酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

「利ざや稼ぎ」の政治に終止符を

2009-09-01 06:22:07 | Weblog
 8・30衆院選は民主党が圧勝、歴史的な政権交代が実現することになった。自民党は2ケタ割れこそ免れたが、議席をほぼ3分の1に減らす大惨敗。党再生か消滅かの崖っぷちに立たされた。

 首相指名を行う特別国会は15日に召集される。まあ、この2週間、民主党、鳩山、小沢らに関してアングラを含めさまざまな情報が乱れ飛ぶことになるだろう。目を凝らし、耳を澄ませていないとわけが分からなくなりそうだ。

 民主党が何ほどのことができるだろう。そう思っている人が多いはずだ。確かにその側面はある。だが、要はやり方だ。既得権者と談合し、不都合な情報は国民から遠ざける、隠す。自民党はこの手法で権力を維持してきた。新たな政権は、まずここを一新すべきだ。

 新政権に政策実行の迅速化を促す声がある。経済や雇用の状況をみれば、最もな指摘だ。でも、初めてハンドルを握った人物にいきなりフル・スロットルで走れというのも酷な注文だ。「ゆっくり急げ」ぐらいの叱咤にとどめておこう。

 小泉政権以降の政治(経済も)で際立つのは「利ざや稼ぎ」に狂奔する姿だ。政治における利ざやとは何か。適当なキャッチフレーズをぶち上げ、人気を博した人物を政党のトップに据える戦略?のことだ。

 安倍、福田、麻生。毛色は違うが時価が最も高いときに総裁に担がれ、値が下がると見捨てられた。政党の評価も同様だ。麻生は自民党株が値の付かないぼろ株になっているのも知らないで解散した。これが敗北のすべてだ。

 政治が力量を発揮し、一定の効果をもたらすまでには時間を要する。ここの許容時間がどんどん短くなっている。だから市場でも「さや抜き」が中心の短期売買が主流になる(のかな)。人間がどんどんせっかちになり、短気になっている気がしてならない。社会全体が「キレやすく」なっているのではないか。

 せっかく政権交代が実現した。これを有効に使わない手はない。新政権には、とにかく情報の開示に努めてもらいたい。「知らしむべからず」の政治から脱却することが最優先課題だ。くだらない!マニフェストの実行を急ぐのは「さや稼ぎ」を意識するためだ。評価は歴史に任せるぐらいの大きな気持ちで、政治改革に突き進んでほしい。
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