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DAZN観戦 2023年J2リーグ第24節 東京ヴェルディvsV・ファーレン長崎

2023-07-06 18:27:33 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回のヴェルディの記事はこちら(20節・岡山戦、2-1)
※前回の長崎の記事はこちら(20節・町田戦、1-4)

<ヴェルディスタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 甲田がJ1・名古屋から育成型レンタルで加入。21節(群馬戦、2-2)から登録されて毎試合途中出場している。
  • 染野がJ1・鹿島から育成型レンタルで加入決定。前年と同様の流れ。
  • 特別指定の新井が今節初のベンチ入り。
  • その代わりにベンチ外となったバイロン。おかしいなと思ったら……

<長崎スタメン>

  • 前節はフアンマ・都倉の2トップの4-4-2だったため、4-2-3-1へと微妙にマイナーチェンジといった格好に。
  • クレイソンが契約解除という形で退団、23節をもって登録抹消。
  • 中村がJ1・柏から完全移籍で加入(再加入)。試合出場は27節・山形戦以降。
  • GKルカ・ラドウィッチの負傷が発表され、5/9に発生して6/8に手術実施、全治は32週間との事。
  • 西村が2種登録を抹消される。(21節付・ユースの試合に出場のため)

夏の移籍ウィンドウの真っ只中という事で、昇格を目指すクラブは補強にも余念が無く。

ヴェルディは名古屋からドリブラー・甲田を獲得したと思ったら、前年も鹿島からレンタルした染野を再び獲得と、J1選手を加える勝負手を打って来ました。
共に育成型レンタルのため、ウィンドウに関係無く獲得後すぐに選手登録出来るという利点はありますが、染野の前例然りいずれは返さなければいけない選手でもあり。
まさに昇格のための補強、といえるでしょう。

一方の長崎は、主力だったクレイソンが突如契約解除により退団。
この辺りは助っ人ならではの、母国の事情や家庭の事象といった、クラブでは介入不可能な出来事の発生といった所でしょうか。(詳細は不明)
その穴埋めの第一弾として柏から中村を完全移籍で獲得、古巣への復帰という形でファンファーレ付き(?)で迎えられ。
しかし完全移籍なので、選手登録は7/21以降となるのが辛い所です。

そんな両クラブ、ともに昇格を目指すべくの直接対決。
ヴェルディにとっては中2日というキツイ日程で、特別指定の新井をメンバーに加える等中々苦しい陣容となりました。

堅守が光る今季のヴェルディ、この日も相手のストロングポイントを消しにかかる立ち回りを序盤から貫きます。
フアンマへの浮き球に対し、前線ではセンターバックが、中盤では綱島がしっかりと付いて思うようにプレーをさせない姿勢。
そして自身はしっかりとボールを握り攻撃を仕掛けにいきますが、かつての永井秀樹氏時代の華麗なパスサッカーの面影はあまり無く。
何処と無く力強さが前面に出る、というようなパスワークに映ったのも、昇格を目指す戦いを貫く城福浩監督の指導の賜物でしょうか。
積極的に縦パスを打ち込み、例え奪われてもすかさずゲーゲンプレスを掛け、激しいデュエルも辞さず。

そんなヴェルディの姿勢に難儀する長崎。
ポストワークの際に常時チャージされるフアンマの苛立ちに釣られるように、13分には北島に対しカイオが足でチャージしてしまい反則・警告を受け。
攻め手を見出せない状況が続いたものの、前半16分にプレッシャーを掛けてGKマテウスのフィードを加藤大がブロック。
直後のヴェルディの深めからのスローインをカットする事で好機が生まれ、カイオの浮き球パスを受けたフアンマがシュート。(枠外)

初のフィニッシュに辿り着いたものの、依然としてヴェルディのターンは続き。
上記の結果からプレッシングに活路を見出す長崎ですが、ゴールキックから短く繋いでくるヴェルディのビルドアップを阻む事が出来ず、攻撃権を握られます。
20分には敵陣でボールカットを決めるヴェルディ、その流れのまま山田が左からのカットインを経てシュート。
ブロックされるもここから波状攻撃を掛け、拾った北島がミドルシュートを放つも岡野が頭部でブロック、さらに攻め立てるものの追撃はこれ以上出来ず。

苦境の長崎、23分には綱島とのデュエルでフアンマが痛んで倒れ込み、起き上がるも例によって主審に異議を唱えるシーンを作るという具合にムードは良くなく。
しかし26分のヴェルディの攻撃で、右ワイドから中央への展開を経てエリア内を突き、山田が切り込む所を奥井がスライディングで良く防ぎ。
この日は要所で、今季初スタメンの奥井が左ポケットでのディフェンスを見せる事で雰囲気を作れた感がありました。

そして29分、長崎はヴェルディの縦パスをカイオがカットして反転攻勢。
こちらも米田の縦パスはカットされるも、こぼれ球を鍬先が繋ぎ、加藤大が左手前からクロス。
これをファーサイドでフアンマが落とし、マイナス方向へ落ちた所を増山がダイレクトでシュート。
ボールは豪快にGKマテウスのセービングを弾いてゴールイン、劣勢だった長崎が先制点に辿り着きました。

これで息を継ぐように上昇機運に乗る長崎。
33分にはフアンマが再び綱島に倒されると、(フアンマによる)繰り返し反則のアピールと共に綱島に警告が突き出され。
ここからデュエル勝負でやや優勢に立てたでしょうか。
37分に再びフアンマが(山越に)反則を受け、自陣からのフリーキックで櫛引のロングパスをフアンマが落とし。
エリア内で受けた加藤大の溜めを経て、シュートに持っていったフアンマ。(ブロック)

しかし直後、長崎のスローイン攻勢の際に、米田の投げ入れが遅いのを見たヴェルディ・城福監督が遅延行為を猛アピール。
2度目のスローインの際に、とうとう笛が吹かれて米田が警告を受ける事態となり。
先程のフアンマといい、アピールが奏功した形となりましたが、再び判定面で不満を抱えながらのプレーを強いられる長崎。
これに伴い、左サイドに増山が回ってロングスローを投げ入れ、以降はその流れのままサイドハーフを入れ替えた状態でプレーを続けます。

プレーが止まる事が多かったため、目安3分という比較的長い前半のアディショナルタイム。
その再終盤、GKマテウスのフィードで長崎のプレッシングを脱出したヴェルディが最後に好機を作り。
右奥を取った河村の戻しを経て宮原のクロスが上がり、クリアボールを図ったかのようにエリア内左で森田が拾います。
まるでこの試合(6節・熊本戦、3-0)の深澤のような計算されたプレー(に見えた)でしたが、放たれたシュートはゴール右へと外れ同点ならず。
結局長崎がリードを保ったまま、前半終了となりました。

そしてハーフタイム、ビハインドかつコンディション面を考慮するヴェルディが当然のように動き。
河村・綱島→甲田・稲見へと2枚替えし、巻き返しを図ります。
一方の長崎もSH同士を元の位置に戻し、増山が右・澤田が左へ。

後半1分にヴェルディ・北島が、2分に長崎・加藤大が敵陣でボールカットを見せる入りとなり。(ともにフィニッシュには繋がらず)
激しいボールの奪い合いに、一波乱起きそうな雰囲気を醸し出します。

そして5分ここも左サイドでのパスカットが発端となり、深澤がカットしたボールを北島が繋いだ所、前進を続けるヴェルディを尻目に反則の笛が鳴り響き。
パスを出した北島がカイオのアフターチャージを受けた格好となり、たまらず主審が詰めよって警告を突き出します。
これで2枚目で退場となってしまったカイオ、1度目と同様に足で削ってしまったのが印象悪く。

数的不利となってしまった長崎は、加藤大がボランチの位置に降り、4-4-1の布陣で何とか凌ぎに掛かります。
そんな中で9分、裏に出されたボールを追い掛けようとしたフアンマが谷口と交錯、その中で顔にチャージを受けて倒れ込み。
しかし反則の笛は鳴らず、さらにヴェルディサイドがそのまま攻撃を続けたためベンチは激しくヒートアップする事態となります。
アタッキングサードまで運ばれた末、深澤にクロスを上げられましたがこれが精度を欠いて命拾い。
しかしファビオ・カリーレ監督の怒号は収まらず、という流れに。

数的優位の状態宜しく、労せずして敵陣でボールを握るヴェルディ。
そこから、投入された甲田の突破力を中心に崩しに掛かり、長崎はその対応を際どい所で続ける苦しい状況に。
14分には左奥からのスローインで、左ポケット角で受けた森田がボールキープからスイッチ、北島が奥へ切り込み。
しかし奥井のディフェンスが立ちはだかり、倒されるも反則無しで防がれます。
続く15分にも北島が左ポケットに切り込むシーンが生まれるも、これも奥井がスライディングで阻みシュートに繋げさせず。
ここからボールサイドのSHが下がる事で、自陣では5-3-1の布陣で凌ぐ体制を取る長崎。(ヴェルディは18分に山田→阪野へと交代)

19分に久々の長崎の攻撃で、こぼれ球の争いで深澤が増山に倒され。
反則かと思い込みボールを抱え込んだ深澤、実は反則無しで何とハンドを取られてしまうという可笑しなシーンが生まれ。
これで敵陣でのFKとなった長崎、これで失点とあっては何とも締まらないものになりそうでしたが、ここからはフィニッシュは撃てず。

甲田の右での仕掛けが良い感じになり、さらに武器を増やさんとヴェルディは23分に新井を投入。(北島と交代)
サイドアタッカータイプで、その後甲田の逆の左翼を務める事となりましたが、皮肉にもその直後でした。
ヴェルディのクリアボールをさらに奥井が跳ね返すと、フアンマの頭上に上がったボールを山越がクリアしきれず後方へ。
エリア内へと落ちたボールにフアンマが走り込み、そのままダイレクトで放たれたシュートが豪快にゴールネットを揺らします。
10人の長崎が、まさかというべき追加点に辿り着きました。

綺麗な繋ぎとはかけ離れた事故のような得点でしたが、ヴェルディにとっては誤算以外の何物でも無く。
その後も両翼を駆使してサイドで深さを取りにいき、それを防がんとする長崎という図式へと完全移行します。
その最中の29分、加藤大が足を攣らせてしまう長崎。
これで交代カードを切る事となり併せて2枚替え、加藤大・増山→五月田・クリスティアーノへと交代します。

逃げ切り重視の場面で、意外にも投入されたクリスティアーノ。
それを見たヴェルディ、当然ながらその守備面の弱点を突くように左からの仕掛けを増幅させます。

そのためデビュー戦ながら、大きな見せ場を得る事となった新井。
34分には例によって細かいタッチで仕掛けるも、カットインから中央へパスしてそのまま右へと渡り。
逆サイドから甲田の鋭いクロスが上がると、ファーサイド奥で綺麗にフリーとなった新井が足で合わせ。
やったぜ初ゴール、と思われたそのシュートはふかして上へと外してしまいました。

それでも道筋が見えたか勢いに乗る新井、35分にはカットインからミドルシュートを放ち。(ブロック)
39分にもカットインで左ポケットへ切り込み、シュートを放ったものの戻ったフアンマのブロックに防がれ。
遠慮する事無く果敢にゴールを狙う新井、それに伴い後方も2センターバックが中央寄りで起点となったのちに、長いパスで新井に託すという攻めを繰り返します。
なおそのCBは山越がパワープレイのため前線に上がり、稲見がその穴を務める布陣に。
そのため4-4-2、ないしは両翼をFWと考えた4-2-4のようなスタイルだったでしょうか。
38分に最後の交代、森田→加藤蓮へと交代し、加藤蓮がCBに入って稲見がボランチへと戻り。

41分に再び新井、左ポケット奥へと切り込みましたが、こちらも奥井が集中力を切らさずそのドリブルを止め。(その後奪い返し甲田が奥へと切り込むもフィニッシュは撃てず)
しかし防戦一方の長崎、43分にフアンマが足を痛めるなどそのダメージは深刻に。
そして牙城を崩したのはやはり新井で44分、ワイドでボールを持つと今度はマイナスのカットインでシュートレンジへ。
放たれたミドルシュートはブロックの合間を縫い、GK波多野も反応できずに左へと突き刺さりました。

嬉しい初ゴールを挙げた新井ですが、試合はまだ終わらず。
たまらず長崎ベンチはキックオフ前にフアンマを退かせますが、投入された都倉はキックオフを躊躇った末に、遅延行為でいきなり警告を貰うという珍プレーを演じてしまい。

そしてATに突入し、今度は目安は8分とさらに長く。
尚も左から仕掛ける新井、そこに加藤蓮まで加わる、まさに総動員といったヴェルディの攻撃。

そして長崎は奥井が足を攣らせた事で、最後の交代に踏み切り。
奥井・澤田→今津・安部へと2枚替えし、今津がCB・岡野が右サイドバックへシフト。

この策にむしろヴェルディサイドが重く見てしまったのか、以降両翼からの攻撃を諦め、谷口まで最前線に上がるパワープレイの重ね掛けに。
そしてロングボールを送り続ける攻めにシフトした事で、勢いも失われていきます。(CBは深澤と稲見)
判定にも不満を唱えるシーンが悪目立ちし、異議によりベンチの誰か(試合後も不明)に対し警告が突き出される始末。
その隙を突く長崎、鍬先がドリブルで持ち運んだ末にミドルシュートを放ち、ブロックされるもCKを得てボールキープと時間を大きく使う事に成功します。

何とか脱出し、齋藤のミドルシュートに持っていったヴェルディですが決められず。
そして宮原が拾わんとした所オフサイドを取られた、と同時に試合終了を迎え。
数的不利を跳ね返し、長崎が激戦を制しました。

一方新井の跳梁が目立ったヴェルディでしたが、翌日にこの日欠場のバイロンの完全移籍が発表される事に。
しかも移籍先はよりによって首位・町田と、あっという間にライバル化してしまう事となりましたが、この日の両翼はその穴を埋められるでしょうか。

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