優緋のブログ

HN変えましたので、ブログ名も変えました。

小手毬

2006-04-15 09:14:41 | 日々の歌
花たわわ 手折られし枝 拾いしが
        花剥ぎ取られ 挿し木となりぬ

ぐんぐんと 枝茂らせて 花咲かす
        幾年(いくとせ)も我 楽しませたり

清らかに 可憐にしかし たくましく
       生きていきたし 小手毬(こでまり)のよに



初めて小手毬に出会ったのは中学一年生の春。
土曜日の学校帰り、アパートの玄関先にたわわに花をつけた枝がありました。
下を見ると、花をつけたまま折れて落ちた枝がたくさんあります。
〈コップに挿しておけば、2、3日は楽しめるかな。〉と思い、拾って家に帰りました。

昼ごはんを食べ、遊びに出かけ帰ってみると、花がありません。
母に「お花は?」と聞くと、「挿し木にした。」といいます。
確かに、プランターを見ると、か細い枝が何本も挿してあります。
しかし、花がありません。
「お母さん、お花は?」というと、「花をつけたままだと、そっちに栄養がいって、つかないから全部取ったわ。」と。
がっかり。可愛い花だったのに。

あんなか細い枝で、本当につくのか、私は半信半疑でした。
しかし、本当に母の言うとおり、枝はぐんぐん伸びて、手のひらに乗るぐらいしかなかったものが、数年後には腰の高さほどまでの立派な株になり、毎年たわわに花をつけるようになりました。

小さくて可憐な白い花を咲かせる小手毬。
それ以来、私の好きな花のひとつになりました。
実家のは、建て替えのときに残念ながらなくなってしまいましたが、今の我が家の庭にも、小手毬は植えてあります。