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コセンダングサ

 太陽の光を浴びて輝いている「コセンダングサ(小栴檀草)」の痩果。キク科センダングサ属の一年草で、道端や荒れ地に生育する。花は一方向に向かって咲くが、果実は球形に変化する。この痩果の先端はトゲ状になっており、小動物や人間の衣服に付いて散布される。この果実に気付かずに野原に入ると、出てきた時にその“ひっつき虫”に驚かされる。
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アジサイ・1~ドライフラワー

 先日、NHK番組『歴史秘話ヒストリア』で牧野富太郎博士の生涯が紹介され大変興味深く見ていた。博士は土佐国(高知県)の生まれで、高知には県立牧野植物園がある。私はまだ訪れたことは無いが、リタイア後、もしお遍路巡りでもすることがあれば、その際に是非訪れてみたいと思っている。実は我が家から直線距離で500メートルのところに首都大学東京“牧野標本館”があり、博士の死後、遺族から寄贈された40万点の標本が収容されている。植物観察を始めるまでは全く興味が無かった世界だが、恐れながら今は博士にとても親近感を持ち何かの縁をも感じている。
 写真は堀之内寺沢里山公園に植栽されている「アジサイ(紫陽花)」。アジサイ科(←ユキノシタ科)アジサイ属の落葉低木で、花期は6月頃だが、冬でもその装飾花が落ちずに“ドライフラワー”状態で残っていることが多い。
 さてアジサイと言えば、江戸末期に来日したシーボルトが、その愛人・お滝さんを偲んで日本で見つけたアジサイに“Hydrangea otakusa”と名付けたのは広く知られている。しかし当時のシーボルトの著書には、お滝さんの名前は一切出てこず、これがお滝さんに因んで命名されたことを突き止めたのは牧野博士である。その後博士は、自身が発見した新種の笹に愛妻・寿衛(すえ)の名を冠して“スエコザサ(寿衛子笹)”とした。これはシーボルトに倣ったものだろう。
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