> Bro,前々回の「@くつログ」のハイエク論は,かなり反響があった様子で
> 「経済ブログ村」の人気記事ランキングで1位を獲得しましたよ!
> 今日は既に4位に転落していますが…


もう4位まで転落しましたか!
あそこは,1,214サイトの登録があるので,「競争」も激しいのでしょうね。
でも,沢山読んでもらえると「嬉しい」です。素直に。


> しかし,批判的な意見も沢山ある様子ですよ。
> 巨大な財政赤字を抱える日本では,Broの様なケインジアンは批判の的です!



それは,充分に理解していますよ。
小泉改革で,竹中さんが日本経済の構造改革の旗振り役を行って以来,いつの
間にか日本人の頭脳は,「市場原理主義=正義」であるかのメッセージで洗脳
されていましたから。
この現状を批判しているのだから,反対意見も多いはずです。
> 本職のケインズ派経済学者達は,なぜ沈黙しているのです?
> Broは所詮,本業ではないと云う意味で,ProではなくBroに過ぎない。
3つほど,理由は想像できます。
一つには,アメリカのレーガン政権以来,市場原理主義の背後にある政治的な
思想風土として,リバタリアンの思想が支配的であった事です。



> 何なのです?そのリバタリアンとは?

ハーバード大学の哲学者であるロバート・ノージックなどが代表格らしいです
が,Broな私が説明するより,当代一流の政治哲学のProである,ハーバード大
学のサンデル(Michael J. Sandel)先生の授業を聞いた方が良いでしょう!
この動画を見てみて下さい。
■Justice: What's The Right Thing To Do? Episode 03: "FREE TO CHOSE"
URL http://www.youtube.com/watch?v=Qw4l1w0rkjs
> 英語は苦手なので,良く分からないのですけど…?

キャプションの翻訳を「日本語」にして見ましたか?



> リアルタイムの翻訳では,日本語が変ですよね?
これもやはり「広島弁編」が必要ですかね…
こんな感じだと,分り易いかも?
■iPadの説明するけぇ,よう聞きんさい。
URL http://www.youtube.com/watch?v=bh-sENPLd44
> これ良いですね!楽しく理解できます。
> Broもサンデル先生の授業を「博多弁」で解説して下さいよ!


その内にね…
とりあえず,リバタリアンの政治哲学について概略を述べると,それは「政府
の介入が最小限度に抑えられた『夜警国家』において,国民の自由を最大化す
る事ができる」とする主張と,「人間にとって,自由こそが最も良いものであ
る」とする理念とから成り立つ,思想的立場と言えば分り易いでしょうか?
> 前々回の「ハイエクの反理性主義」にそっくりですね。
> ハイエク経済学の政治哲学版ですか,そうすると?
ハイエクも,リバタリアンの思想系列に位置づけられていますからね,それで
良いと思います。



> ハイエクは経済学の立場から,政府の政策的介入を否定していましたが,
> それを政治学的に見ると,どの様な主張になるのですか?

例えば,タバコに課税するなんて,とんでもない事ですよね!
そんなもの,個人の勝手だと…これには私も賛成ですが。
あとは,シートベルトの強制も,メタボ健診も,売春も,マリファナも,とに
かく人間全てに共通した道徳的価値などは,在り得ないのだから,「政府が規
制を行う事は全て悪い事である」と言う理屈になると思います。
勿論,富める者から貧しい者への所得再分配は,政府による強奪行為だと主張
する事になりますし,失業者は本人が好きで失業しているのだから,これを再
就職させるなどは,政府による強制労働になってしまう。




> う~ん,アメリカらしい考え方ですねぇ,さすがに「自由の女神の国」です!
> 徹底しているので,むしろ感心してしまいます。



そんな具合で,規制緩和と減税政策を推し進めた結果が,賭博場と化した国際
金融市場の姿であり,カジノ資本主義であり,その末路が一昨年の世界金融危
機と云う訳です。




> 人間の果てしない欲望とアニマル・スピリットが生んだ世界崩壊劇ですか…
> でも,Broは以前,世界金融危機の遠因は,日本のゼロ金利政策だと言っ
> ていませんでしたっけ?
> ハイエクの経済理論みたいに?

よく覚えていますね,そんな事!
でも,誤解しないで下さいね。
どんなにゼロ金利でも,お金に対する需要が無ければ,バブルは発生しません。
人間のアニマル・スピリットが,お金に対する無限の需要を生んで,規制の無
い事を良い事に,ゼロ金利の資金を金儲けの手段として利用するのです。
資本には目的も意思も存在しません。人間に目的と意思があるのです。
お金は単なる手段にすぎません。
> なるほど,マルクスは資本自体に目的や意思が存在するかの如き議論をし
> ていましたね,だから「唯物論」ですか!

その誤謬は,ハイエクの理論も同じです。資金供給が資金需要を生むかの如き
誤解を犯している。数式ばかりこねくり回すから,小学生でも分る常識が見え
なくなるのですよ。お金が勝手に「借りてくれ」などと言って回る訳が無いで
しょ,「貸してくれ」とお願いするのは人間の方なのです。
> マルクスもハイエクも,どこかしら似ていますね?

実証のできない仮定や前提を基礎にして,理論的な整合性を頼りに体系化を行
うから,どこかで誤りを犯すのです。
その意味で,ハイエクの言う「理性の誤り易さ」と云うのは事実でしょう。
しかし,その様に主張する「ハイエク自身の理性が誤っている」事に気が付い
ていないのかもしれません。
> ハイエクの理論に自己矛盾がある?
マルクスもハイエクも,「人間の理性を超越した意思の力」を前提にしている
意味で,「思想的に同根」ですからね。
> それは,宗教と云う意味ですか?
> アインシュタインも,かつて「神はサイロコを振らない」と言ったのではな
> かったでしたっけ?

彼は人間の認識能力の限界を知っていたくせに,「唯物論」の立場を生涯捨て
られなかったですからね。
でも,人間の社会は人間の集団が構成していますから,人間の意思次第で創り
かえる事が可能な,「人工的システム」に成りえるのです。
元来は「自生的システム」として発生したものであっても,「恐れず」に「人
工的システム」として再設計する事は可能です。
問題は,それを是とするか否とするか,人間の理性の規範的な問題です。
> まるで「人工授精」の様な,神への挑戦ですね…
> サンデル先生の「これからの正義」について,もっと勉強したくなりました!
> 教えて下さい,Bro!



私の理性の限界まではね…その後は「集団知」を活用しましょうか。


> 「経済ブログ村」の人気記事ランキングで1位を獲得しましたよ!
> 今日は既に4位に転落していますが…


もう4位まで転落しましたか!
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でも,沢山読んでもらえると「嬉しい」です。素直に。


> しかし,批判的な意見も沢山ある様子ですよ。
> 巨大な財政赤字を抱える日本では,Broの様なケインジアンは批判の的です!



それは,充分に理解していますよ。
小泉改革で,竹中さんが日本経済の構造改革の旗振り役を行って以来,いつの
間にか日本人の頭脳は,「市場原理主義=正義」であるかのメッセージで洗脳
されていましたから。
この現状を批判しているのだから,反対意見も多いはずです。
> 本職のケインズ派経済学者達は,なぜ沈黙しているのです?
> Broは所詮,本業ではないと云う意味で,ProではなくBroに過ぎない。
3つほど,理由は想像できます。
一つには,アメリカのレーガン政権以来,市場原理主義の背後にある政治的な
思想風土として,リバタリアンの思想が支配的であった事です。



> 何なのです?そのリバタリアンとは?

ハーバード大学の哲学者であるロバート・ノージックなどが代表格らしいです
が,Broな私が説明するより,当代一流の政治哲学のProである,ハーバード大
学のサンデル(Michael J. Sandel)先生の授業を聞いた方が良いでしょう!
この動画を見てみて下さい。

■Justice: What's The Right Thing To Do? Episode 03: "FREE TO CHOSE"
URL http://www.youtube.com/watch?v=Qw4l1w0rkjs
> 英語は苦手なので,良く分からないのですけど…?

キャプションの翻訳を「日本語」にして見ましたか?



> リアルタイムの翻訳では,日本語が変ですよね?
これもやはり「広島弁編」が必要ですかね…
こんな感じだと,分り易いかも?

■iPadの説明するけぇ,よう聞きんさい。
URL http://www.youtube.com/watch?v=bh-sENPLd44
> これ良いですね!楽しく理解できます。
> Broもサンデル先生の授業を「博多弁」で解説して下さいよ!


その内にね…
とりあえず,リバタリアンの政治哲学について概略を述べると,それは「政府
の介入が最小限度に抑えられた『夜警国家』において,国民の自由を最大化す
る事ができる」とする主張と,「人間にとって,自由こそが最も良いものであ
る」とする理念とから成り立つ,思想的立場と言えば分り易いでしょうか?
> 前々回の「ハイエクの反理性主義」にそっくりですね。
> ハイエク経済学の政治哲学版ですか,そうすると?
ハイエクも,リバタリアンの思想系列に位置づけられていますからね,それで
良いと思います。



> ハイエクは経済学の立場から,政府の政策的介入を否定していましたが,
> それを政治学的に見ると,どの様な主張になるのですか?

例えば,タバコに課税するなんて,とんでもない事ですよね!
そんなもの,個人の勝手だと…これには私も賛成ですが。
あとは,シートベルトの強制も,メタボ健診も,売春も,マリファナも,とに
かく人間全てに共通した道徳的価値などは,在り得ないのだから,「政府が規
制を行う事は全て悪い事である」と言う理屈になると思います。
勿論,富める者から貧しい者への所得再分配は,政府による強奪行為だと主張
する事になりますし,失業者は本人が好きで失業しているのだから,これを再
就職させるなどは,政府による強制労働になってしまう。




> う~ん,アメリカらしい考え方ですねぇ,さすがに「自由の女神の国」です!
> 徹底しているので,むしろ感心してしまいます。



そんな具合で,規制緩和と減税政策を推し進めた結果が,賭博場と化した国際
金融市場の姿であり,カジノ資本主義であり,その末路が一昨年の世界金融危
機と云う訳です。




> 人間の果てしない欲望とアニマル・スピリットが生んだ世界崩壊劇ですか…
> でも,Broは以前,世界金融危機の遠因は,日本のゼロ金利政策だと言っ
> ていませんでしたっけ?
> ハイエクの経済理論みたいに?

よく覚えていますね,そんな事!
でも,誤解しないで下さいね。
どんなにゼロ金利でも,お金に対する需要が無ければ,バブルは発生しません。
人間のアニマル・スピリットが,お金に対する無限の需要を生んで,規制の無
い事を良い事に,ゼロ金利の資金を金儲けの手段として利用するのです。
資本には目的も意思も存在しません。人間に目的と意思があるのです。
お金は単なる手段にすぎません。
> なるほど,マルクスは資本自体に目的や意思が存在するかの如き議論をし
> ていましたね,だから「唯物論」ですか!

その誤謬は,ハイエクの理論も同じです。資金供給が資金需要を生むかの如き
誤解を犯している。数式ばかりこねくり回すから,小学生でも分る常識が見え
なくなるのですよ。お金が勝手に「借りてくれ」などと言って回る訳が無いで
しょ,「貸してくれ」とお願いするのは人間の方なのです。
> マルクスもハイエクも,どこかしら似ていますね?

実証のできない仮定や前提を基礎にして,理論的な整合性を頼りに体系化を行
うから,どこかで誤りを犯すのです。
その意味で,ハイエクの言う「理性の誤り易さ」と云うのは事実でしょう。
しかし,その様に主張する「ハイエク自身の理性が誤っている」事に気が付い
ていないのかもしれません。
> ハイエクの理論に自己矛盾がある?
マルクスもハイエクも,「人間の理性を超越した意思の力」を前提にしている
意味で,「思想的に同根」ですからね。
> それは,宗教と云う意味ですか?
> アインシュタインも,かつて「神はサイロコを振らない」と言ったのではな
> かったでしたっけ?

彼は人間の認識能力の限界を知っていたくせに,「唯物論」の立場を生涯捨て
られなかったですからね。
でも,人間の社会は人間の集団が構成していますから,人間の意思次第で創り
かえる事が可能な,「人工的システム」に成りえるのです。
元来は「自生的システム」として発生したものであっても,「恐れず」に「人
工的システム」として再設計する事は可能です。
問題は,それを是とするか否とするか,人間の理性の規範的な問題です。
> まるで「人工授精」の様な,神への挑戦ですね…
> サンデル先生の「これからの正義」について,もっと勉強したくなりました!
> 教えて下さい,Bro!



私の理性の限界まではね…その後は「集団知」を活用しましょうか。

