元地権者らに取材した。
この話は
「震災」と密に関係していた。
ここに住んでいた百数十人が
住み慣れた土地を明け渡したのは、
「災害が起きたときの避難場所にする公園を作る」と聞かされたから。
市によって代替地は近くに用意されたが、
ウワモノは自腹で建てた人もいた。
住み慣れた家の解体費も自腹。
なぜ、そこまで自分で?と思うが
大阪ならではの背景がある。
何故か殆ど報道されていないが
ここは阪神淡路大震災のときに
仮設住宅が設置された場所。
結構な数の地権者が被災していたから
そのつらい経験から、次なる震災に備え
「避難用の公園を作るのは仕方ない」と思った。
当時、国と豊中市は
ここを避難用の公園にすることで合意
市議会もそれを決議して話が進んでいた。
ところが
いつまでたっても公園ができない・・・。
不審に思つた元地権者らが
市に対し「早つくるよう」度々申し入れていたのだが
いつのまにか画像の建物ができた。
何が起きていたのかというと
国が市に提示した額が高くて
市はこの土地の半分しか買えなかった。
それでもおよそ、14億円した。
残りの半分は9億円以上。
ところが、何故か国は
これを実質二百万円で森友学園に‥‥
政治スキャンダルとして
全国ニュースで取り上げられる事態となっているが
元住民が今一番言いたいことは
「国が土地を森友から返されたら市が買い取って
今度こそ避難施設にしてほしい」ということだという。
もし建物を活かすのなら
この町に本当に必要な高齢者施設や保育園として使ってほしいと。
この問題の本質は
我々国民共有の土地が
国や自治体、政治家やそのほか関係者によって
何と比べられ、どう扱われたのかという話。
そこに立ち帰らないと
大切なことが見えなくなってくる。
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文化放送「斉藤一美 ニュースワイドSAKIDORI!」で取材