今月は、出張で青森に行ってまいりました。
独立してから、東北での仕事は福島に偏っており、青森は2回目でした。
今回は、下北半島の「むつ市」へ。
それにしても、狭い日本なのに知らないことはまだまだ多いことを、また思い知らされる出張となりました。
往路は、羽田空港-三沢空港-三沢駅(青い森鉄道)-野辺地駅(JR大湊線)-下北駅
復路は、下北駅(JR大湊線)-野辺地駅(青い森鉄道)-青森駅-青森空港-羽田空港
今回の出張でまず青森の地理について知らなさすぎると痛感。
「三沢ってどこ?」から始まり、八戸のそばと知り、三沢駅に着き、十和田湖や奥入瀬渓流が同じエリアであると知りました。
それにしても青森の被災状況はあまり報道されませんが、三沢を初め、青森の太平洋側だって津波の被害を受けています。
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地震発生時の八戸市
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地震発生時のおいらせ町
もう本当にキリがないないほど、被害範囲の大きかったことを改めて知ります。
しかし、私が今回カルチャーショックを受けたのは、青森の電力事情です。
三沢の北には
六ヶ所村。
ご存じの通り「
六ヶ所村再処理工場」(使用済み核燃料の処理施設)が建設されているところです。
ちなみに東日本大震災の影響でこちらも外部電源が喪失したそうなのですが、大きくは報じられていませんでしたね。
小川原湖の南を通り野辺地駅へ。そして本州最北端の駅:JR下北駅へ向かいます。
ここで見た景色は、かなり強烈なインパクトがありました。
とにかくものすごい量の風力発電施設があるのです。参考までに⇒
コチラ
陸奥湾に面した緑豊かな大地に真っ白な風車がどんだけあるんだってくらい建っています。
そしてその麓にカーペットのように延々と続く横浜町の菜の花畑。
5月は「菜の花フェスティバル」が開催されているそうで、それはまあ見事な光景。
電車での移動なので、写真に収めることはできませんでしたが、とにかく圧巻なのです!
この緑と白の黄色のコントラストをどう感じるかは人それぞれだと思う。
美しいと言えば美しいのかもしれないが、私には、豊かな大地にいきなりそびえたつ無機質な風車には違和感があったのです。
そしてクリーンエネルギーと言われる風力発電ですが、原発に変わる万能選手ではなく、自然にも少なからず負担がかかるのです。
(森林伐採・低周波音・バードストライクなど)
短時間で処理できない感情が渦巻いて、風景が飛び込んできた時に心臓がバクバクしている自分がいたのでした。
あとで知ったことなのですが、六ヶ所村・東通村は原子力関連施設だけでなく、風力発電施設が多いこと。
そして、福島だけではなく、東通原発も東京へ電力を供給することになっていたこと。
こんなことでもなかったら知りえなかった・・・
そして、ホテルに着いてニュースで知った「大間原発」のこと。
マグロで有名な大間は、原子力発電所が建設中、しかも大間原発は使用済み核燃料の再処理で取り出されたウランとプルトニウムからなるMOX燃料の使用が可能になるという特徴があります。
やはりこの震災を受け、住民らの反対運動も以前にも勢力を増している様子でした。
会場に向かう途中、タクシーのドライバーさんとの会話の中で
はる:「下北が電力のことでこんなに貢献しているとは知らなかったですよ」
ドラ:「ここらへんは、原発がないと生きていけないですからねぇ。原発のおかげなんですよ」
ううっ、現地でこの言葉を聴くと何とも切ない・・・。
「あれはダメ、これはいい」と、善悪二元的思考では解決できないんだろうと痛感します。
この地域は、昔から「やませ」による夏の冷害に苦しんできた地域。
厳しい環境の中で、農業や漁業などの1次産業と発電で頑張っています。
ホテルでは珍しく夕・朝食付のプランだったのですが、魚介(ほたて・いか・うに)・野菜などとにかく美味しかったです。
このエリアの資源はもっと知られていい。(えっ、知らなかったのは私だけ?)。
また訪れたいです。
今日も読んでいただきありがとうございました。
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