箴言集 「人生への言葉」大川隆法著 より
人生への言葉⑧ 学力は、すぐに錆びつく刀のようだ。
記憶は使わなければ忘れていきます。
受験生は常に新しい知識を学び、常に繰り返し思い出して忘れないようにしている。
しかし、試験用の知識は、試験が終われば使わない物である。
学力とは記憶した知識とその応用であろう。
知識と実践や経験と伴うと深い記憶になるし、忘れにくくなる。
繰り返しがなければ、浅い知識はなくなってゆく。
つまり社会に出て、学力を磨く時間が無くなる人が大半である。
そして学歴だけが、自分の存在価値になる。
学校の問題には大部分答えがあるのであるが、
社会の問題には決まった答えがなく、学校で習わない事ばかりである。
先輩に習ったり、読書を繰り返したり、経験を通してみると、
学校で学んだことはほとんど役に立たない事が分かる。
役に立たないことを自覚した人のみが、学力をさらに磨く必要性を感じる。
昔の切れ味鋭い刀でも、あるいは試験に答えられた学力でも
磨かなければ錆びてくる、切れ味がなくなるのである。
中身の濃い読書を読んだり、深く考える時間を作ったりして、
磨きの努力が学力を錆びさせないことになろう。
人生の後半になって、錆びどころか朽ち果ててしまわないようにしたいものだ。