特別番組『文化放送戦後75年スペシャル 封印された真実~軍属ラジオ』
シリーズ企画『封印された真実』の2作目。
文化放送の川口送信所は昭和3年に日本放送協会のラジオ送信所として設立され
戦後、文化放送に売却された歴史がある。
後年、この施設の地下に「隠ぺい放送局」が作られていたことが、当時の職員の証言から判明した。
1945年に秘密裏に作られた「隠ぺい放送局」の目的は、アメリカが日本に対して行っていた「プロパガンダ・ラジオ番組」を国民に聞かせないよう、放送を妨害(ジャミング)することであった。
当時、アメリカは日本に対し、また日本はアメリカに対し「敵国の国民や兵士の心に、直接影響を及ぼす作戦」として互いにプロパガンダ放送をオンエアしていた。
今では災害時などに人の命を救う放送をするラジオだが、戦時中は「兵器化」していたことになる。
また、その効果を重要視していたからこそ、ジャミングも行われた。
番組では「日本放送協会のOB」や「プロパガンダ放送の研究者」らに取材、アメリカの国立公文書館、在日米海軍などにも協力を求め、『ラジオを使った情報戦』の真実に迫る。
取材の過程で発見された、終戦直前にアメリカから日本に向けて放送されたプロパガンダラジオの音声や、各国におけるジャミングの実際の音もオンエアする。
また、アメリカが日本に向けて放送したプロパガンダ放送(中波による第一回放送)の貴重な原稿を入手、これをもとにした当時の放送を再現する。また、当時と同様の手法で妨害放送の再現を試みる。
戦時におけるラジオ放送はメディアとして、本来の使命と真逆の役割を担った。
そうした「負の事実」と向き合いながら戦後75年の今、封印された真実を解き明かしていく。
パーソナリティは、アメリカ人の詩人アーサー・ビナード氏。放送は8月15日、夕方6時から