札幌・北海道のレトロ建物大好きおぢさん日記

札幌(北海道)のレトロでモダンな建物を見たり撮影するのを趣味としています。

帯広市の建築探訪①

2024-04-08 15:59:15 | 帯広市

 

帯広市には「道東の建築探訪」(2007年発行、北海道新聞社)において
14軒の掲載がある

今回は1泊旅行の中での見学で、市内中心部から外れていたり
移動ルートからも外れている建物は次回にした。

 

撮影日はすべて2024年3月

 

「田守家住宅」 道東の建築探訪 NO97

 

 

所在地:帯広市西19条
建設年:明治38(1905)年 
指定等:なし

未訪問

 

 

「宮本商産事務所」 道東の建築探訪 NO98

 

所在地:帯広市西2条南5丁目-3
建設年:大正8(1919)年 
指定等:登録有形文化財

 

大正8年に建てられたこの建物は宮本商産の事務所・店舗である

現在は、さかい珈琲 帯広店として再活用されており
客として入店し内部を見ることも出来る。

事務所は隣のビルになるが、このビルも年季が入っている
また裏手には倉庫があり、この倉庫も歴史がありそう

木骨のレンガ造りで、上部に「MIYAMOTO」とあるのは
竣工時からあるそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「六花亭貸しホールKYU」 道東の建築探訪 NO99

 

所在地:帯広市大通南5丁目-17
建設年:大正元年(1912)年 
指定等:帯広市指定文化財

 

旧名称は「三井金物店」の店舗であった
かつては背後に大邸宅があったが平成9年に解体されている。

正面は櫛形三連アーチの開口部 ただ壁が入ってしまったのは残念なようだ
レンガ造りなので珍しいので地元住民も商業利用を期待していた。

現在は「六花亭」が「サロン Kyu」から「シアター亭」に再活用しミニ映画館として
毎月1本、厳選した映画を上映している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「野尻写真館」 道東の建築探訪 NO100

 

所在地:帯広市大通南6丁目19-2
建設年:昭和初期
指定等:なし

 

野尻写真館は昭和4(1929)年設立の歴史のある現役写真館。

道内でも多くの都市に昔ながらの写真館(建物)が残っていたりするが以前からの建物でしかも現役はもうめずらしいだろう。

建物の詳細は不明だが、正面から見る1階玄関などの装飾と
連続する2階の縦長窓が印象的。

増築した住宅部と思われる部分と、横道側にある倉庫的な建物が
繋がり大きな敷地面積になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「十勝信用組合本店」 道東の建築探訪 NO101

 

所在地:帯広市大通南9丁目
建設年:昭和8年(1933)年 
指定等:なし

 

旧安田銀行帯広支店として竣工されたので納得する外観だ
内部も当時の重厚な銀行建築を思わせる広い吹き抜けになっている。

その後に旧根室銀行帯広支店で使用された後に十勝信用組合本店となった。

出来れば見学、撮影をしたいところだが現役のしかも金融機関であれば通報もありえるのでもちろん入店せず。

十勝信用組合は昭和31年(1956年8月) - 十勝信用組合として設立、平成17年(2005年6月)- 本店建物改修。とあるのでこの時に綺麗にしたのでしょう。

札幌市では昔の銀行建築物は残っていないが、小樽や函館、深川や滝川にも現存しており帯広もその一つになる。

2階建てとはいえ堂々とした重厚な外観は地域のランドマークになっているだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「旧岩野商店」 道東の建築探訪 NO102

 

所在地:帯広市東1条南5丁目17
建設年:大正2(1913)年 
指定等:なし

 

元は旧高橋商店が建てた建物が昭和27年に岩野商店の所有になった
岩野商店は金物や荒物を扱っていたお店。

瓦屋根や横側の倉庫的造りは本州ではあるだろうが北海道では珍しい
そこに「やまに」の屋号もある。

反対側の壁には「なまこ壁」があり、土壁や板壁より耐火性に優れているから使用したようだ
屋号のある側には隣接した建物が無いので片側だけになったのか
もしくは改装したのかは不明。

今後の再活用が望まれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「旧野口医院」 道東の建築探訪 NO103

 

所在地:帯広市東1条南8丁目17-2
建設年:昭和4(1929)年 
指定等:なし

 

旧野口医院は病院と住宅が繋がって建てられたようで
病院の方は洋館、住宅の方は和洋折衷で建てられている。

その病院が2008年に解体されたころはガラスも割れていたり
廃墟のようだったとの記載がある。

それでも2000年代の解体であるため、結構病院部分の写真がネットに載っているのは嬉しいことだ
連続するアーチ型窓など昔の洋風病院のお洒落さが伺える。

住宅のみ健在だが板塀も今は珍しい 今見ると新鮮だ
1階が和風、2階が上げ下げ窓や出窓で洋風になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「櫻湯」 道東の建築探訪 NO104

 

所在地:帯広市東2条南6丁目
建設年:昭和7(1932)年 
指定等:なし

 

旧櫻湯は2階建ての建物で、正面の入口や脱衣所に当たる部分は木造で
後ろに繋がる浴場部分はレンガ造りである。

個性的な建物なので、つい立ち止まり写真を撮りたくなる建物だ
ファサードはすべての窓、入り口がアーチ型に統一されており
最上部の「櫻湯」の文字、装飾、色がなんともいえない素敵さ。

向かって右が男湯だが自分が小さいころに通っていた銭湯は
左側にあったことを思い出す。

銭湯とは利用者たちのコミュニケーションスペースでもあり
昔の人にはノスタルジックな思いに浸れるものかも知れない