ODORAMOX!

BABA庵から  釣り糸なんぞが ごちゃごちゃ こんがらかった状態を ここでは「オドラモクス」と言う。

ジョコビッチの黄帝内経

2016-05-18 10:12:32 | 引用
ジョコビッチの生まれ変わる食事』に中国の古典「黄帝内経」の内容を発見。
ヨガと太極拳を組みあわせたストレッチ運動を毎朝20分おこなうというジョコビッチ。
「東洋医学でいちばん参考になったのは体内時計の概念であった」と述べているが、
東洋医学もヨガも根本的なところを学んでいて表面的なまねではないのがすばらしい。

ことさらに話題にされる「グルテン・フリー」というのも、
現在の世界の小麦が品種改良(生産量をあげるため)を繰り返して
もはや昔の天然の小麦ではないことしっかり指摘している。

「テニスが与えてくれた一番の贈り物は、海外を旅する機会」
「他の文化を目にする機会を与えられることにより、さらに開かれた思考を手にする」

「オープンマインド」「マインドフルネス」ということばがたびたび出てくる。
「あまりにも膨大な死と破壊を目の当たりにして、私たちはもう隠れて暮らすことをやめた。本当に自分たちが無力だと実感したら、そこにある種の自由ができあがる」
「自らの無力感を本当に受け入れると、本当の意味で自由になれる」

ロンドンにある異色のレストランも紹介している。
ダン・ル・ノワール


世界一のテニス選手の、技術や体力以上に深く大きな人間のことばを表せていない翻訳が気になって訳者のブログを見たが、外国語ができるというだけの下司。実にもったいない。

2001年秋

2016-04-26 06:24:32 | できごと
San Francisco Museum of Modern Art のノートが旅行用の小物整理ででてきた。
最初の数ページしか使ってない。変わった記載の見開きページがあった。

7:45にチェックインし、通路側の席を確保してレストランへ。
奥の四人掛けテーブル。禁煙。
隣の窓側の席に、二〇代の女の子がクロワッサンを前にじっと座っている。
向かいの男性は少数民族の上っ張りにジーンズ、スニーカー。
帽子(カーキ色)、白い面立ちにあごひげがちらり。お洒落っぽい・・・。

運ばれたオムレツを味わいながら横目で観察してしまう私。

女の子はじっと動かず、クロワッサンもそのまま。
テーブルにはビールを空けたコップと、男性の前にさめたコーヒー。
うんざりした顔つきで椅子にもたれ、ときおり声にならないつぶやきをぐちっている。
一分、五分、十分、女の子が何か言う。
男が、かってにしろ、みたいな口を動かす。
ポーチバッグを腰に、椅子に掛けたジャンパーを手に、女の子はレストランを出て行った。
トイレ?買い物?それとも行っちゃったの?
しばらくして大きなため息をついた男がテーブルに倒れこむ。

また一組、同じ年頃のカップルが案内されてきた。
窓際の明るい席というだけで、女の子の乱ぐい歯にうれしそうな笑みが。
男性は金縁めがねをかけるや{朝食になるものを」と、やり手ビジネスマンばりの口調。
フランス語が聞こえてきたほうには七人の外国人。
窓の外は、晴れていた空に灰色の雲がだんだん厚くなる。
八時三十五分、女の子は戻ってこない。男は机につっぷしたまま。
ドラマの撮影を見ているようだ。
9.11から一か月たった十月八日、アメリカはアフガニスタンへの空爆を開始した。


もう15年、中学生になった孫には生まれる前の出来事。
いま IS へと連綿と続いている。
10年以上もしまわれたままのこんなノートや小物が捨てられない。






『数学する身体』森田真生

2016-02-22 15:43:13 | 引用
『数学する身体』森田真生著
p:37 ・・・・・・・・・・・・・・・・様々な認知タスクの遂行において、脳そのも
のが果たしている役割が、思いのほか限定的である可能性があるということである。脳
が決定的に重要であることはもちろんだとしても、仕事の大部分を身体や環境が担って
いる場合も少なくないのだ。


数学者では岡潔の『春宵十話』に啓発されたけれど、なじめない天皇崇拝があった。
それは排外主義、東アジアの異国への差別感と表裏の感覚だ。
この感覚は、なぜか身近な人たちにある。
『国家の品格』の藤原正彦や、環境行政を鋭く批判した武田邦彦(ふたりとも「彦」だ)、
中流以上の家庭に育った知的エリート特有なのかもしれない。

その岡潔の著作を編纂した本を上梓したから、同じ類の学者なのかもしれないけど、
まだ、新鮮でおもしろく読んでいる。

   考え判断し実行をする機能は、脳では、脳だけではない、という視点は、
   中国の古典、東洋医学(医学・哲学)に共通するものがあるが、
   そちら方面への検証・研究には進んでいない。
   始めから捨象されているようだ。

p:30 学びとは、はじめから自分の手許にあるものを掴みとることである、とハイデッガー
は言う。同様に、教えることもまた、単に何かを誰かに与えることではない。教えるこ
とは、相手がはじめから持っているものを、自分自身で掴みとるように導くことだ。そ
う彼は論じるのである。

漢字社会には「啓発」ということばがある。英語だとinspireか。

9条ー輝く死刑判決

2016-01-30 07:37:45 | 雑感
---憲法9条は日本への死刑判決---
やっと腑に落ちる視点に出逢った。


「勝った者が負けた者を無残にさばいた、日本という国への死刑判決」
「交戦権をもつことで一人前の国家となる・・・それを頭から否定している
・・・日本国憲法と言いながら日本という国の存在を認めていない」


むのたけじと「たいまつ」は知っていても読んだことがなかった。
『日本で100年、生きてきて』が初めてだが、食わず嫌いをせず、もっと早く読んでいるべきだった。


「同時に、軍国日本への死刑判決でもあった。人類が生き残れるとすればこれしかない、という太陽の輝きがあった」
「連合国から受けた最大の侮辱と太陽の輝きの中で、・・・私たちは死にものぐるいで」もがき考えなければならなかった。
「その上で憲法9条に光を見たら」「与えられたものではなく」「本物として根付いていったはず」
「そういうことをせず、最初から美しいと言って、仏つくって魂入れずだった」

真に美しいと思うなら、ほかの国の憲法にも交戦権の否定がはいるはずなのに、どこにもない。


日本の300万人とアジアの2000万人が犠牲になった戦争のあとで生まれた憲法9条、
「悲しみと怒りと決意」が入り交じったその憲法を70年守ってきた日本人。
戦勝国どうし、中国とアメリカの対立が危険な状況に進む中で、
一方のアメリカに従うのか、9条をもって中立をつらぬけるのか、問われていると思う。

    「 」は『日本で100年、生きてきて』から引用、・・・は中略

カタログ雑誌「通販生活」

2016-01-27 11:31:36 | 引用
「通販生活」から

「もっと使わせろ、
 捨てさせろ。
 無駄使いさせろ、
 季節を忘れさせろ。
 贈り物をさせろ、
 組み合わせで買わせろ、
 きっかけを投じろ、
 流行遅れにさせろ、
 気安く買わせろ、
 混乱を作り出せ」

舞台『屋根』の脚本(倉本總)

勝手に送られてくるカタログ雑誌、
物欲に負けて、なんとなく見てしまう。
しかし「通販生活」は、おもしろい!
こんな「電通PRセンターの戦略十訓」なんて紹介している。
すべてが広告だという目で読んでいくから、かえって納得の商品紹介だし、
その紹介そのものがじっくり読める。

洗脳まがい

2016-01-18 17:40:54 | 世の中
 「防災無線から流れる町歌が、夕方の雰囲気の中では弔歌に聞こえてしまう、
  夕暮れのイメージがついてしまってはせっかくの町歌がかわいそうだ」
と役場に投書したところ、丁寧にも返事が来た。
しかし返事の内容は、このように怖かった。
---
町歌については、「郷土愛をさらに深め、皆さんに様々な場面で活用していただくこと」を目的に、色々なバリエーションで製作しました。その普及の一環として、多くの町民の方に聴いていただける、夕方5時の放送に替えて合唱による町歌を放送することとしました。
--- 

 音楽には良し悪しはないと思うけれど、好き好きはある。
 また、時や場にふさわしいかどうかもあると思う。

 「さまざまなご意見」があったそうだが、
町歌にしたのは「普及のため」という。
聴いていくにつれて、違和感なく親しんでいただける」という考えは、
「洗脳」とかわりないではないか。

「親しむ」ことを防災無線の力で強制していると思うと、
ますます町歌に違和感をもちはじめ、
稚拙なメロディ・歌詞という印象が強くなってきらいになっている。

ちなみに「毎日定時に行う放送を、動作確認放送といいます
という文言もあって、「え?町が町民の動作を確認するの?」
とぞっとしたけれど、これは私の誤解で、防災無線の動作を確認する放送ということだった。
目的外の使用なので、その言い訳らしい。

この動作確認放送=時報に使われている音楽にはいろいろあって、
松田聖子の「SWEET MEMORIES」を使っているところもあるそうだ。
Wikipedia 市町村防災行政無線






九条

2016-01-10 15:55:56 | 世の中
憲法を論ずるとき、そのものから離れずに、
常に条文を伴って論じられるべきだと思う。


日本国憲法第九条

1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

日本神道と中国古典

2015-12-23 19:09:58 | 言語の表現
平成二十八年は丙申の年、申は十二支の第九位。
陰暦七月、時刻は午後四時、方角は西南西を表す。
五行は金気、陰陽は陽である。
陰気がのびちぢみする意で、|はのびる、臼はちぢまるを象る。
一説に「申」は「呻」(「うめく」の意味)で、果実が成熟して固まっていく状態を表すとされる。
申は、申告・申請・具申などの語句からも分かるように「意見などを申し述べる」といった意味もある。
覚え易くするために動物の猿が当てられた。

荻窪八幡神社の「はちまん様」記事(宮司筆)から:

易経など、中国の古代哲学そのもの。



相生・相克

2015-12-21 22:26:44 | 引用
中国医学の学説を理解することはを『跳びはねる思考--会話のできない自閉症の僕が考えていること』に見つけた。

「助け合い」は、人と人とのあいだだけではなく、ひとりの人間の肉体の中でも、お互いを尊重し、ゆずり合うという行為がおこなわれているのではないでしょうか。

「臓」と「腑」は表裏の関係にあるとか、陰陽五行とか、難解なのは、こんな感覚・思考を失っている自分のせいだと気付く。

「何を、どのくらいの時間見るかを、僕ではなく目が決めている瞬間があるような気がします」
「脳と目が独自の働きを持ちながら、共存しようとしているのかもしれません」

小笠原諸島

2015-10-04 12:11:38 | 世の中

1886年(明治19年)
「速やかに日本天皇陛下の領地より金玉均を追放する」
よう訓令を出した政府が、亡命者の金玉均を移したところは、現在の小笠原諸島。
その10年前に日本の統治下におくと各国に通知している。
この訓令を見ると、そこは日本の領土ではないという明治政府の認識。

だいたい「領土」問題は、歴史的検証などで解決できるものではないだろう。
それを持ち出すときは戦争を覚悟するとき。

金玉均について知っていくと、現在の世界と日本人の姿が見えてくる。
一万円札の福澤諭吉が関わっている。
日清戦争へいたる歴史を、いま、しっかりとらえなおす時と思う。