその後も散々に新潟守備陣を掻き回す事となります。

こうして主導権争いを制し、3分にはコーナーキック攻勢に入る柏。(キッカーは全てサヴィオ)
1本目の左CKではショートコーナーからの繋ぎを経てサヴィオが角度を付けてクロス、ゴールへ向かう軌道となったボールに犬飼が脚で合わせシュート。(GK小島セーブ)
2本目はシュートに繋がらず、迎えた3本目の右CKではエリア手前へマイナスのクロスと、変化を織り交ぜるサヴィオ。
白井を経由し、予め下がっていた細谷が中央やや左寄りからミドルシュートを放ち、地を這う軌道でゴールを襲いましたがGK小島がキャッチ。

再三脅かされた新潟、とりあえずは自身の特徴であるパスサッカーの体勢に入りたい状況に。
6分に左で前進する姿勢から、戻しを経て千葉が右サイド奥へのロングパスで逆を突く攻め。
ここから細かく繋ぎ、藤原がカットインでポケット奥を取ってマイナスのクロスを入れる好機を生み出し。
このクロスが大外まで流れるも、走り込んだ堀米がダイレクトでシュート(ブロックを掠め左サイドネット外に突き刺さる)と、流れの中で相手をボックスへと押し込んでのシュートで脅かしました。
事前の評判通りに柏の守備は堅く、以降もこの好機のように、対角線のロングパスで薄い部分を突く攻撃がメインとなり。

そうして手数を出し合う流れになるかと思われましたが、柏が試合を動かし。
14分、ここもジエゴのミドルパスで裏を取ったサヴィオにより左CKの好機に持ち込み。
そしてこの場面もサインプレーで変化を付け、ファー遠目へとクロスを送るサヴィオ、待ち構えていた山田がボレーで合わせ。
このシュートはジャストミートせず、ボールはサヴィオに戻る結果になると再度のサヴィオのクロスが今度はGKとDFの間をピンポイントで突き。
これを合わせにいった木下、胸で押し込むという形でのフィニッシュでゴールへねじ入れます。
VARの介入で、山田→サヴィオへのボールでのオフサイド・木下のシュートのシーンでのハンドがチェックされたものの、いずれも反則無しに終わり得点が認められ。
早期からCKを重ねていた成果が実り、先制に成功した柏。

ボールポゼッションの姿勢から反撃したい新潟ですが、柏の組織立ったディフェンスによりそれはままならず。
ビルドアップを阻む前線の守備が特に厄介で、サイドハーフも前目で構える姿勢を取り、2トップの穴を埋めるスタイル。
そのため柏のSHとサイドバックのスペースが突くべきポイントとなりますが、やはり全体コンパクトにして挑んでくるので、そのプレッシャーに負けるかのようにパス制度が乱れがちとなります。
何度かGK小島がフィードでそこを突かんとするも、高さもスピードも足りないボールに終始し繋げられず。

20分台には攻撃機会こそ握るものの、「ただボールを回すだけ」という状態に陥りシュートを撃てない新潟。
間を通すパスを積極的に使いますが、柏のスライド・戻りも素早く中々乱れません。

そうこうしているうちに、31分に柏が白井のボール奪取からカウンターに持ち込み。
サヴィオのスルーパスを左ワイドで受けた細谷、そのままドリブルで左ポケットに持ち込んでシュート。
グラウンダーでファーサイドをピンポイントで狙ったこのフィニッシュを、GK小島がセーブと辛うじて防いだものの、これを境に一気に柏へ傾く試合展開。
33分には、新潟の上記の「スペースを狙うミドルパス」を敵陣でカットしてのカウンター。
サヴィオ→細谷への縦パスこそ遮断されるも、拾った白井が中央からエリア内へ切り込んでシュートを放ち、これもGK小島がセーブ。
引き続いてのCKからも、二度目の左からのクロスをニアでジエゴがフリック気味に足でで合わせたシュートをセーブした小島。
守護神頼みという内容ながら、追加点だけは凌ぎます。

最早同点どころか、パスを繋ぐ事すら厳しい状態を強いられる新潟。
36分の柏の攻撃では、古賀の縦パスを受けた細谷がパワーを発揮。
後ろからポストワークを阻止しにいった千葉と、前から足で止めにいった秋山の2人を立て続けに跳ね飛ばす強靭さを見せボールキープを果たします。(その後パスワークから戻しを選択)
やはり最近のトレンドは、目下首位に居る町田が証明している通り、細かく繋ぐよりもパワーが優先されるという事を痛感するシーンとなり。

こうした相手に対しても、しっかりとパスサッカーを展開するだけの力が備われば文句無しですが、それは言うは易く行うは難しというものでもあり。
その後も新潟はボール保持だけが続く状況を強いられた末に、終盤再び好機を迎える柏。
42分には自陣でのスローインから、白井がダイレクトでラフに前へ送ったボールを細谷がフリックと、直線的な繋ぎが好機を齎し。
木下を経由し、左ハーフレーンからサヴィオが左足アウトでのスルーパスをポケットへ送ると、走り込んだジエゴが低く速いクロス。
GKとDFの間を突くも、走り込んだ細谷には惜しくも合わずとなり。
そのまま突入したアディショナルタイムでも、浮き球を太田が落としたボールを犬飼がダイレクトでの縦パスで好守を反転させ。
そして木下経由で受けたサヴィオが細かいタッチでのドリブル、自ら切り込むと見せかけてエリア内の細谷へラストパス。
そしてシュートが放たれるも、これもGK小島のセーブで何とか凌ぎ。
小島が大忙しという内容に終始するも、1失点で前半を終える事には成功しました。

一方シンプルな攻めながら、ひたすら押し込んだ柏。
新潟の得意手のポゼッションでも、得点どころか相手の攻撃機会を減らす事すら出来ずとなった前半。

そんな状況故か、柏のキックオフで始まった後半、センターサークルからの前進を選択し圧を掛けます。
この攻めは、持ち上がった木下が一気に右ポケットへスルーパスを送るも、走り込んだ山田には繋がらず。

しかしこれにより新潟はプレッシャーを感じたか。
後半4分には敵陣でこぼれ球になると、堀米はワンタッチでの縦パスを選択するも高木にはズレて繋がらず。
するとカウンターを招き、白井のスルーパスからサヴィオがまたも左サイドを持ち運ぶ絵図が生まれる事となり、そのまま左ポケットへ切り込んでシュート。(GK小島キャッチ)
前半と変わらぬパワーを発揮するサヴィオならびに柏。

しかし前半の終盤、サヴィオが反則を受けた事により足を痛めるシーンが生まれており。
8分にその影響が顔を出し、接触が無いにも拘わらず足を抑えて倒れ込む事態となったサヴィオ。
これにより1分程中断し、何とか続行の運びとなったものの、ピッチ外でのスタートにならなかった事で新潟サポーターからブーイングが上がる事態も招きます。
尚、10分にはそのサヴィオでは無く、先制点を挙げた木下が交代の運びとなり。(山本を投入)

相手の停滞の隙を突きたい新潟、11分にGK小島から地上での前進。
右サイドに降りてきた高木を突破口とし、彼のスルーパスに走り込んだ松田がアーリー気味にクロス。
逆サイドへ流れるも、ここから太田・堀米の2人で崩しを図り、フィニッシュは撃てずも左CKへ辿り着きます。
キッカー高木のクロスが跳ね返されたのち、島田を経由し高木が再度クロス。
これが中央で跳んだ藤原の頭を越えると、その藤原に柏DF2人が競ってしまった事で、大外の千葉がフリーで待ち構え。
綺麗にボレーで合わせたフィニッシュがゴールネットを揺らし、苦境の中セットプレーをモノにした新潟が同点とします。

これで試合の流れはイーブンに……となったかどうかはいささか不透明。
互いに好機を生み出すも、新潟サイドは依然として柏の圧力に苦戦の色は隠せません。
攻撃ではコンパクトな陣形に手を焼き、守備ではサヴィオを始めとしたマンパワーに苦しみ。
16分の新潟は右サイドからの攻め、藤原のミドルパスがバウンドするという微妙なズレから、そのまま空中で谷口・松田が繋いでいく前進方法。
そして松田がドリブルに持ち込むという、持ち味のスタイルとはかけ離れた攻撃となってしまい。(その後ペナルティアークの谷口にパスが通るも撃てず)
それでも、柏の守備に対してはこうした偶発性も絡めて前進していかなければならない、といったこの日の様相。

18分に自陣でボールをキープするサヴィオに対し、スライディングを敢行した高木が足裏を見せて倒してしまった事で反則・警告となり。
これを境に、柏が敵陣でパスを繋ぎボールポゼッションを高めるという逆転現象も起きるなど、ゲームコントロールをしている感があったのは柏の方。

何とか流れを変えたい新潟、26分にようやく待ち望んでいた?攻撃パターンが。
最終ラインから左に出されたパス、受けた堀米に対し山田が喰い付く状態となると、それにより出来たスペースに秋山が入り込み。
堀米から中央を経由し島田→秋山という流れでボールが回る事で、「SHとSBのスペースを使う」状況が生まれ、秋山のスルーパスで太田が裏を取ってビルドアップを成功させます。
そして太田は左ポケット奥からマイナスのクロスと、綺麗な流れで好機を生み出しましたが、これが誰にも合わず終わってしまい。
冷や汗を掻いた柏サイド、28分に2枚替えを敢行(土屋・山田→熊坂・島村)し引き締め直します。

ベストな攻撃から成果を上げられなかった影響か、ここから新潟は攻め急ぎへと傾倒する事に。
31分敵陣浅めで反則を受けると、そのフリーキックで素早いリスタートを選択しますが、焦って入れた縦パスが犬飼にカットされて柏の攻撃となり。
この場面では、細谷のエリア内へのパスを遮断した事で(その後柏は戻しを選択)凌ぎましたが、既に流れは無く。
続く32分柏の攻撃を切るも、深めからのミドルパスをジエゴにカットされてさらに攻められる状況となり。
細谷のポストプレイを遮断するも、更にサヴィオのディフェンスで奪われて右ポケットに持ち込まれる危機に。
そして彼のクロスが千葉のブロックに当たり、ゴールに向かうもGK小島がこれをセーブ。
圧力に屈する形でボックス内で展開されるという、紛れも怖い状況を作られ。

33分にようやくベンチが動き、太田・高木・谷口→小見・長谷川・長倉へ交代と、一挙3枚替えを敢行。
それでも流れを変える事は出来ず、35分には間でパスを受けるサヴィオのレイオフなど、お株を奪う柏の組み立てを経てジエゴのスルーパスが左ポケットへ。
完全に裏を取り、走り込んだ細谷のシュートが放たれるも、これも前に出てセーブしたGK小島。
その後も繋がる柏のパスワークから、再びの細谷の中央からのシュートもセーブするなど、彼が居なければ確実に敗戦となっていた事でしょう。

終盤を迎え、流石に柏の強度も落ち始めて新潟の好機が増える事に。
それでも俗に言う「オープンな展開」の域を出ず、主体的な崩しを見せる場面は少なく。
41分に新潟は堀米→早川、45分に柏はサヴィオ→戸嶋と、最後のカードも使われ。

43分の新潟は右サイドから前進、長谷川→長倉へのスルーパスは遮断されるも尚も繋ぎ。
奥を取らんとした松田の戻しが中央へとズレた所を、秋山が後方から走り込んでミドルシュートと、これも偶発性がフィニッシュに繋がったもののミート出来ず左へ大きく逸れる結果に終わり。

突入したATでまたも偶発性が決定機を呼び込み、GK小島のロングフィードに長倉が合わせにいった所、競った古賀に当たったボールが柏陣内深めへ。
すかさず拾いにいった長倉によりまたと無い状況を迎えましたが、左ポケットへ切り込み入れられたマイナスのクロスに、合わせた松田のシュートは枠を捉えられず。
やはり流れを掴めていない状態では、フィニッシュの精度も無いといった感じでしょうか。

最終盤、長谷川の左からの縦パスを中央で受けた長倉、反転する所を古賀に倒された事で反則となり直接FK。
場所はペナルティアーク内という近距離で、最後の最後に絶好のFKが訪れた絵図でしたが、逆に近すぎるというデメリットもあり。
熟考した結果、小見が直接シュートを放ったもののやはり壁を直撃してモノに出来ず。
その後柏の攻撃となり、山本のペナルティアークからのシュート(ブロック)もありましたが、結局勝敗を齎すゴールは最後まで生まれずとなりました。

新潟にとっては引き分けに終わった結果以上に、柏サイドの対応を最後まで上回れずの内容が堪えるという感じの試合だったでしょうか。
今週はJ1でも連戦で、次の試合への猶予は短いものの、今後相手対策も交えながら戦えるかどうか。

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