シルバーウィークは、あちこち移動しました。
前半は、名古屋での組織開発の勉強会、そして能登日帰り、親戚の家、白山登山など。
よく考えると、夏休みとってなかったので思い切って好きなことだけやってみる1週間もよかったなと
思いました。
中でも、輪島市の総持寺祖院「
ぜんのきらめき」感動的でした!
横浜市の鶴見にある総持寺には行ったことがあったのですが、その時に輪島の総持寺祖院
そして同じく石川県羽咋市にある永光寺が本当に大切に位置づけられていることを知り、
いつか行ってみたいと思っていました。
「ぜんのきらめき」は、10月半ばから始まる同じく輪島市の「白米千枚田」で行われる
「
あぜのきらめき」に先立って行われる門前地区でのライトアップイベントです。
多くの方は、総持寺山門をスクリーンとした「プロジェクションマッピング」と
和太鼓ユニット「虎之介」の演奏がお目あてだったと思いますが、
私はオープニングの僧侶の方の「仏教讃歌」もじーんと心に響きました。
読経じゃなくって「歌」。
しかも、僧侶の方の声がさすがに美しくて魅了されます。。。
その一方で、ちょっとショックだったのが、2007年の能登半島地震からの総持寺の建物の修復が
遅れていること。
未だ6割程度に停まっていて、平成33年まで時間を要するということ。
東日本大震災や、さまざまな災害が続いていますが、復興というのは本当に時間がかかるんだと
思い知りました。
うーん、しみじみしてしまいました。
続いてのプロジェクションマッピング。
2祖の峨山禅師がお亡くなりになり650年、その生涯を映像に仕立てたとのことですが、
沢山の花々に彩られた映像は本当に美しかったです。
そして羽咋市の永光寺と総持寺祖院のお務めを兼ねていた時に、
往来に走った「峨山道」を走る時の心臓の鼓動や一定のリズムで刻まれる足音も
画像とともに伝わってきたのですが、
それにいっそうのリアリティを与えていたのが和太鼓ユニット「虎之介」です。
「虎之介」は地元のみならず、全国でも名の知れた実力のあるジュニアのユニットです。
かけ声はかわいらしいのに、太鼓の打ちっぷりは勇壮そのもので観客の目を釘付けにしたことでしょう。
子供って、すごいなぁ。
ホントそう思う。
いやはやすごいコラボレーションです。
私たちの深淵なところにある命の源泉の躍動感ってこういうことですよね。
無の境地って言ったって、しーんと静まり返ったものではなくって
そこには時に激しくも脈々と波打つ血の流れがあり、弾むような呼吸があったりするわけで、
私にとっては、座禅を通して見る静寂な世界と現実の生活を結びつけるような世界がそこに
あったように感じられました。
実に「見ごたえ」というか「感じ応え」があったなぁ。
そして、この日は輪島を中心にバスで巡ったのですが、輪島の「観光力」の底力を見ました。
芸能人を呼んだりしなくても、大きな告知をしなくても、こんなに人が集まってくる。
「あぜのきらめき」のLED電球を兼用して環境に優しく美しい景色を作っている。
僧侶の方が「歌手」になっている。
地元の人たちが、手づくりのおいしいお食事を作ってもてなしてくれる。
すでに持てる資源の持っている力を最大限に発揮して、お寺と地元の人たちが協力して
こんなに素晴らしい時間と空間を作っていらっしゃることに本当に感動しました。。。
そして、待ち時間に隣に座っていたご家族の会話を聞いていても、
峨山禅師へのリスペクトや禅のことも話し合われていて、美の鑑賞に限らず、
本当にいろんな楽しみ方の人を包容しているなと感じました。
この先、こんなに一体感のあるイベントに出会えるだろうか?
輪島市門前地区は「禅の里」と称していますが、まさにそのことが様々なところで
体現されているなと感じられてなりませんでした。
ちなみに私たちは、1グループ目でプロジェクションマッピングを拝見しましたが、
お寺を出ても、行列は長く長く続いていました。
来年もまた行ってみたいなと思いました。
素晴らしい場を作ってくださった地元の皆さま、本当にありがとうございます。
本当に忘れられない体験となりました。
当日の動画を見つけましたので、シェアします。