ODORAMOX!

BABA庵から  釣り糸なんぞが ごちゃごちゃ こんがらかった状態を ここでは「オドラモクス」と言う。

学問は

2013-09-07 21:58:54 | 引用
読書室にしている島の喫茶店、店主さんの蔵書かと思ったら「お客さんが手にしそうな本を集めたんです」という。
きょうは、米原万里『他諺の空似』(たげんのそらに)。
ロシア語通訳で活躍した人だけど、書名でわかるように、彼女のどの本も半端じゃなくおもしろく、
『ガセネッタ・シモネッタ』とか『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』とか、たくさん読んできた。
きょうのは世界の諺を話題に、イラク戦争ほか鋭すぎる批判をくりひろげている本。

「少年老い易く、学成り難し」の話題から:
モスクワ国立大学創始者のロモノソフの詩に、
「学問は若者を養い、老人に喜びをもたらす」というのがあって、
それは、キケロの「詩人アルキュースの弁護」の次のくだりからひいたものだそうだ。

「この営みは、若者には糧を、老人には喜びをもたらす。
 順境においては、それをさらに引き立て、逆境においては逃げ場ともなぐさみとも、
 また家庭においては娯楽にもなってくれる。
 公の場では邪魔にならず、
 ともに夜を過ごし、
 旅の道連れとなり、
 ともに田舎に引きこもってもくれるのだ。」


さらに米原万里の感想:
「少年易老 学難成」は「命短し、恋せよ乙女」とそっくりの、
脅迫的な趣きがあるのに対し、ロモノソフのことばは、意欲をかきたてる…