問題点と経緯
あえば直道氏 ブログ転載
http://aebajikido.blog54.fc2.com/blog-entry-1467.html
10月19日(土)
あえばハッピー!!のあえば直道です。
1.
米国の国家債務は17兆ドルです。
加えて、アメリカの年間財政赤字は現在、1年当たり約1兆ドル追加
されつつあります。日本円で毎年+100兆円ですから、これを続ける
ことは、普通に考えて不可能です。
この点、共和党は財政赤字解消の方策について、民主党に強く交渉を
求めてきましたが、オバマ氏と民主党は、全く聞き入れませんでした。
つまり、無策であるにもかかわらず、増税と政府支出の増加を止める
つもりは一切ない、という態度を貫きました。
それが今回の政府のシャットダウンにつながりました。
2.
その間、共和党の若きリーダーである、マルコ・ルビオやテッド・クルス達は、
迫りくる債務上限の引き上げと引き換えに、せめてオバマケアを1年間遅らせて
くれないか、と提案しました。理由は、オバマケア導入のトラブル(後述)が、
国内で噴出していたからです。
しかし、共和党内でも、妥協派と保守派との論争が続いていましたから、民主党
は、この機に、共和党を解体できると信じ、すすんで政府の債務不履行を
導きました。
最終的に共和党は、アメリカを破産させないために、交渉を諦めました。
民主党の目論見は奏功しました。
3.
債務不履行、オバマケアの存続、政府機関停止などの問題全てにおいて、大手
メディアは民主党を支持してきました。
保守メディアの中には共和党の考えを支持したものもいましたが、シャット
ダウンを導いた戦術については、やはり非難しました。
より保守的なメディアは、テッド・クルス、マルコ·ルビオの戦術である、
オバマケアの遅延作戦を支持し、逆に、戦おうとしない共和党員を「腰抜け」
として批判しました。
共和党の支持率は、過去最低を記録することになりました。
10月20日(日)
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あえばハッピー!!のあえば直道です。
4.
一連のやりとりの間、共和党のジョン・ベイナー下院議長は、実に苦しい
状況におかれていました。上院共和党リーダーのミッチ・マッコネル氏も
同様です。
上院の共和党議員の半数と下院共和党員の25%は、戦いたくなかったからです。
たとえ民主党が自分たちのやり方を通して、この国を破産に近づこうとして
いるにもかかわらず、です。
特に日本にとって痛手なのは、対中国強硬派の急先鋒である、我々の大の味方
のベイナー議長が、今回の責任問題で、いま、失職の危機にあることです。
ベイナー議長は、かねてから習近平を独裁者と断じ、アメリカの国賓扱いしよ
うとしたオバマ&ホワイトハウスを強く糾弾した人物です。
5.
最終的に、この一連の政治劇で、共和党は崩壊し、民主党のやり方が
通りました。
しかし、この結果として、オバマケアは民主党だけに属しているものである
ことが明確になってきた様子です。
たとえば、オバマケアの導入によって、いわゆる中流層には、これまでの
保険料よりも、200~300%が増額されることになりました。
また、国民が名前を登録する手続きのために、5億ドルもするウェブサイトを
導入しましたが、現在、パンクしていて、うまく作動していません。
このため、一部の民主党員と数紙の新聞は今、共和党のルビオ達が求めていた
ように、1年間の延期を求めています。
もしこれ以上、ひどい状況が続いたら、「共和党が正しかった」と証明される
かもしれません。
いずれにしても、2014年の中間選挙までには、一定の審判が示される
ことになります。
直道
舞台裏の真実 10月18日(金)記事