優緋のブログ

HN変えましたので、ブログ名も変えました。

「やっかいな隣人韓国の正体」なぜ『反日』なのに、日本に憧れるか

2007-05-24 10:25:21 | 読書
平成18年9月20日 初版第一刷発行 祥伝社


この本、読み終えてかなり暗澹たる気分になった。
韓流ブームに象徴されるように、私達日本人はお隣の国韓国となんとか仲良くなりたいと考えている人が多いのではないかと思う。
ところが、どうやらそれはこちらの片思いらしい。


前書きに代えてに、井沢さんが書いている。
「今、韓国は建国以来の極めて深刻な危機にある。しかし、『韓流』ブームに浮かれる日本人も、当の韓国人ですら、そのことを自覚していない。…だが現実は『金正日』ブームともいうべき現象が起こり、中には『今南北統一をやったら金正日大統領だ』という人すらいる。」

これを読んで、えっ!と私は驚いた。
金大中元大統領の“太陽政策”や“美女応援団”の影響などで、以前のような「北」を「民族の敵」のように見ることはずいぶん少なくなってきているとは感じていたが、まさかここまで反米反日・親中露北朝鮮になっているとは思わなかった。

多くの離散家族を作り、同胞を殺し、韓国人を拉致してきた金日成・正日親子を憎むどころか、尊敬し憧れる気分が広がっているというのはいったいどうしたことか。その理由が呉さんの解説を読むとなるほどと分かってくる。

韓国人の本音を解き明かし、韓国批判を堂々とする呉さんに対して、韓国国内ではものすごい非難の嵐が吹き荒れているらしい。
自分の痛いところ、弱いところをつかれるのは誰しも嫌なことではある。
しかし、それが本当のことで、自分のためになることであるならば、たとえ痛くとも耳を貸すべきであると思うのに、かえって相手を非難し、その口を封じようとするとは悲しい気持ちになる。


時々こういう発言が物議をかもすことがある。
「かつて、韓半島に対して、日本は悪いことをしたが、“良いこともした”。」もしくは、「日本の為にしたこと(朝鮮半島の近代化)だが、結果的に朝鮮にとっても良いことだった。」
私もこの意見には賛成なのだが(井沢さんも同じ意見)、こういう“バランス感覚”“罪の意識”がかえって良くないのだと呉さんは言う。
だから、韓国はいつまでたっても「賠償が済んでいない。」「謝罪が不十分」「正しい歴史認識の確立」を言い立てるのだという。

“日韓併合”は世界史的に見て止むを得ないことであったし、日本は逆にはっきりと、「賠償は済んでいる。」「朝鮮半島のために良いことをした。」というべきだと呉さんは言う。そうしないと何も開けていかないし、このままでは「北」寄りの悪い方向に行くばかりだと警鐘を鳴らしている。

日本人はよほど腹をくくり、しっかり歴史を学び直して東アジアの国々に対していかなければならないらしい。