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いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

私の心が聞こえる? 第9話

2015年01月12日 | 私の心が聞こえる?
〈あらすじ〉

マルへの思いをすっかり吐き出して、背を向けたウリに、ジュナが声をかけた。
「ウリ」
驚いたウリの足が止まる。
「ごめん」
何かを期待しながら振り向いたウリに、ジュナは言った。
「かわりに答えた。かわりに聞いたから。
お兄さんだったら、そういったでしょう。それしかいえない」
ジュナは車に乗って去って行った。
ウリはじっと、その場で彼を見送っている。

ジュナは目に涙を浮かべながら、母に電話かけた。
「寝ないで待っててよ。アイスクリームが食べたい」
自分の居場所を確認するかのように、ヒョンスクの愛を確かめたい。

ジュナの言葉を不審に思ったヒョンスクは、彼の荷物を確かめ、
ある住所がメモされていることに気づいてため息をついた。

家に帰ったウリに、連絡が届いた。
エナジーセルが、父さんに会いたいという。
どうやらそれは、ドンジュがセッティングした会見のようだ。

ジュナはヒョンスクとアイスクリームを食べている。
自分はヒョンスクに出会えて幸運だったと信じている。
ヒョンスクは、自分こそ、ジュナに出会えたからこそ、
あのつらい日々を耐えられたのだと、言ってくれた。
「お母さんといるのが好きなのは、
一緒にいると自分がいい人間だと信じられるからです」

ふたりの様子を、ジンチョルがそっとのぞいていた。
ヒョンスクはそれに気づき、密かにほくそ笑む。
(自分の息子だから気になるの?
あなたと同じように、ジュナも一生、わたしとドンジュの影として生きさせるわ……)

ヨンギュとウリが、エナジーセルの人に会いにソウルへゆく日。
ドンジュは誰を探すともなく植物園をぶらついて、ふたりを見つける。
しかしどうやらヨンギュは替え玉のようだ。
?と思っていると、本物のヨンギュが現れた。

白い花をドンジュに引き合わせ、
今日はソウルへいくから、また明日遊びましょう、というヨンギュ。
ドンジュは彼と話していると、なぜか温かい気持ちになり、笑顔になってしまうのだ。

ウリは、植物園のベンチで音楽を聴いているドンジュに出会う。
「あなたを兄さんだなんて思わないわ。父さんが違うといったもの。
あなたウギョンのスパイでしょ!」
「スパイじゃないよ」
ウリの鞄からはみ出した車のカタログに目をとめるドンジュ。
「あら!車に興味がおありですか?」
手のひらを返したように親しげにセールスをはじめるウリ。
ドンジュは笑ってとりあわない。
止めてあった自分の車に乗り込んで、去って行く彼を恨めしそうにみやるウリ。
ウリと話すと、やっぱりドンジュは可笑しくなって思わず笑ってしまうのだった。

ドンジュは、家に帰ってマルに話をする。
「兄さん、化粧品容器のことで人と会って欲しいんだ」
「あの人たちに会わせてどうするつもりだ?」
「知ってたの……」
「お前がチャ・ドンジュとして会え。反応が楽しみだよ」
「あいつ、俺のこと覚えてたよ。ピアノスト」
「他のことだって覚えてるさ!」

あの子の母親は、ウギョンに殺された。
工場の火事。防火シャッターで閉じ込めて、火災の責任まで負わせた。
お前の父親、チェ・ジンチョルがあの子の母親を殺したんだ!
俺は、あいつがこわくて逃げた。
自分が生きるために捨てた家族にいまさら会えるか?

「なぜ……今話すの?」

言えなかった。心にしまって生きようと思ってた。
なぜ、今になって引き出そうとするんだ!
仇の息子、チャ・ドンジュ。その兄である限り、絶対に帰れない。

彼らにとってウギョンは敵だ。
お前は復讐できても、彼らは耐えるだけ。
渡した金で喜ぶのを見て、気分がよかったか?
お前はやってはならないことをしたんだ!

思わぬジュナの告白に、動揺するドンジュ。
ふたりの話を、ヒョンスクも聞いていた。
「あなたたち、なんの話なの?」
「仕事でかかわったんです」
「これだから信用できないの。いっそ計画は取りやめにしましょう」
ドンジュは、彼らの会話をきくことなく、頭を抱えたまま、部屋を出て行った。

ドンジュは喫茶店で待つウリとヨンギュを見ていた。
困ったドンジュは、ジュナに電話をする。
「兄さん、助けてくれよ」
電話を取ったのは、ヒョンスクだった。
助けを求めるドンジュを、ジュナのふりをして突き放す。
ドンジュは仕方なく、ウリの前に姿を現した。
「エナジーセル代表の、チャ・ドンジュです」

ウリは、エナジーセルがウギョンの会社だったと知って戸惑う。
「ウギョンなら売らないと最初からいったはずです」
「なぜ?絶対にだめですか?」
「あなたの父親にきいてください。ウギョンには売らないわ。
それより、あなた本当にチャ・ドンジュ?」
「わかりました。契約金は返さなくて結構です。
もう会うことはないですね」
ドンジュは冷たく車で走り去った。
ウリはわけがわからない。
あいつがホントに昔仲良しだったチャ・ドンジュなの?

ウリはミスクに電話をかけて、事実を確認。
そしてドンジュに直接会いに行くのだが、ドンジュは彼女を拒絶する。
ずっとお手玉を握っていながら、
あのちびっこミスクだとは知らないふりをして。

ジュナは、ウリに会いにいった。
「悪いことをしました。ミスクが欲しがったので、別の会社名義で花の絵を買ったんです」
ウリは、がっかりして、そして怒る。
「このまえ、兄さんのかわりに謝ってくれましたね。
そこまでがよかった。本当に兄から聞いたような気がして。
でも今はそれもすべてが嘘に思える。
チャ・ドンジュに会いました。どんな関係かしらないけど、彼に伝えて。
だましたなら、返金はもう少しまってくれって。
それから、誰であろうとうちの家族に手を出したらぶっ飛ばすって!」

ジュナはうろたえるが、その様子をヒョンスクが見ていた。
彼の前を車で横切っていくヒョンスク。
「お母さん?お母さん!」
ジュナは、慌てて彼女のあとを追いかけた。

ドンジュは、昔のことを思い出している。
ちびっこミスク……。
お手玉を壁に叩きつけ、糸は切れてしまった。

ヒョンスクは、ドンジュの元へ走った。
息子は答えない。彼女を無視して寝てしまう。
狂ったように、ドンジュを呼び、ドアをたたき続けるヒョンスク。
ジュナは彼女をとめようとする。
「お母さんを騙す気なんてない。ごめんなさい。謝っているでしょう!」
「あなたはわたしの息子じゃない!自分の家に帰って!」
ヒョンスクの言葉に、呆然とするジュナは、膝をついた。
「ごめんなさい、お母さん、お母さん、ごめんなさい、お母さん……
間違っていました……」
ジュナは声を上げて泣いた。

ドンジュは、散らばってしまったお手玉の豆を拾い集める。
ウリはメロディオンを取り出して、いっそ捨ててしまおうかと思う。
それはけっして、できないのだけれど。

翌朝かかってきた1本の電話。
「なぜ父さんが解雇なの?あんた何様よ!チャ・ドンジュ!」

ドンジュはその頃、計画の第1歩となる理事会に出席しようとしていた。

(つづく)


ふっふっふ、ジュナが「かわりに答えました」というのは想定内だから驚かないぜ。
それでも、感動的なシーンだったことにはかわりない。
ウリは、ジュナがマルだと気付いていないけれど、
なんとなくなんとなく、(兄さんだったらいいのに)と思ってるよね?
一見、疑似だが疑似じゃない、この魂の言葉のやり取り。
マルの心も、ウリの心も、少しだけ救われたように感じて、嬉しかったのだ。

私の今回の驚きポイントはふたつある。
まずひとつは……

ひどい!ヒョンスクがひどすぎる!
ジンチョルに裏切られた可哀想な人、と
思っていましたが、そんな同情必要ないよ!人!

前回、動揺して、かよわげにジュナにすがっていたけれど、
あれも演技なんじゃん!
ジンチョルとジュナが会って、ジュナの正体がバレるのがこわかったんでしょ?
憎い男の息子を自分たち親子の影とし、支配下に置くのがあなたの復讐なんでしょ?

そういえばジュナ、せっかく念願の医者になったのに、医者の仕事なんかいっさいできてないじゃん!

で、合が悪くなると錯乱したかのような演技。
「お前はわたしの息子じゃない」ってどういうこと?
それがどんなにジュナの心をえぐる言葉か、はっきりわかって言ってるでしょ。
そして彼を泣かせ、土下座させて、あなたは喜んでいるでしょ?
ひどすぎるよ~。

ジュナもそんな風に泣かないで……。
ウリにああいって拒絶された直後だから、余計にショックだったんでしょ。
もう、どこにも帰る場所がなくなってしまうから……。
でも、あんたは立派に価値がある人間なんだよ。
間違ってなんかいないんだよ!

ヒョンスクは、ただの可哀想なお母さんじゃない。
ジュナの電話に無断で出て、ジュナの振りをしてドンジュと話すんだよ?
ドンジュは聞こえないから、文字だけを見てジュナだと思い込んだのです。
彼女はね、自分を愛してくれる人間を、自分の復讐のために利用する悪い人です。
息子たちの本当のしあわせを考えてあげられない、我欲の人でした。
ああ、びっくり。
母親としての盲目的な愛で動いている人なのかと思ってた。
相当ゆがんでるよ。

ふたつめのびっくりポイントは、ジュナのことです。

そもそも、彼は、自分の選択についてこう評価しているのね。
「自分が生きるために家族を捨てた」
「お前の父親が怖くて逃げた」
私はそこにびっくりしてしまいましたのよ。
彼がヒョンスクの息子になると決めたのは、家族を救うためだと思ってた。
警察にいるヨンギュを助けてもらうためだと思ってたの。
自分がドンジュとヒョンスクを助けるかわりに、家族を助けてもらう取引をしたんだと。

そうじゃなかったのかな?流れ的に、てっきりそうだと思ってたぞ?

取引があったとしても、マルは自分が良いことをしたとは思っていない。
自分は逃げたという認識なんだね、マルは。
自分だけが助かる道を選んで、家族を捨てた、と。

ウリの言葉が、心に刺さっただろう。
自分がいなくなった後、どれほどの苦労をウリが背負ってきたか。
「ここで待ってろ」といった自分を、ずっとずっと待ち続け、探し続けていたウリ。
その間自分は、外国で学校へ通い、何不自由ない生活をしていた……。

取引的なことがあったのかどうか知りたいなぁ。
確かにあの後もずっと、ウリたちはウギョンを恨んでいるし、
労災がおりた気配もない貧乏暮らしだし、
何も助けてもらってない様子だけど……。

家族を助けてもらおうと思ってヒョンスクを頼ったけど、
蜘蛛の糸を垂らされたのは自分だけだった、というのが真相なのでしょうかね。
そうだとしたら、彼の罪悪感は半端ないね。
長じてわかる父の愛情

しかしマル……。
中学生だった彼に、正しい選択ができたわけがない。
ましてや、父をうとみ、この家に生まれた不運を呪って生きてきた子には。
彼は思春期まっただ中の少年で、家族の愛情を素直に受け止められなかったのね。
そして家族と一緒にどん底で生きてゆく強さがなかった。
仕方ない、仕方がないことよ。
ただ、ウリならね。
ウリなら絶対、そんな選択はしなかったと思うの。
マルだってそう思うでしょ?

彼がずっと罪悪感を抱えながら生きてきたとしたら……。
あの土地に戻ってきたのはつらすぎる。
ウリの言葉は、つらすぎるよ。


ああもう!なんかヤダ!

本当のことを隠していたために、何もかもが変なふうになってくのがイヤだよ!

ドンジュは、マルのためによかれと思って、ウリやヨンギュと会えるようセッティングしただけなのに、
自分が、彼女たちにとって敵なんだと思い知らされてしまった。
マルは、ウリに会ってはいけない理由をきちんと説明しておけばよかったんだよ。
ドンジュを傷つけたくなくて、結果的に余計に傷を負わせてしまった。
彼は、ウリのこともヨンギュのことも好きになっていたからなおさらなんだね。

ヒョンスクが嘘会話でドンジュを突き放したから、
ジュナはおかしな嘘をつくはめになって、ウリに嫌われてしまった。

でもこれでいいのかもしれない。
ジュナとドンジュとヒョンスクが、ウギョン財閥を取り戻すための闘争を始めるなら、
ウリたちは巻き込まれてほしくない。
ジュナもドンジュも、これから非情になりきらなきゃいけないんだし、
心が揺らぐような関係を持っていてはいけないんだ。
それなら、ばあちゃんやヨンギュやウリのことはそっとしといてほしいよ……。

たぶん無理だけどね。

ドンジュはお手玉を捨てられないし、
ウリはメロディオンを手放せない。
ふたりとも、何年も離れていたというのに、
その間、あの楽しかった思い出に支えられて苦しいことに耐えてきたのだもの。

途中、シネがジュナのことを悪く言うシーンで、へっと思ってしまった。
あんた、息子を放りっぱなしだったからわからないんだね。
今悪口言ってる青年が、あんたたちの本当の息子なんだよ。
その事実を知らされた時、いったいシネはどういう反応を示すのだろうか……。


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