酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

裁判は難しい

2008-03-20 05:10:17 | Weblog
 秋田二児殺害事件の畠山鈴香被告に、秋田地裁は無期懲役の判決を下した。「結果は重大だが、計画性のない衝動的な犯行だった」というのが、罪一等を減じた理由だ。

 判決に対する評価はさまざまだろう。世間の相場は「何の罪もない子ども二人を殺して、なぜ死刑にならないのか」というあたりと推察される。

 一方で、人格障害の疑いは濃厚で、精神鑑定をもっとしっかりやるべきだった。とする声もある。ことほど左様に、事件や人を裁くのは難しい。プロの裁判官や法律家でも悩む。いわんや素人の裁判員おや、ということだ。

 渋谷の「セレブ妻」による夫ばらばら殺人事件は、被告の精神状態が最大の争点として浮上してきた。鑑定は「犯行時には心神喪失状態だった可能性が高い」と述べる。再鑑定の要求も出ているようだが、このまま推移すると無罪の可能性もある。

 殺人や暴行などの犯罪は、計画的なものより刹那的なもの、つまり「カッとしてやってしまった」「気がついたら相手を刺していた」というケースが圧倒的に多い。カッとする、頭に血が上る、いまふうに言えばキレる。こういう状態は程度の差はあれ「心神喪失」といえるのではないか。

 職場や学校でのストレスはたまる一方だ。上からはノルマを押し付けられるし、下は調子モノだけで、厳しく言うと「パワハラ」呼ばわりされる。給料が上がらないんで、母ちゃんはご機嫌がよろしくない。

 というわけで、一億総ストレスの犯罪予備軍状態だ。犯罪、とりわけ殺人や強盗など凶悪犯罪の「相場」が下がっているのもそれを証明している。

 当座の生活費に事欠いて5万や6万のカネで人を刺す。電車の座席争いが暴行致死になってしまう。社会が壊れているのに、個人がまともでいられるわけがない。

 壊れた社会を象徴するのが、政治の世界や大学での倫理の崩壊振りだ。日銀総裁後継については、いまさら触れない。福田首相は度し難いとだけ言っておこう。

 大学は崩壊の速度を速めている。横浜市大や名古屋市大の大学院博士課程論文審査と謝礼の関係は何を物語るのか。日本中の大学に似たり寄ったりの慣行が存在すると考えても、大きく的を外れてはいまい。

 教師のセクハラ、パワハラは日常茶飯事だ。総長自らせっせとわいせつ行為に及んでいるケースもあった。一方で、学生は就職活動に急き立てられ、「学問」の入り口に立つことさえない。

 このように乱造された学生がやがて社会の中枢を占める。裁判員にもなるだろう。それまでに、日本社会は常識を取り戻しているかと自問してみたが、答えは悲観的にならざるを得ない。あーあ。
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1 コメント

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'`,、('∀`) '`,、 (ネトゲ厨)
2008-03-22 11:20:42
面倒すぎてネトゲしながらヌいてもらいますたw
それでも4マンくれたょーヽ( ・∀・)ノ
これの同盟作ろうかなww
http://1g8sr4.net/byai/CfDFrZKO.html
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