ODORAMOX!

BABA庵から  釣り糸なんぞが ごちゃごちゃ こんがらかった状態を ここでは「オドラモクス」と言う。

短いことばに表れる思い

2006-08-03 09:28:08 | 言語の表現
朝日新聞の記事見出しには、ときどき、がっかりする。

①   女性にヒゲ抜かせた職員に賠償命令 厚労省セクハラ訴訟 
はインターネットサイトの見出し。
この記事を、紙の新聞で見たときは、たしか
②   ヒゲ抜かせたらセクハラ 職員に賠償命令

東京新聞(紙媒体)の見出しは、
③   <セクハラ被害> 女性職員に「ひげ抜いて」 厚労省職員と国に賠償命令

 は、まるで
 「そんなことで賠償なんて、ゆきすぎかも」
 「ヒゲを抜かせたらセクハラになっちゃいますよ、気をつけましょうね」
と読み取れるような見出しだ。この記事を編集した人の心の中を映している。
 「字数が限られていて・・・そんなつもりじゃ」
という言い訳が浮かぶけど「セクハラ」ということばの使い方にも表れている「セクハラ・セクハラってうるせえンだよ」という意識。
 「セクハラ訴訟」  「セクハラ」  「セクハラ被害」
3つとも同じことを指していながら、伝えたい「思い」がちがう。

インターネットで「怒り心頭に達する←発する」など、
日本語の誤用が話題になったが、知識の問題ではなく、
心・精神・思想の劣化が根っこにあるのではないか。


上京した電車の中で必ず見かける、漫画や携帯を手にヒゲを抜いている男性・・・
(電車は洗面所じゃないヨ、やめてくれ!気持ち悪い)
そんなことを職場で他人にやらせる公務員がいるなど、ぞっとする。



モーター・スポーツ

2006-07-08 09:07:26 | 言語の表現
「スポーツ」とはなんだろう。
「余暇活動・競技・体力づくりのために行う身体運動。」
と三省堂の『大辞林』では解説しているが、「体力づくり」からかけ離れたスポーツ、お金をかけなければ参加できないスポーツが増えている。

「勝ち組・負け組」なんてことばが飛び出すようになった社会では、裕福な人が楽しむスポーツが振興されて、「負け組」はスポーツ競技に奉仕して働く側にまわる。

羽田空港へ下降していく機上から見える房総半島のたくさんのゴルフ場に、高い会員権を買ってゴルフを楽しむ人は地元にどれくらいいるのだろう、といつも考える。
芝生の補修や大会サービスで働く地元の人には、ゴルフは、スポーツでなく仕事。

もともとは荒地で遊ぶゴルフ。
スポーツとしてゴルフを振興しようとしたなら、ゴルフ場を造成するのではなく、生活の場そのままを使って楽しむゴルフが指導されたはずだ。
ゴルフコースは、スポーツ振興ではなく、ビジネス振興にほかならない。

「スポーツ」とつけば、なんでも健康的なよいイメージができる。
しかし、競技大会を主とし、排気ガスと騒音をだす「モーター・スポーツ」などははたしてスポーツなのだろうか。
エントリーできるのは数十万円、数百万円を出せる人、スポンサーをつけられる人だけだ。
( モーター車を使った旅と、競技大会とは、場所への配慮も影響もまったく異なるのに、「モーター・スポーツ」のひとことでくくられる。
 前者は旅=個人の娯楽、後者は興行=ビジネスだ。
 ビジネスとして成功させるためには犠牲をともなうことを是とする。)


どのスポーツも、生活の場で、生活そのものを楽しむことから(戦争も監獄も含めての生活)生まれている。
隣人(他生物)の生活環境を大きく破壊してしまう類いのスポーツは、金持ちだけのため、あるいはスポーツビジネスのために整えられて本来の姿から離れていったスポーツだと思う。

「エコ・・・」が流行りだす前から、「エコ・マラソン」を実行していた

西 一(はじめ) さん
http://www.cwjpn.com/kijiback/y2004/3746/6p-ecomarathon.htm
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4828202951/qid=1152322415/sr=1-2/ref=sr_1_8_2/250-7264191-6825811
はどうしているだろう。「人間は150歳まで生きられる。元気で活きたい」と語っていたランナーです。


こよい七夕

2006-07-07 17:35:36 | 言語の表現
「七夕」を「たなばた」と読むのはなぜ?
ウィキペディア を見ればわかるけれど、きょうまで知らなかった・・・
「棚機=たなばた」なんていう織機があることを。
でも「棚機祭り」では雰囲気がでないし、とうぜん「七夕」になる。

七夕伝説は中国の故事(お話)で、七夕QiXi(チィシィ)は7月7日の夜の意味。
で英語版の Wikipedia のQiXi項目によると、
Chinese Valentine's Day なのだそうだ。
It is traditional for young girls to demonstrate their domestic arts on this day (especially melon carving) and to make wishes for a good husband.
なんてことも知らなかった。
織物がうまくなりますようにと祈る女の子のお祭りとばかり思っていた。
瓜の彫刻を飾るのかどうか、こんど中国に行ったときに確かめてみよう。


雹(ひょう)か、霰(あられ)か

2006-03-30 22:31:54 | 言語の表現
朝はきもちよく晴れていたのに、9時過ぎから前線が通過して、風・雨に雷、そして雹(ひょう)の嵐。
「大きなあられが降りましたね」「ひょうだよ」「同じなんじゃない?」
同じだと思っていたらちがった。俳句をやる人が言う。「雹は夏の季語で、霰は冬の季語。」
辞典をひいたら、積乱雲から降ってくる氷の粒が雹で、雪が凍ったものが霰なんだと・・・知ってた?あら、そう。

「教」のなぞ

2006-02-23 10:39:55 | 言語の表現
17日に書いた「教」のつづき:
中国語の漢字はひとつの字にはひとつの発音しかない。というか、音そのものが意味を持っている。
つまり、形・音・義(意味)が一体となった文字である。
だから、どんどん新しいことばを生み出す造語機能、どんなことばでもそれらしく翻訳してしまう表現力、そして、いろいろな連想に広げる文章展開力にすぐれている・・・と勝手に思っている。
コンピュータを使うには不利とかいわれたけれど、絵文字・アイコンを作成しなけりゃならないアルファベットより使い勝手がいい印象さえある。
もちろん例外的に複数の発音を持つ字もある。汎用のものに多い。
そして、発音がちがえば意味も違ってくる。
たとえば「重」には、zhong と chong の発音があり、前者は「重い」、後者は「重なる」意味。日本語では「重用」「自重」「重箱」「体重」と「ジュウ」が重い意味とはかぎらず「チョウ」とODORAMOXっている。

で「教」の補足です。
「教」の字も例外的に二つの発音がある字ですが、jiaoの1声と4声というちがい。
中国語には「声調」という発音上の調子があって、これがちがえば、もう、発音が違うことになります。
「教える」動詞の「教jiao」は1声、「教え」と名詞の「教jiao」は4声。
後者は名詞のほかに動詞として使われることがあり、そのときは「人を呼びつける」意味を表す「叫」と共通するのです。

だけど・・・
「教育」「教師」「教科書」などの「教」も「仏教」などと同じくこちら4声のほう・・・なのは、なぜ?
わっかんなーいと悩んでおります。

「教」

2006-02-17 18:32:27 | 言語の表現
「教」の字:中国語で「教える」は同じ漢字の「教」で「ジアオ」と発音する。
この発音に2種類ある。
平らに発音すると「教える」意味。
高いところから一気に下げる調子で発音すると「宗教」の意味がある。
「教える」の発音は、「交わる・ひきわたす」意味の「交」と同じ。
「宗教」のほうは「~に~をさせる」使役の「叫」の発音と共通。
紙一重の差・・・漢字の世界はおもしろい。

たまには英語>つづき

2006-01-26 10:36:55 | 言語の表現
法廷侮辱罪という罰則があるけれど、議会侮辱罪ってないのかな。
いくら同じ質問だといえ、別の党や人が異なることばで質問しているのに対して、
始めから終わりまで一言一句が同じ答弁をくりかえすなど国会では許されるわけ・・・
(そうか、答弁は暗記するほどしこんできたものなのね)
「別の問題」 separate matters をくりかえしたわけだけど、演説で儒者のことばを引用しながら礼を知らない、あるいは反して恥じない、首相には、
なんでもかんでもが利用する対象でしかないみたい(拉致問題も)。

で、ライブドアを利用して英語のお勉強:
「株式分割」はどんな難しい英語かと思ったら、 stock split といともやさしい英語でした。
It split its stock three times in recent years. 数年で3回の株式分割をおこなう。

たまには英語

2006-01-24 23:56:00 | 言語の表現
ニューヨークタイムズのライブドアの記事から: Horie, the brash( Internet entrepreneur/Web log / Blogging /Web diary/Horie, 33, a pudgy( college dropout(けっこうきついなあ)/ …are separate matters(小泉首相いわく)/the posh Roppongi Hill complex/ "expected,"(想定内)/a poster boy /the brash young CEO of Internet firm Livedoor Co. /Horie's often-espoused belief that money can buy just about anything/cyber-savvy young people などなど、ひろっていたら日が暮れた。

英会話に会話教材より新聞がいいと思っている。ちょっとは内容ある会話にはいれるし。ホリエモンのブログに激励の「がんばれ」は ''hang in there'' で、こういうときなのかと使い方がわかる。ちなみに「がんばれ」で浮かぶ中国語は"加油ジアヨウ"だけど、ちょっと合わない・・探してみよっと

「網易日記」か「博客」か

2006-01-17 15:49:33 | 言語の表現
「ブログ」の中国語を「網易日記」と書いたら、「北京晨報」で
流行語大賞のひとつにブログの「博客」も・・・と出ていた。
「ボゥカェ」と音訳のことばだ。
わたしは「網易日記」のほうが好きだけど、
(ローマ字で書くと「BOKE」で日本語「ボケ」になるし、
漢字も「ばくち=博打=うち」にとれるし)
どっちが勝つかなあ。