いつまでもぼちぼち

食べ物とか読書録です
アフィリエイト広告が有ります
「ORKの口伝」はフィクションです
実在する全てと無関係です

読書録「0能者ミナト7」ほか

2025-02-02 | Weblog
読書録「0能者ミナト7」5

著者 葉山透
出版 メディアワークス文庫

p68より引用
“他の数字と比べて遭遇率ががくっと落ちる。
生態が脅かされない。生存競争が起こらない。
だから生き残った。素数の性質が生んだ偶然
の産物。それが素数ゼミなんだ」”

目次より抜粋引用
“第一話 『七』
 第二話 『化』
 閑話 『占』”

 霊力や法力を持っていないにも関わらず、
怪異と相対する青年を主人公とした、短編連
作小説。
 就職難の中、趣味を活かせる職場で不満を
持ちながらも取材をこなす女性カメラマン。
先輩と共に比較的危険と言われる怪異を追っ
ている所…。

 上記の引用は、素数ゼミについての主人公・
ミナトの台詞。
日本だと、セミは毎年同じくらいの時期に同
じ種類のセミが見られるので、あまり馴染み
がない素数ゼミ。一時に大量に湧いて出るの
で、結構厄介なものだそうですね。生物の生
存に、数学が深く関わっているというのは不
思議なものです。
 二話目から感じる、切なさと悲しさと優し
さは、昔話から感じる思いと同じものである
ように思われます。人の心を動かす物語の作
りは、今も昔もあまり変わりないものなのか
もしれません。

ーーーーー

読書録「0能者ミナト8」5

著者 葉山透
出版 メディアワークス文庫

p171より引用
“「人間相手でも怪異相手でも命を奪うとい
う恐れをなくしたらおしまいだ。そこまで心
が鈍化したら、自分の命にも鈍くなる。そう
なればいずれ死ぬ」”

目次より抜粋引用
“第一話 『劣』
 第二話 『交』
 第三話 『裏』
 閑話 『減』”

 霊力や法力を持っていないにも関わらず、
怪異と相対する青年を主人公とした、短編連
作小説。
 人呑みの館と呼ばれる洋館に向かった人達
は、その名が表す通りほとんど帰ることが無
い。そのような場所であるにも関わらず、十
名ほどの人間がやってきて…。

 上記の引用は、怪異に飲まれた相手を殺す
事に対しての、主人公・ミナトの台詞。
人格破綻しているように描かれがちな主人公
ですが、たまにまともな事を言うものです。
6巻を読んだ後だと、悪人ではなく、悪役をし
ているということが分かるのですが。
 長編仕立ての今巻、最後まですっかりと騙
されてしまったという思いを、抱かざるを得
ませんでした。

ーーーーー



この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 読書録「0能者ミナト5」ほか | トップ | 読書録「アリエナクナイ科学... »

Weblog」カテゴリの最新記事