いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

ミセン 未生 第十三局

2025年03月05日 | ミセン 未生
最後の詩のところ、難しいよね。

【あらすじ】

営業3課のプレゼンに、急遽社長が参加することになり、
メンバーの緊張は否が応でも高まります。
さすがのオ次長も、すぐには声が出ない様子です。

型破りなフォーマットを起用したプレゼンは、
会社の過去の不祥事案件の紹介からはじまりました。
いくつもの事業が、贈賄や汚職の問題が明るみに出て頓挫してきたことが
赤裸々に語られます。
関わった社員は処分されてもういませんが、さすがに役員たちは渋い顔です。

「何が言いたいんだ!」
「いまさら蒸し返すな!」

ヤジも飛び交います。

しかし、続くデータを見ると、ヤジの声もおさまってきました。
不祥事のために手放してきた案件は、ことごとく他社が採用し、
成果を上げているのです。

もし、この事業をわが社が継続していたら?
同じだけの成果が見込めたことは、データが証明しています。

横紙破りのフォーマットはここまで。
あとは淡々と、いつもの事業計画のプレゼンをするだけです。
ヨルダン中古車輸出の案件は、不祥事さえなければ、
もともと高い成果が見込まれている案件だからです。

説明が終わると、役員たちから承認の声が出始めました。
専務からは厳しい質問がありましたが、オ次長は迷いなく答えます。
社長は、「この事業を考えたのは新人だそうだね」と尋ねました。

「そうです。新人のチャン・グレです」
思わぬ流れに、グレ君はびっくり。立って挨拶をしました。

「なぜこの事業を提案したのかね?」
社長の質問に、グレ君は答えます。
「それは……、それは……、私たちの社だからです」

社長は怪訝そうに、「私たちの社だから?」と繰り返しました。
「そうです。私たちの社だからです」と、グレ君も答えます。
「それはそうだな、誰かの会社ではないものな!」

社長はほがらかに笑い、会議室はみんなの温かい笑いに包まれていきました。

社長の決定で、事業は採用されることが決まりました。
会議室を出ていく役員たちの顔は誇らしげで、満足そうです。
「私たちの会社」という言葉が、
会社のために切磋琢磨していた若いころの自分を思い出させたのでしょうか。

プレゼンの成功をかみしめるメンバーの前で、
グレ君は緊張のあまりふにゃふにゃと膝をついてしまいました。

それからというもの、グレ君の株は社内で急上昇しています。
普通なら呼ばれるはずのない会議に呼ばれたり、
別部署の先輩たちに声をかけられたり。

グレ君を大好きなハン君も、同期の前で彼をべた褒めです。
これまで、ずっとグレ君を見下してきたチャン・ベッキも、
さすがにお祝いを言わないわけにはいかず、握手を求めてくれました。

しかし、チャン・ベッキの内心は複雑です。
アンさんは様子を察してなぐさめてくれますが、心は乱れます。
能力のある自分が、どうしてまだ思うように活躍できないのか、悔しいのです。
人に頼ることに慣れていないベッキは、上司のカン代理に
相談したくても、なかなか行動に移せません。

悩みながらひとりでやけ酒を飲んでしまい、とうとう会社に遅刻するという
失態を犯してしまいました。
ところが、偶然会社帰りにサウナに立ち寄ったベッキは、
更衣室でカン代理と出くわします。

無言のまま、裸でつかる熱いお湯。
ハン君の言った通り、ぎこちない間柄でサウナに同席することは、
本当に気まずさマックスです。
でも、ベッキは勇気を出してカン代理を飲みに誘いました。

公園で缶ビールを飲みながら、仕事へのモチベーションの保ち方を相談します。
ベッキが同期に後れをとったと感じ、焦って落ち込んでいることは、
カン代理もお見通しです。

でも、鉄鋼課の仕事は縁の下の力持ちなのです。
派手な活躍はなくても、鉄鋼課がいなければ困る部署がたくさんあります。
「誰にどう思われようと、着実に仕事をこなしていくことだ。
 動機は、自分で見つけていかないと続かない」

カン代理のいうことはもっともで、ベッキは少し気が軽くなったようです。

アンさんは、せっかく仕事を任されるようになったのに、
資源課のマ部長に目の敵にされています。
部長は、オ次長の大活躍を苦々しく思っていて、自分の地位が危ういと
感じているからです。
でも、化粧だのハイヒールだのに文句を言ってくる部長のことは、
以前ほど気になりません。
ただ、自分にできる仕事をがんばるだけです。

お調子もののハン君は、辞表を胸に踏みとどまっています。
またもや失敗を自分のせいにしてくる上司にも反抗してやりました。

さあ、いよいよ年末がやってきます。
営業3課は、関係者へ出すクリスマスカードの準備をしています。
そういえば、この会社へきてもうすぐ1年です。
グレ君は、オ課長から素敵なカードをもらいました。
「最高だったぞ。イエス!」

グレ君は、思いました。
いつまで続くかわからないけれど、
いまはこのしあわせに、酔っていよう。

つづく

グレ君、この世の春ですな。
ドラマはこれから年末に向かうわけですけども。

わたしの期待通り、プレゼンではグレ君にひとこと発言するチャンスが
与えられました。
しかも、その一言が秀逸だった!

長々とした自分語りなんかじゃなくて、ただ一言。
「ウリ フェサ エヨ」(私たちの会社だからです)

ずっとひとりぼっちだったグレ君の大好きな「ウリ」という言葉が、
すごく大事なキーワードだったことがわかりますね。

役員たちは愛社精神を刺激されて、懐柔されちゃいました。
グレ君、新人らしくフレッシュでかわいらしいし……。
社長の「グレ(同意を求める韓国語・そうだろう?等の意味)」に
「はい!」と返事をしちゃったりして、場を和ませています。

天然ひとたらしはいいわね!

あとはつつがなく事業をすすめればいいだけの話ですが、
たぶん問題はおこるんでしょうね。
最終回までこの案件がらみで3課は進むのかな?

グレ君がぽわ~んとしているうちに、チャン・ベッキは相当悩んでいますね。
配属先が合わないのは不運ですよね。
でも、新人のうちはいろいろな部署で働いてこそ、
これからの会社人生にプラスになることが多いから。

カン代理は堅物で、親分肌のオ次長とは大違い。
でもこういう性格だからこそ、鉄鋼課で手腕を発揮できているともいえる。
この人、確実にホノルルマラソン出てると思います。
公園で缶ビールもカン代理らしいよね。

いっつもおちゃらけているハン君も、実は深刻な状況。
だって直属の上司にちっともいいところがないんだもん。
ハン君、いい子なのに……。

プレゼン大成功!のグレ君を素直に大祝福してくれるし、
女の子との仲を取り持ってくれるし、
ベッキの遅刻工作を手伝ってくれる友情の厚さよ。

ただ、どうも距離が近いんだよね~。
グレ君に必死で抵抗されてるのに、ハグをあきらめないところで笑いました。

ちょっと気になって調べてみたのですが、
韓国ではクリスマスは国民の祝日なんですってね。

参考
韓国情報サイト「ワンジョン」
意外と知らない?韓国のクリスマスの過ごし方を紹介!
ライター:Kang ホドゥ

クリスマスカードを贈り合ったり、プレゼントを渡したり、
欧米風の過ごし方なのかな、と感じました。

チャン・ベッキがカン代理にプレゼント渡してたし~。
ちょっと日本にはない感覚ですね。
ワインをたしなむアンさんの手元に届いたカードは誰からなんでしょう?
やっぱり元上司のシン課長なのかなぁ。
ハン君のカードとプレゼントは、彼のお姉ちゃんたちに
贈るプレゼントなんじゃないかな?

ラストシーンは幻想的でよかったですね。
が、グレ君のモノローグは詩的過ぎて正直解釈難しいときがある。
今回も何度も見返しました。

「酔うんだ。ずっと酔っていよう
 すべてそこにある
 それが唯一の問題だ
 あなたの肩にのりかかり 地面に倒れさせる
 苦しい時間の重みを忘れさせるため
 酔っている必要がある
 何に酔うんだ?
 酒でもいい詩でも美徳でも
 とにかく酔おう
 時に宮殿の階段の上で
 川べりの草の上で
 孤独の中であなたは目を覚ます
 酔いがさめてきたら尋ねてみよう
 風や波に 星や鳥そして時計に
 通り過ぎるもの 悲しむもの 走るもの 歌うもの
 語るものに時間をきこう
 そうすれば風や波も 星や鳥も時計も
 あなたに答えてくれるだろう
 今こそ酔う時がきた」

んで、これは詩的とかいってる場合ではなくて、詩そのものでは?と
気になったのでこちらも調べました。
韓国ドラマは詩の引用、多いですからね。

するとこんなブログが

Paek Hyang Ha.Com
『未生/ミセン』第13話

韓国語の翻訳家の方が書いていらっしゃるブログで、2014年の記事なんですが、
この詩はボードレールの「酔え」という詩ですよ、と教えてくださっています。

さすがに翻訳家で、訳詩も読みやすく理解しやすいです。
あらすじも詳しく時期列だし画像もあるので超おススメ。

もうひとつ、青空文庫で公開されている「富永太郎詩集」から、
この詩の日本語訳を読むことができます。

青空文庫「富永太郎詩集」
酔へ! ボードレール 富永太郎訳

この方は、明治・大正を生きた詩人。24歳の若さで肺結核により亡くなっています。

ちょっとドラマのモノローグではわかりにくかったですが、
とにかく時に押しつぶされないように常に酔っていろ、という詩なのね。
専門家の解釈はあるでしょうけれど、
わたしはとても爽快なものを感じたな。
ドラマの映像の影響も多分にあるけど……。

現実を見ないために感覚を麻痺させろ(酔え)ってことじゃなくて、
どうしたって時には勝てないのだから、
美しいものに酔いながら、人生を、いまを生きろ!って
ボードレールがワイン片手に豪快に笑ってる感じがした。

この刹那的な感じは、グレ君だけが契約社員だという
ちょっと寂しい事実も影響していると思います。
1年契約だからねー。
でも更新すればいいんじゃないの?とわたしなんかは
気楽に思っているのですが、どうなんでしょう?

こんなに注目されてる新人なんだもん、
普通に契約更新できそうじゃない?

今回は、チャン・ベッキのコメディパートが多くて
楽しかったですね。
サウナって、蒸し風呂のイメージだけどお風呂入ってたね。
そしてお湯につかってる部分、ふたりとも真っ赤でした。
熱すぎるぅー。

遅刻の隠ぺい工作がバレて、
ハン君が素知らぬ顔でチョコンとエレベーターの壁に
頭をもたせかけるシーンがとても愛らしかったです。
チャン・ベッキも、彼になら遠慮なく甘えられるんだね。

さて、今後の展開ですが、
マ部長がイライラしてて、またアンさん攻撃がはじまりそうでイヤな感じ。
この人、そもそも繊維課の部長で、営業部長を兼任してたけど
新しい営業部長が来ちゃったんですよね。
しかも、なんかみんなに慕われそうなタイプの人が来たので
あせっているみたいです。

ハン君の上司も、口答えばっかりするハン君になにか仕掛けてきそう。

みんな!がんばって!
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