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DAZN観戦 2023年J2リーグ第39節 ツエーゲン金沢vsモンテディオ山形

2023-10-25 16:05:44 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の金沢の記事はこちら(再試31節・群馬戦、1-1)
※前回の山形の記事はこちら(37節・徳島戦、0-1)

<金沢スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • この試合が降格リーチ。(※)引き分けなら熊本が引き分け以上and山口と栃木がともに勝利で降格決定。敗戦ならば山口と栃木がともに引き分け以上で降格決定。

※正確には降格枠確定で、J3上位クラブのJ2ライセンス云々についてはここでは語らない。

<山形スタメン>

  • 前節(栃木戦、2-0)出場停止だったイサカがスタメン復帰。
  • 宮城が前節9試合ぶりのスタメン出場。
  • 小西が今節8試合ぶりにベンチ入り。

低空飛行どころか急降下という歩みで、とうとう降格まで後が無い状況に追い込まれてしまった金沢。
9戦未勝利という書き方では生温く、その9戦のうち8敗で引き分けすら1試合しか無い成績では、こうなってしまうのは当然であり。
上を見れば首位・町田が昇格リーチと盛り上がり、光と闇が激しく対比する状況で今節を迎えました。

その相手に対しても、プレーオフ出場のために手加減・油断は許されない山形。
立ち上がりは、金沢のマンツーマン基調の守備システムを窺いながらという立ち回り。
ストロングポイントのイサカにボールを出しながら、そのイサカに付くバイーアの習性を確かめている節がありました。

そんな、ある意味スローペースに映る山形を尻目に、後が無い状況らしく攻め上がる金沢。
上記のマンツーマンも立ち上がりは上手く嵌り、前半5分にはバイーアの敵陣でのパスカットから、梶浦のポストプレイで受け直したバイーアがミドルシュートを放つも枠外に。
その他の選手もチャンスがあれば撃つという感じで、積極的なミドルシュートでゴールを狙います。

しかし12分、これまでイサカへのパスが悉くバイーアにカットされていましたが、ここでは後藤優のスルーパスに走り込み背後を取る事に成功したイサカ。
すかさずグラウンダーでアーリークロスを入れ、手前でクリアされるもコーナーキックとなり最初の好機。
キッカー高江はショートコーナーで大きく戻しを選択し、川井が再びアーリークロスを送ると、ファー奥へ走り込む宮城の前でGK白井が何とかパンチング。
すかさず金沢ディフェンスの陣形の乱れを突く山形でしたが、エリア内で拾った後藤優のシュートはポストを直撃し、跳ね返りをダイレクトで放った南のシュートは枠を捉えられず。

冷や汗をかいた金沢でしたが、これによる心の乱れは整えられなかったか。
14分ここでも高江の縦パスがイサカに渡って好機となる山形、バイーアを振り切り例によってアーリークロスを送るイサカ。
ファーサイドへ流れるも、拾った宮城が左ポケットでキープ、小島との対峙を経て中央への戻しを選択。
受けた南、今度はワントラップで適所に置いてグラウンダーでシュートを放つと、ゴール右隅へと突き刺さるボール。
早くも山形が先制に成功した一方で、窮地に追い込まれる金沢。

焦りとの戦いも強いられる中、18分に再び山形の右サイドアタック、今度は細かなパスワークで攻め上がり。
その最中にイサカが加藤潤のアフターチャージを受け、アドバンテージが取られた末に藤本の奥からのクロスが上がり。(シュートは撃てず)
途切れたのちに加藤潤が警告を受けるという具合に、早速その被害が表れます。

それでも積極的に仕掛けるしかない金沢。
22分に前に出た庄司が後藤優から反則気味のアタックで奪い、そのまま縦に素早く運んでエリア内を突かんとするも、杉浦→梶浦へのパスが繋がらず。
この際に後藤優が足を痛めてしまった山形サイド。
無事に継続するも、前半の終盤にも何度か金沢のディフェンスを受け脚を気にする仕草をするなど影響を引き摺る事となり。

救いは山形が、1点リードしたからといってリトリートの意識を高めるチームでは無い事だったでしょうか。
守備を固められては、金沢の持ち味である縦に速い運びが殆ど出来なくなり詰みに近い状態となりますが、そうはならなかったこの日。

26分左のバイーアから組み立て、縦パス→林フリック→杉浦ポストプレイ→林と、2トップの縦関係も絡めて前進。
その最中に奥田のスルーパス?が眼前の林に当たるアクシデントもありましたが、それでも強引に繋いだ末に梶浦がミドルシュート。(野田がブロック)
距離感の近いパスワークで、まるでラグビーを彷彿とさせる運びのシーンも見られます。
ハイプレスも積極的に仕掛けるようになり、それに対しても山形はあくまでGK後藤雅を使いながらのビルドアップで対抗姿勢。
30分に金沢が巧く嵌め、左右を切った状態でGK後藤雅に中央に縦パスを出させ、梶浦がカットにいきましたが高江との接触で反則を取られ実りません。

金沢が同点を狙いに行く一方で、当然ながら山形も追加点を挙げんと攻め込み。
28分に決定機を迎え、南のスルーパスで左ポケットを取った宮城、ここでも戻りながらのキープから中央へパスを選択。
そして高江の縦パスをイサカがエリア内で受けて中継し、藤本のシュートが放たれるもGK白井がセーブ。
34分には高江→小野へのスルーパスが遮断されるも、後藤優が奪い返してヒールで繋いだのち、上げられた小野のクロスを藤本がヘディングシュートで合わせ。(枠外)

相変わらずの積極姿勢を見せる山形ですが、その分隙も出来。
39分中央でこぼれた所を藤村がダイレクトで縦パスを送り、杉浦のポストプレイから再び近い距離間で運ぶ体勢に突入。
強引にエリア内へ進入した奥田のラストパスはズレるも、拾った加藤潤から左ワイドで繋いだ末に藤村がクロス。
そしてファーサイドで杉浦がヘディングシュートを放ちますが、GK後藤雅のセーブに阻まれ同点ならず。

以降も積極的な金沢、サイドでも、数的優位を作るべく藤村が果敢に突破を図るなど中々見られないシーンを交え攻め込み。
42分には左サイドでの繋ぎのなか加藤潤が内寄りに絞った事で、イサカがピン止め状態となりワイドが空いた所を藤村がドリブルと、そんな意識を巧く組織的な崩しに絡めた攻撃も見せます。(その後パスワークを経て藤村がクロスも合わず)

良い攻撃はかなり見せましたが、それでも結果に繋がらない金沢。
前半は0-1で終了となり、ハーフタイムで山形サイドが交代を敢行。
度々足を気にしていた後藤優を退かせ、高橋を投入する運びとなりました。

金沢にとって運命の後半戦が始まり。
先制攻撃は山形でキックオフ→野田ロングパスからの攻めで、上手く繋いで左サイド奥に持っていき。
宮城を追い越した小野が小島を股抜きでカットインし、そのまま入れたグラウンダーでのクロスを藤本が合わせるも左へ逸れ。
早めに追い付きたい金沢は、後半4分に左サイドからのフリーキック。
キッカー・バイーアのクロスが流れた所、走り込んだ小島が右ポケットからダイレクトで入れましたが誰にも合わず。

前半と比べ、中央を縦に速く運べる状況は少なくなる金沢。
こうなると力量の差が表れ、山形が追加点を狙いにいく流れに突入します。
11分にイサカの突破を、この日初めてバイーアが直接阻んで奪うというシーンが生まれましたが、依然としてここでのマッチアップは不利であり。
13分に縦パスを受けたイサカ、バイーアをかわすようにカットインしてそのまま中央からシュート。(ブロック)

優勢のまま決めきりたい山形、14分に宮城のパスカットから、金沢のお株を奪うように中央で素早い運び。
そして高江のスルーパスで右ポケットに高橋が走り込み、放たれたシュートがゴールネットを揺らしたもののオフサイドを取られ、惜しくも追加点はなりません。
やり返したい金沢、直後の15分に中央から運ぶ状況を作り、右にこぼれたボールを拾った小島のクロスはエリア内へと見せかけて外のバイーアに渡り。
するとバイーアも、クロスと見せかけてグラウンダーで直接シュートと意表を突く行動の連続となりましたが、GK後藤雅が辛うじてセーブし実らず。

続く16分には山形のビルドアップvs金沢のプレッシングという対決のなか、間を通すパスの連続で中央から前進に成功。
そして右へ展開してイサカがグラウンダーでクロス、藤本のポストプレイを経て高橋がシュートしましたがブロックを掠めてゴール左へと外れ。
しかし尚もCKで、ショートコーナーを経ての高江のクロスがGK白井の飛び出しでこぼれ、右奥へ転がった所を宮城がシュート。
2点目かと思われたこのフィニッシュも、ゴール寸前で庄司がブロックして決まりません。
18分に双方選手交代し、金沢は杉浦・林→木村・加藤大へと2枚替え。
山形も宮城・イサカ→チアゴ・横山へと2枚替え。

16分の好機を境に、GK後藤雅は金沢のプレッシングの間を通す縦パスを連発していく体勢に。
金沢は何とかそのビルドアップを遮断し好機に繋げたいという状況で、21分にはGKに戻される所を、果敢にエリア内へ詰めにいく加藤大。
しかしスライディングで後藤雅を倒してしまうと、反則を取られ警告を受ける事となり。
後が無いという状況を痛感するシーンであり、刻一刻と試合終了まで迫る時間。

それでも、金沢のマンツーマン基調の守備により、後藤雅の縦パスを受けた先で難しい繋ぎを強いられる山形。
激しく寄せられた末のダイレクトでの繋ぎが乱れた所を回収され、思うように攻撃できない状況に陥ります。

そして26分に決定機、敵陣でのこぼれ球を藤村が繋ぎ、パスワークを経て受け直した藤村が転倒してこぼれた所を山本が縦パス。
受けた加藤大を経由し、加藤潤がミドルシュートを放つもGK後藤雅がセーブ。
エリア内へこぼれたボールに梶浦が詰めにいきましたが、あろう事か抑えにいった後藤雅と交錯し倒れ込む事態が発生します。
しかしこれに反則の笛は鳴らずと、判定的にも際どい一幕となってしまい。

一転して守勢となった山形、30分に藤本→デラトーレへ交代するも流れを変える事は出来ず。
34分に再びビルドアップの乱れを突かれ、加藤潤→加藤大と経由して中央からエリア内に進入する金沢の攻撃。
そして加藤大のシュートが放たれるも、西村がスライディングでブロックして防ぎ、こぼれ球をGK後藤雅が石原(奥田と交代で出場、33分)と交錯しながら掻き出す際どい凌ぎとなります。
これ以降、GKからの縦パス攻勢を諦め、ロングボールで逃げる事を第一とするようになった山形。
金沢は容易にボールを確保できるようにはなりましたが、同時に苦手分野である最終ラインからの遅攻を強いられる事となり。

39分にショートパスでのビルドアップで左サイド奥を突かんとするも、結局戻して作り直しを選択。
しかしその後中盤でデラトーレにカットされると、南の裏へのミドルパスを受けた横山がGKと一対一に持ち込みます。
右ポケットに切り込んでシュートした横山でしたが、GK白井が前に出てセーブと好判断で防ぎ。
するとカウンターの隙が生まれ、藤村のロングパスに木村が走り込んだ所、蓋をした西村がクリアミス。
これで拾った木村がドリブルに入り、逆にGKと一対一を作るという願っても無い好機が生まれます。
こちらも右ポケットに切り込んだ木村、GK後藤雅を右にかわしにいきましたが、振り切られずしっかりとキャッチに成功した後藤雅。
一対一の応酬という慌ただしい絵図になりましたが、スコアは動かず。
(42分に山形は高江→小西に交代)

しかし逃した事が大きく響くのは金沢の方。
とうとうリードされたまま、迫る試合終了の時に怯えながらの戦いを強いられます。
44分には自陣左サイドでパスを受けたバイーア、コントロールミスで横山に詰められた末に、ラインアウトで山形のスローインとなるなど疲労感も隠せず。

そして突入したアディショナルタイム。
流石に中央を固める意識が強まった山形に対し、流れの中ではクロス攻勢しかやれる事が無くなる金沢。
何とかCKに持ち込むも、クリアボールを拾った梶浦が横山に奪われると、溜まらずその横山を倒してしまった梶浦がカウンター阻止で反則・警告を受け。
カードが出る前に横山の方がヒートアップを見せた事で、それを宥めるという落ち着く作業を強いられるなど、どうにも噛み合わないというシーンになってしまい。

それでもその後、山形の左サイドでのパスワークを遮断すると、小野・野田が前に出た隙を突いて素早く運ぶ状況を作ります。
スルーパスに木村が走り込むも、先程失態を見せてしまった西村がここで踏ん張り、カバーした末にこぼれ球を確保と未然に防ぐ好守備。
負けられない状況は山形も同じである、という事を再認識させる一幕だったでしょうか。

そして最後の好機である、FKからのキッカー・バイーアのクロスも実らず。
試合終了の笛が鳴り、0-1で山形が勝利。
それと同時に、山口・栃木がともに引き分けとなったため、敗戦の金沢は20位と勝ち点差が10に広がる事となり。
残り3試合ではどうにもならず、降格圏が決定してしまいました。

既に町田が勝利した事で、同時に昇格・降格が決まるという一日となり。
初のJ1に沸き上がる町田という要素の方が大きくなったのは、ネガティブよりもポジティブなニュースバリューが求められる世間の常態か。
あるいは、未だJ3の昇格クラブ数が決まっておらず残留の可能性がわずかながら残されている事からか。

なお後日の24日に、それを判定するJ2ライセンスの発表がついに行われ。
これにより、未交付となったFC大阪次第という限りなく厳しい状況となりましたが、金沢はまず気を取り直して21位浮上を目指して欲しいものです。

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