優緋のブログ

HN変えましたので、ブログ名も変えました。

あの日から 序章その2 「ユジンの後悔」

2006-11-13 10:12:43 | あの日から
好きな色 好きな季節と たずねしが
       一番知りたき “人”の名聞かず   …poppo


私は引き出しからあのカセットテープを取り出すと、テープレコーダーに入れた。

ジュンサンの明るい声が流れ出す…。

あの日、12月31日私に“好きな人”の名前を教えてくれるって、「必ず来いよ」って約束していたのに…。
なぜ、約束の時間に来なかったの?
それなのに、なぜあんな時間に、あんな場所で事故になど…
私に会いに来ようとしていたんでしょう?

学校へは転校の手続きがとられていたという。
でも、転校先の学校名はなくて、いったいあなたはどこへ行こうとしていたの。
私に何も告げずに…



12月31日。
私は朝から落ち着かなかった。
今日は約束の日。

何色のマフラーをして行こうかしら?黄色?それとも白?
やっぱりジュンサンの好きな白にしよう。
ジャンパーも白にして…、雪が降ればいいなぁ…。
ヒジンたら、取って置きの耳あてを出してきて、可愛くして行けだなんて、小さくてもやっぱり女の子ね。

「あのかっこいいお兄ちゃん、どうして晩御飯食べないで黙って帰っちゃったのかしらね。」

「ほんとね。きっとお母さんに早く帰りなさいって、言われていたのを急に思い出したのよ。
それで、帰ると言ったらきっとヒジンが悲しがると思って黙って帰っちゃったんじゃないかな。」

「ふーん、そうかぁ。
じゃあ、今日お兄ちゃんにあったら、私はそんな駄々っ子じゃないから、今度はちゃんと言ってから帰ってねって言っておいてね、お姉ちゃん。」

「わかったわ。ヒジンが一緒にご飯が食べられなくて残念がっていたから、また来てねって言っておくわ。」
「うん。」ヒジンがにっこり笑った。

〈ほんと、黙って帰るなんて、今日会ったらそのこともとっちめなくっちゃ。
それから電話番号と住所も聞かないと。
私たちもう付き合っているんだから、それくらいいいわよね。〉

私は時間になると、今日こそはジュンサンより先に約束の場所へ行こうと家を出た。
雪が降ってきて寒いけれど、白いマフラーとジャンパーが雪の色と溶け合って、きっとジュンサンは気に入ってくれるはず。
早く来ないかしら。

そして、早くジュンサンの言葉を聴きたい。
私も…、言いたい。
そうしたら、私たち本当の恋人同士よね。


でも、ジュンサンは来なかった。
何時間待っても、新年を告げる花火が上がっても、ショーウインドウの明かりが消えてしまっても…。

ずいぶん遅くなってしまった。
お母さんに怒られるわね。
しかたなく私はバスに乗って家へと向かった。


バスの外の道路が何か騒がしい。
年末年始で道路が混んでいる上に、事故でもあったのかしら?

でも私は、なぜジュンサンが来なかったのか、「必ず来いよ。」と言っていたのに…、それだけが頭の中をぐるぐると回っていて、何も考えることができなかった。
まさか、その事故がジュンサンだなんて思いもせず…。


好きな色も、好きな季節も、好きな食べ物も覚えたけれど、一番聞きたかった「好きな人の名前」― 聞かなくても分かってるわ、でもあの日あなたの口から聞きたかったのに…。

そして、なぜ初雪の日黙って去ったのか。
なぜ転校したのか。

もう何もジュンサンに聞くことはできない。
後悔と疑問だけが残されてゆく…

コーラス復活!

2006-11-12 10:16:00 | おもいつくまま
鬱病というもの、ほんとうに何もする気がしなくなるものです。

私の場合はそれほどひどい症状ではなかったのか(自分では辛かったですが)、仕事や家事はなんとかいやいやながらも最小限できていました。

しかし、なんと言っても辛いというか情けなくなったのは、自分の好きなこと、歌うことや韓国ドラマを見ること、パソコンを開くことさえしたくない日が続いたことでした。

もともと無精者ですから、苦手な家事はなるべく手を抜くのはいつものこと(爆)ですが、好物の甘いもの(大福とか…笑)も食べたくない、食欲もないとなるとやっぱり病気ですよね。

まだ薬は飲んでいて、調子のよい時と落ち込む時と波がありますが、食欲はだいぶ戻ってきたのです。(おかげで少し太りました。笑)
そして先月歌う機会があって(平和のハーモニー)、やっと歌いたいという気持ちが戻ってきました。

一時はもう復帰は無理かなと諦めかけた時もありましたが、退団せず休団にしておいてよかった。
来年の春のコンサートへ向けて、なんとか間に合うよう頑張りたいと思っています。
今日も夕方練習があります。
まだ体調が不十分なくせに出て歩こうとする私に旦那はちょっと不満そうですが、どうかお許しあれ!

音取りの 四苦八苦も なんのその
       ハモッた時の 喜び格別

やりきった 爽快感が たまらない
        録音聞いて 反省、自画自賛

冬支度

2006-11-10 08:43:16 | 日々の歌
雪虫を 五匹見たと 子が告げる
      もうそろそろか スタッドレスタイヤ

年賀はがき 注文済みで 安心し
        もう中旬だ 買いに行かねば

大掃除 今年は夏に するはずが
      秋も終わりで やはり年末

「冷えるなら こたつがいい」と お茶のみの
         会話もすっかり 冬仕様となり

「冬のソナタ」再び

2006-11-09 17:16:42 | おもいつくまま
子供に「DVDあるのに何でGyaOでみてんのさ。」とか言われながら第1回を遂に見てしまいました。(冬が近づくとうずきだす?)

もう、見始めるとやはり止まらないんですね。(で、DVDへ手が…)
さきほど4話を見終わったところです。
それで、5話に行こうかと思ったのですが、今回は久しぶりですし一回づつじっくり見て最近歌のほうがネタ切れなのでまた『冬ソナ短歌』を詠もうかと…

途中で歌はどうでもよくなって暴走(?)してしまうかもしれませんが、そのときはご容赦を。

朝焼け

2006-11-09 14:55:21 | 日々の歌
山肌を 赤く染めるは 朝焼けか
       それとも色づく 樹々の葉たちか

目をやれば 薄紅色が 水色に
       交じり合う空 吐く息白し

ドアの外 薄暗い中 出かけ行く
       戻り道には 松に朝日が