再考!締めくくり・・・
『イギリスの食は、まずいのか?それとも本当においしいのか?』
林望さんに寄せて、このテーマをまとめておきたい。
というよりも、当「エセ男爵PartII」の開設以来の愛読者 Duke Akiorei さまからのご質問にお答えしたコメントを、あらためて記事としてご披露したいのである。このコメントに、すでに目をお通しの読者には、甚だご退屈をおかけするが、今日は何卒お許しいただきたい。
「・・・」
「なに?イギリスの食事に興味がない!」
「・・・」
「イギリスは、ビールとスコッチだとおっしゃる・・・」
「お、お、お許しいただきたい」
「おっしゃっておられる事については、我輩自身百も承知で本日の記事をお読みくだされ、、、」
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以下:「コメント抜粋記事」
何料理。 (Rei67.) 2005-05-24 13:58:25
イギリスで何料理が美味しいですか?。フランス、イタリア、中華、等ありますがイギリス料理て、どんな料理かしら。想像が付かない。もしかしてソウセージとマッシュポテト?、これではドイツかな?。幼稚な質問です。
<回答コメント>
Rei67さま (エセばろん) 2005-05-24 16:46:09
英国料理は、何がおいしいか?
という質問に対し、必ず定番の『お答え』がご用意してあります。
答え=ローストビーフ!
なぜか?
99%の典型的な旅行会社営業マンが用意している答えが以上であり、倫敦には有名なローストビーフを具する有名レストランがあり、そこへ観光客を誘導するのが仕事でした。
さて、このローストビーフ、塩胡椒で下味付けてオーブンで焼くだけですから料理として考えればなんら芸のない普通一般家庭でも出来る料理法でありイギリスのみならず広く世界に散らばる欧米人社会のいわば定番料理です。
それほどに、イギリスの料理でおいしいものが見当たらない。
英国へ向け我輩自身いくたびかの渡航経験の中、ある年の3月上旬の事、約10日間かけてロンドンからストラットフォード・パー・アヴォン~チェスター~・・・・エディンバラ~ロッホ・ネスまで、つまり怪獣の出没するネス湖までバスの旅に添乗員として同行した経験があります。
さすが英国、行けども行けども山は見えず、緩やかな丘陵地帯と手入れされた森林地帯、どこかしこで第二次世界大戦中の英国の誇る名戦闘機スピットファイアーが十分に離着陸できる広大でのどかな田園地帯をひた走りに走りました。不思議なことに(英国では当たり前ですが)、まだ3月の上旬だというに、雪を一度も見ないまま、スコットランドの最北端まで行き着いたのです。さすがメキシコ暖流のおかげです。雪がなかなか降らないのがイギリスなのです。
また、全ての面で、ツアーコスト予算が十分に配慮してあったハイクラスの旅でしたが、行き着く先々で、夜な夜な出てきた料理は何であったか、そまつな前菜かあるいは前菜なし、から始まり、
個性のないスープ、
メインディッシュは、毎晩といっていいくらい、
鳥の胸肉or鳥足
ぐちゃぐちゃにマッシュされた茹でたほうれん草
マッシュポテトorまるごと焼いたポテト
以上全て味付けなし。
時たま出てきた魚料理たるや、単にオイルサーデンを暖めたもの、、、。
こんなものばかり10日間も食べ続けて地方を旅し、帰りはネス湖の近くの小さな飛行場から一ッ飛び、ほうほうのていでロンドンに逃げ帰りました。
ロンドンについて、参加者の皆さんと中華料理屋に飛び込み、これまた不味い中華のフルコースを楽しみました。が、皆さん一同に「おいし~い」といいました。
さて、
林望さんの著書「イギリスはおいしい」の目次を記しますと、
1 塩はふるふる野菜は茹でる
2 ワーズワースの林檎倉
3 魚よ、お前もか!
4 いもか、はたまたパンか
5 釣魚大全荘の昼下がり
6 いざ行け、パブへ!
7 料理をする人たち
思い出 あとがきに代えて・・・
気楽に読め、料理のレシピまですらすらと書き下す林氏のこの一冊は、女性読者の方が多い。
REIさま、
この際、不肖ばろんのお勧めの一冊、是非読まれては如何でしょうか?
美味しくないイギリス料理を、さも美味しく読ませてくれるのがこの一冊です。
ご質問に的確にお答えできるのは「この一冊」しかありません。
林望さんに、あらためて我輩は脱帽です。
<以上、記事付コメントの紹介です>
(Akioreiさま、コメントのご質問ありがとうございます。この場をお借りし、あらためてお礼申しげます・・・)
さて、当ブログで時々「食の話」話題にしているが、ご承知の通り、決してその筋の専門家ではない。元来、食い気より呑み気優先の人生を歩いてきた我輩である。しかし仕事柄どうしても『食』をプロとする方々との接点があり、現在に至る。
林望さんの「この本(イギリスはおいしい)」に出会い、専門分野以外のジャンルと如何にかかわりを持つか、そのスタンスを見事に解き明かした「一冊」がこれであった。
すでに何度も言及している通り、この一冊との出会いにより我輩は多くを学んだ。
学んだ中身とは、決してイギリスの食文化にとどまらず、食を通し、まずは自分の意見を発表、さらには自己主張を行い、自己主張を持って読者の心を惹きつけ、もって読者に「更なる夢」を創出させる・・・
そんな林さんの「技量」と「教養」、さらには左記の蓄積を続行できる「継続的な自己の意思」と「精神力」、これら今尚、ひしひしと感じるものである。
<・・・・完>
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<写真:レストランのオブジェ>
一昨日投稿の「パスタのオブジェ」と同じレストランで撮影。食材に恵まれたバルセロナならではの「山海の珍味」をイメージさせるに十分な「Art」ではないか!
イギリスの食をイメージできる自前の映像がないのはいかにも残念。となると、やはりイギリスにはおいしいものがないという逆説的証明にもなるか?
美味しくないイギリス料理を男爵様が味付けしてもあるものは塩と胡椒だけ。頑張って美味しくしてください。
*REIさんに本を読ませて美味しくないイギリス料理を美味しく読ませても?、それより、DUKEは美味しいものを美味しく食べたいのである。あと、デナーを1000回ぐらい元気で美味しく頂く時間きり残ってない。
今日のお写真は海を思わせる、美しいオブジェですネ!
クリックして戻ってきた旅人・水砂子でした♪順調に順位をあげておられますね!
一位復活近し♪
これから、男性達に食事の用意をしていただこうかしら。
こんな冗談言ってはダメですね。
今後、気をつけます。
美味しくないものを美味しく食す、、、。
これ、美味しいものを、もっと美味しく食す心なり。
我輩知らぬが、戦中・戦後の「食すもののない時分」を思い浮かべられたし!
さらには、発展途上国?における一般住民の実態実情を慮って日常を過ごすは、これ「貴族の責任と義務」なり・・・
これら慮(おもんばか)りつつ、残り1000回の夕餉、しっかりお楽しみ召され・・・
未熟者・ばろん拝
(たいへんしつれいいたしました)
PS:宜しければ林望さんの本、この際、差し上げますからお送りしますから是非お読みください。美味しい料理がもっと美味しくいただけますです。
視点と視角の問題!
受け手の芸術・・・
なるほど、
写真の心にも通じてる・・・
そして、いかにも評論の「妙」・・・
また、脱帽です!
そして、先輩貴族の「いわれのない厳評」から救っていただきました。
助かった~・・・
「・・・?」
水砂子さん、ジャンヌダルク!
今夜も敬意を表し、メルシーボクー~・・・
「。。。!」
コメント、ありがとうございます。
この本まだ2冊余分に持ってますので、
できたら一冊、お送りしたいです。
写本してもいいくらい「彼の日本語」が好きですから、この際ワードで打ち込んで送ってもいいのですが、なにせ彼の手による挿絵を見て頂きたいから、やはりここはオリジナルの本でなければ、、、
ほんと、こまるな~・・・
高貴な女性はすぐこれだから・・・
申し上げておきますが、我輩、決して女性に優しい騎士ではございませんぞ。
若し我輩女性に優しければ、とっくにホンモノの男爵になっていますです。
そう、今尚、女性に優しく出来ないばかりに「エセ(似非!)」が接頭語?として男爵の頭に付けられているのですから、ご承知おきを、、、。