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DAZN観戦 2023年J2リーグ第6節 東京ヴェルディvsロアッソ熊本

2023-03-28 16:01:16 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回のヴェルディの記事はこちら(4節・徳島戦、2-0)
※前回の熊本の記事はこちら(2節・秋田戦、0-1)

<ヴェルディスタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 守備時は北島が前に出ての4-4-2。
  • 谷口の離脱は継続中。(公式の発表は無し)
  • 齋藤がコンディション不良との事でベンチ外。

<熊本スタメン>

  • 道脇がアンダー代表(U-17)に参加のため離脱中。
  • 大本の離脱が発表され、2月中に故障して全治約6~8週間との事。
  • 岡崎の離脱が発表され、3/14に故障して全治約3か月との事。

まだ序盤戦ながら、起用選手数に差が付いたチーム同士の対決。

ヴェルディが様々な選手を、途中出場ながら出場させながらの戦いを貫いている(5節終了時点でメンバー入り経験者は25人)のに対し、熊本の起用の幅は非常に狭く。
レギュラーは、藤田と上村・粟飯原と島村を入れ替えたぐらいでその他は全くの固定。
またベンチメンバーの選択も固定化され、この日田辺が初のベンチ入りとなった事で、ようやくメンバー入り経験者が20人に達しました。

前年にレギュラーメンバーを絞って、言わば少数精鋭の戦いで昇格争いを繰り広げた事が自信となっているのでしょう。
しかしその前年のメンバーは大幅にチームを去り、再編成を強いられている状況。
大本・岡崎といった新戦力の故障といった誤算はあれど、この状態でその信念を貫くには無理があるのではないかという懸念が付き纏い。
現状の成績こそ5分を保っています(2勝1分2敗)が、今後傾く事があればどうなってしまうか。

キックオフを迎え。
試合のコントロールに定評があるヴェルディに対し、そんな熊本は立ち上がりから果敢に前線で仕掛け。
前半5分にプレスを嵌め、ヴェルディのビルドアップを最深部に追いやった末に左サイドで松岡がボールカット。
しかしそのままカットインでエリア内を突いた松岡ですが、シュートは撃てずに終わり。

するとその後ヴェルディのポゼッションの時間が長くなり、その返す刀でセットプレーから危機を招き。
7分のヴェルディの右コーナーキックから、一旦跳ね返した後の二次攻撃。
左サイドでのパスワークから梶川が中央へ縦パスを打ち込み、受けた林が反転シュート、GK田代がセーブしたこぼれ球を深澤が詰め。
しかしこれも田代が足でセーブと、何とか凌いだ熊本。

ヴェルディの流れからの攻撃は、多彩にパスを繋ぎながらも、右ウイングで起用された河村を走らせ右サイドを抉らせるという狙いが明白であり。
そしてその残像が植え付けられたか、熊本はケアすべく竹本の位置が下がり目となっていきます。
以降熊本がボールを握って攻撃に入る際も、竹本は上村より後ろの、最終ラインでのビルドアップへの参加を強いられている状態に。

熊本が「ボールを握るだけの展開」を強いられる中、迎えた16分。
ヴェルディは左サイドのスローインから、深澤が北島へパスを託すとそのままパス&ゴーでエリア内へ。
そして上げられた北島の手前からのクロス、中央で阪野が待ち構えた所クリアに入られるも、それを解っていたかのように走り込んでいた深澤がこぼれ球をシュート。
熊本サイドの「クリアボールを繋ぎたい」という意思を見事に突いた先制点となりました。
結果論を言えば、戻りながらクリアに入った相澤は、CKへ逃げる事を選択すべきだったかと。

以降ヴェルディが守備意識を高める中で、熊本は一層「ボールを持たされる展開」の色が強まり。
前年のような細かいパスで前進していくスタイルは変わらずも、後方の繋ぐ能力とウイングの破壊力が低下している状況では、そのサッカーで得点の匂いを生み出す事は厳しく。
竹本の位置は依然として低く、アンカー上村をサポートするかのようにその左側に留まってのビルドアップが目立ちます。
22分には右サイドでスルーパスに走り込んだ三島からクロス、跳ね返りをミドルシュートにいった竹本でしたが枠を捉えられず。

次第にその竹本の位置を逆手に取り、左センターバックの相澤が竹本より前に上がり、攻撃に拘わらんとする立ち回りに。
前年のイヨハ理ヘンリー(京都)を彷彿とさせたものの、それでも前線まで上がって時にはヘッダーともなるイヨハと比べるとその威力は雲泥の差であり。

30分に、逆サイドへ流れてパスワークに加わった竹本の存在もあり、ポケットを突くスルーパスに走り込んだ三島からマイナスのクロス。
これを松岡が中央からシュートするも宮原のブロックに阻まれモノに出来ず。
結局自発的な攻撃では得点に辿り着けなかった熊本、30分過ぎ辺りから再度ヴェルディの攻撃シーンが生まれ始め。
しかし34分に最終ラインから左サイドで前進するヴェルディ、スルーパスに深澤が走り込むなど、先制点を挙げた事からか攻めっ気を見せ。
そしてそれを遮断した熊本は、深澤が戻りきらないうちにその隙を突き右サイドから攻め、ロングパスを島村へと通してCKを得ます。(そのCKではフィニッシュは生まれず)
サッカーは相手もいる事を前提としたスポーツで、やはり相手を動かし隙を突く事を前提としなければ決定機に辿り着くのは難しいという絵図だったでしょうか。

しかしヴェルディは38分にCKから、阪野のヘディングシュート。(GK田代キャッチ)
43分には長いポゼッションを経て、平のミドルパスを収めた森田がシュート(ブロック)と、キッチリと攻撃をフィニッシュに繋げていき。
この時間帯の攻撃は、梶川がインサイドハーフでの振る舞いをする一方で、北島がワイドに張るといったポジションの逆転を目立たせ。
そのうちに熊本は全体意識も下がり目となったか、以降右サイドの三島までも後方に位置してのビルドアップを強いられていきます。
ヴェルディの圧を受けるうちに、何を狙いとして攻めるのか解らないといった状況となってしまっていたでしょうか。
結局終盤は有効打を打てないまま、1-0で前半を折り返します。

ハーフタイムで双方ベンチが動き。
ビハインドの熊本が島村→粟飯原へと交代した一方で、ヴェルディも北島→バイロンへと交代。
これで河村が左WGへとシフトし、梶川が本格的にIHとなります。

熊本は前半の悩みの答えを出すかのように、後半2分に上村が最終ラインへ降りてのビルドアップを見せます。
当然竹本や三島を高い位置で拘らせるための手法であり、後は敵陣へ進入して押し込む流れを作りたい所。
そうはさせじと、ヴェルディはバイロンが入った右サイドでの攻撃を続け。
彼の突破力を前面に出しつつ、宮原が高い位置で攻撃に関わる事で、あくまで前半のように竹本を引っ込ませた状況を作らんとします。

しかし目の色を変えた熊本、12分にはGK以外の全員が敵陣に入り込む状況を作り、右サイドで長らくパスワーク。
そしてクロスにはいかずに中央へ繋ぎ、上村のミドルシュートが放たれたものの山越のブロックに阻まれ。
折角の崩す流れも、ヴェルディサイドの守備意識は凄まじいもので最後の寄せに対して成す術が無いといった熊本の攻撃。

それでも、リードしているものの運動量が激しいヴェルディの方が先に動く流れとなり、16分に2枚替え。(梶川・阪野→綱島・加藤蓮、河村がセンターフォワードへシフト)
その補填により再び流れが途切れる事となった熊本も、19分に松岡→東山へと交代します。

再び交代策が交わり、熊本が再び圧力を掛ける展開となるも、やはりヴェルディの中央をこじ開けるのは容易では無く。
その結果どうしてもサイドからの打開を余儀なくされます。
それでも押し込みを見せ、21分には粟飯原が綱島のスライディングで倒されて反則、綱島に警告。
このフリーキックはじめ、CKも2本獲得とセットプレーを交えながら、攻撃の時間を長くしていき。

しかしセットプレーで決められない熊本を尻目に、逆にセットプレーを脅威としていくヴェルディ。
27分にミドルパスを収めた河村が江崎に倒された事で、左サイドからのFKを得ると、そこからの二次攻撃。
宮原のクロスの跳ね返りを狙った平のボレーシュートはミートせずも、左へ逸れたボールを尚も繋ぎ、上がったバイロンのクロスからヘディングシュートを放ったのはまたも平。
今度はしっかり仕留めてゴールネットを揺らし、貴重な追加点を齎しました。

熊本は直後に2枚替えを敢行し、相澤・石川→阿部・大崎へと交代。
黒木が右センターバック→左CBへ回るとともに、ウイング同士の位置を入れ替える(粟飯原が左、東山が右へシフト)など、反撃に向けて何とか策を施し。

しかしその後はバイロンの突破力が襲い掛かり。
32分に林の左→右へのサイドチェンジはズレたものの、戻って拾ったバイロンがそのままドリブルで奥まで突き進み、ディフェンスにこぼされるも宮原がクロスまで繋ぎ。(ブロックされ撃てず)
パスワークの乱れもかき消さんという程の個人技を見せると、34分には自陣での森田のパスカットから、ボールを受けたバイロンが今度は中央をドリブル。
右の宮原へスルーパスを送った所をたまらず粟飯原がアフターで倒してしまい、受けた宮原がプレーを切る事を選択したのちに粟飯原に警告。(バイロンは起き上がったのちにピッチ外→復帰)

個の力に引っ掻き回されるという絵図になった熊本。
そして37分に今度は加藤蓮が三島に倒され、再び左サイドからのFKを得たヴェルディ。
キッカー森田のクロスはクリアされるも、エリア内右へこぼれた所を平が中央へ繋ぎ(と書いたが映像ではシュートの当たり損ねに見える)、山越のヘディングシュートが炸裂。
再びゴールネットを揺らし、またもCBのヘディングで得点します。
熊本に対し当てつけるかのように、セットプレー攻勢をモノにしていくヴェルディ。

得点直後に再度交代、今度は双方ともカードを切り。
ヴェルディは河村→エンゲルス、熊本は三島→藤田。
熊本サイドは阿部が右ウイングバックへシフトと、再びポジションチェンジを交えます。
しかし既に3点差の状況は如何ともし難く。

そしてヴェルディは41分に最後の交代、森田→山田に代えるとともにフォーメーションも3-4-2-1へシフト。(深澤が右ウイングバックへ回る)
5バックシステムで守りきりと、あくまで緩みを作らない体勢を続けます。

熊本の攻撃を切り続け、訪れる攻撃シーンでも、フィニッシュにいく事はせず時間を使う事を優先した立ち回り。
結局3点目以降、双方フィニッシュが生まれる事は無く。
アディショナルタイムの4分間も無風に過ごし、3-0のままヴェルディが勝利に辿り着きました。

6試合で失点は僅かに1(町田・秋田も)と、この試合の内容を観ても、完全に堅守のチームへ移り変わったというヴェルディ。
思い出させるのが2017~2018年のミゲル・アンヘル・ロティーナ氏が指揮を執った2年間で、この2年とも昇格プレーオフ進出と目に見えた成果を上げた時代となり。
昇格を目指すには守備強化から、という格言を再認識させるに至ったでしょうか。


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