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のあ いちい ワールド

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謎とき『罪と罰』江川卓著を読んで!

2010-02-06 20:51:15 | エッセイ
ロシア文学者・江川 卓(たく)氏の「謎とき『罪と罰』」(新潮選書)を購入したのは、20年程前だった。

そのときは、最初の部分を少し読み、それ以上進めなくなって積んどく状態になったと思われる。

今回読みながら、江川 卓氏の年譜をチェックして、2001年7月4日に気管支炎で亡くなったことを認識した。
新聞でその記事を見たことをぼんやりと思い出し、ラジオ・テレビでも報道されたような記憶があるが、今、再認識してさびしい限りである。

ドストエフスキーの『罪と罰』を読んだのは学生のときだったが、小沼文彦訳だったと思う。これまでに、内田不知庵、中村白葉、米川正夫、小沼文彦、工藤精一郎、池田健太郎、原久一郎、江川卓、北垣信行、小泉猛などによって翻訳されている。この作品は、それだけ奥行きがあるものだと思うのだ。

 20歳を越えた頃、私はこの作品を畏れと期待で胸を躍らせながら読んだ記憶がある。
言葉の意味が分からず、辞書を引きひきストーリーを追った。神を冒とくしているのではないかという思いの反面、何か新しい地平が拓けて行くのでは、という期待でドキドキしたことを覚えている。
 
 当時はこの作品の背景とか、言語のこととかはまったく分からないままに読んだ。登場人物にそれぞれの意味を配置して、ここまで周到に創作していたドストエフスキーに頭が下がる思いである。

 「666」という数字があり、深い謎が秘められているそれを、登場人物に設置していたなどということはつゆしらず、だった。

 ドストエフスキーの存在とその創作のプロセスには、彼自身をもまた知り得ない奥義が韜晦されているのだと思った。
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この続きと本の紹介は、以下の「本と旅の世界」(ツヅブロ)で触れているので、立ち寄ってみてください。

◆本と旅の世界・江川卓

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