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優緋のブログ

HN変えましたので、ブログ名も変えました。

成長

2006-10-12 09:40:08 | 日々の歌
こんなにも 語り合える日 来るなどと
         露も思わぬ 一年半前

彼なりに 苦労したれば 笑いつつ
        身振り手振りの 日々の報告

なんとまあ 羨むほどの 環境で  
        学べる幸を 感謝すべきぞ

子等たちの 成長につれ 心労も
        大きくなれど 喜びも多し




これまでも時折書いてきましたが、次男は中学生のとき学校へ行ったり休んだりの半不登校児でした。
現在は北海道おといねっぷ美術工芸高校という、木材工芸を専門とする工業高校へ通っており、寮生活を送っています。
相変わらず勉強は苦手なようですが、一学期は風邪で3日休んだだけでサボりもしなかったようですし、『高文連』という高校の文科系部活動の全道発表大会(全北海道)に参加したいがために(赤点取ったら連れて行かないと先生に脅されたとか…)「生まれてこの方こんなに勉強したことないし…」(本人の弁)というくらい頑張ったそうです。(確かに赤点ありませんでした。 やればできるじゃん、ねぇ。まぁ、威張るほどのいい成績ではありませんでしたが。)

まだまだゲームに夢中で甘えたところもありますが、専門科の高校に通っているらしい話し振りなど、彼なりに成長したなぁと感じる楽しいひと時でした。

中学生のときは父親と衝突することも多く、本人も家を出るときは本当にしぶしぶという感じでしたが、思い切って遠い学校へやってよかったと、お父さんと楽しそうに話して尽きることのないその姿を見て思いました。


あの日から 序章 「約束の場所へ」

2006-10-12 09:11:02 | あの日から
舞い降りる 初雪見上げ 走り出す
        君待つ湖畔に 心高鳴る



「年末ですから混んでいて少し遅れますよ。」
「かまいません。」

昨日何度も練習し、録音しなおしたカセットテープ。
君の好きな『初めて』が入っているよ。それからメッセージも。

差出人の名前を書いていないけれど、僕からだって、聞けば分かるよね。
君はどんな顔をしてこれを聞くんだろう。
喜んでくれるだろうか。それともびっくりするかな。
なんか、どきどきするな。


そんなことを考えながら郵便局のドアを開けて外へ出ると、雪が降っていた。

〈初雪だ!〉

雪が舞い降りてくる空を見上げると、僕は嬉しくなって走り出した。
きっとユジンが待っている、あの湖畔で。
『初雪が降ったら会おう』って“ちゃんと”約束したわけじゃないけれど、あれはそういう意味だよね。


もう君は雪が降ったことに気付いたんだろうか。
それとも僕のほうが先かな。

息を切らしてメタセコイヤの林にたどり着くと、まだユジンは来ていないようだった。
僕は“ある事”を思いついて、木の陰に隠れた。
いい具合に雪はまだ降り続いていて、僕のつけた足跡を消してくれている。


しばらくすると、ユジンが走ってやってきた。
やっぱり『約束』を覚えていてくれたんだね。

僕がいることにユジンは気付いていない。
林の入り口まで来ると、急いで走ってきたことを悟られまいとするかのように息を整え、澄ましてゆっくりと歩き出した。


もう少し、こうしてユジンの姿を見ていよう。
もう少し近くまで来たら…


「えいっ!」命中!!大成功!!
僕達の『初めて』の楽しい『初雪デート』の始まり…



あの日から 一 「時が止まった」 に続く