かながわハーブナーセリー園主のブログ ハーブと暮らす365日

横浜市泉区のハーブ専門のナーセリーです。ハーブ苗、食用ハーブの生産をしています。kanaherb.web.fc2.com

農地を借りるまで

2016年12月16日 09時50分23秒 | 1からリスタート!
ようやく農地を借りる目処が立ちました。

実家で農業に携わっていた時には、農地があるのが当たり前のように思っていましたが、ゼロから農地探しをしてみて、農地を借りる(手に入れる)大変さを痛感しました。

新規就農、独立就農を考えている人の参考になれば、と思い、ここまでの流れを箇条書きで。


・農地探しの方法
1、就農希望エリアを管轄する行政の農政部
2、同じく就農希望エリアの農業委員会
3、仕事仲間だった人達の紹介、コネクション

1と2の農政部、農業委員会については、横浜南部と藤沢市の2つのエリアで相談させてもらいました。

1の農政部では、主に農地マッチングシステムでの農地探しを行いました。
農地マッチングというのは、各行政で名称やシステムに若干の違いはありますが、農地を貸したい人と借りたい人のマッチングシステムです。
農地を貸したい人は、高齢化、代替わりなどの理由で耕作が出来なくなった土地を行政に登録します。
農地を借りたい人は、希望エリア、希望耕作面積などを行政に伝えます。
貸したい人、借りたい人の希望があった場所を行政を介して斡旋してもらうシステムです。

自分は今回、この農地マッチングで農地を借りることが出来ました。

2の農業委員会で紹介していただいた農地は、主に耕作放棄地でした。
農業委員会ではエリアの巡回や農家との相談で、耕作が出来なくなって放置された農地の情報を持っています。
こういった場所をいくつか紹介していただきました。
ただ、耕作放棄地のために残念ながら農地の状態が悪く、開墾、伐採が必要な場所が多くありました。


農地借り受けまでの流れを箇条書きで。

7月上旬
藤沢市の農政部、農業委員会に行き、いくつかの農地を紹介してもらう。
まずは、藤沢市内での就農を希望する(現在の住まいが藤沢市内のため)。

7月上旬~下旬
藤沢市内の農地、10ヵ所以上現地で確認して回るが、なかなか良い場所がみつからず。
良い場所はすでに別の借り手が決まっていたり。

仕事仲間からの紹介でも探してみるが、なかなか難しく。

8月
横浜市南部でも農地探しを始める。
滑り込みで横浜市農地マッチングに登録が出来た。
継続して藤沢市での農地探しも続ける。
藤沢市農政部からメールで時々農地情報が届く。

8月下旬
横浜市農政部、農地借受希望者リスト(農地マッチングへの)登録通知書が届く。

9~10月
藤沢市、横浜市南部で並行して農地探し。
ここまでに30~40ヵ所くらいの農地を見て回る。
ようやく希望に合う農地が見つかり、横浜市南部農政部に借りたい意向を伝える。

11月上旬
地主さん(貸し手)、横浜市南部農政部、自分(借り手)の三者で現地での顔合わせと打合せ。
貸し手、借り手、お互いの希望(賃料、貸出期間、耕作の利用方法)などの相談。

11月上旬~中旬
横浜市南部農政部を介して、地主さんと自分、お互いの希望について話を詰める。
同時にビニールハウス施工業者とも設備の相談、見積を進める。

12月中旬
現地での地主さん、農政部、自分三者での2回目の打合せ。
ここで最終的な確認をして、横浜市への申請書類を作成。

今後、2月末に農業委員会の承認がおりれば、4月からの農地利用が可能になります。

農地を探しはじめてから、丸半年かかりました。
新規就農を希望する人の中には、農地探しに1年以上かかるケースもあるようです。

今回、ゼロから農地探しをしてその難しさを痛感しました。
空振りも多いですが、農地を紹介してくれる行政、地域のコネクションに希望を伝えて、とにかく、数をあたってみるのが良いように思います。



新規就農を目指している方へ。
焦ったり苦しい時もありますが、辛抱強く農地探しを続けていれば、いつか道は開けると思います。
お互い頑張りましょう!