酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

アメリカは民主党政権を警戒しているのか

2009-09-02 06:03:59 | Weblog
 鳩山民主党政権が16日に発足することになった。メディアの多くが世論調査を行い、民主党政権への期待度を測っているが、概ね好評のようだ。

 《共同=共同通信社が、政権交代確定を受けて8月31日、9月1日に行った全国緊急電話世論調査で、新首相となる民主党の鳩山由紀夫代表に「期待する」と答えた人は71・1%となった。直接の比較はできないが、昨年9月の麻生内閣発足直後の支持率48・6%を大幅に上回っており、新政権への期待度の強さをうかがわせた。「期待しない」は20・2%だった》

 《読売=読売新聞社が8月31日~9月1日に実施した緊急全国世論調査(電話方式)で、「民主圧勝―自民大敗」の衆院選結果を「よかった」と思う人は68%に上り、民主党中心の政権に「期待している」との答えは71%に達した》

 民主党への親和度が朝日と並んで高く出る傾向を持つ共同と、自民党寄りの結果を示すことが多い読売が共に「民主党への期待度71%」で並んだのが面白い。世の中の気分はそんなところか。

 朝日は世調が遅れているようだが、いつ掲載するのだろう。遅れといえば、1日の朝日の社説は平常スタイル。毎日、読売は大型の社説を掲げていた。これだけの政変劇について朝日は「選挙まとめ」1回だけでお茶を濁すのかと思っていたら、今日になって「鳩山新政権」への注文を大型版で書いていた。ワンテンポずれている。

 鳩山民主党政権については海外の関心が高いようだ。目を引くのは次の報道だ。

 《米紙ワシントン・ポストは1日付の社説で、日本の総選挙に勝利した民主党の鳩山由紀夫代表を「経験のない政治家」と論評。鳩山氏が東アジアに軸足を置いた外交政策を目指していることに触れた上で「日本が米国との決別を模索すること」は「核を持った北朝鮮の脅威」に直面する日本と周辺地域にとってあまりに危険だと主張した》=共同=

 民主党の外交姿勢は当面最大の注目点だ。voiceを転載したNYタイムズの鳩山論文が米国“知日派”の間で批判を浴びたのは記憶に新しい。

 《民主党の鳩山代表が27日付の米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)に寄稿した論文をめぐり、米国内に波紋が広がっている。「米国主導」の世界経済の体制を批判的にとらえ、アジア中心の経済・安全保障体制の構築を強調した内容が、米側の目には「現実的でない」と映るようだ。専門家らの間には日米関係の今後に懸念を抱くむきもある》=朝日com=

 アメリカの知日派というのは、基本的にマッカーサーと同じような認識ではないか。「日本は12歳の子どもだ。だから優しく保護しないと」というあれである。

 鳩山・民主党は「対等な日米関係」を標榜している。衰えたりとはいえアメリカは世界のスーパーパワーだ。これと対等な関係が何を意味するか十分伝わってこないが、意気込みは分かる。相手が誰であれ、対等といわれるとむかつくのが米保守メディアだ(かつての母国イギリスと憧れの文化国家であるフランスだけは別格だが…)。

 このポスト論文は、実はホワイトハウス向けだ。ユニラテラリズムとの決別を宣言したオバマに対する警告とも見て取れる。「アメリカの国益に背くものは許してはならない」ということだ。

 いつもながらのお節介、ありがたく大きな迷惑だ。オバマと鳩山がどこへ向かうかは定かでないが、ブッシュ・小泉関係よりましなことは間違いない。金魚とそのウンチ状態には終止符を打つときだ。

 
コメント
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