豊川町は末広町から続いて函館市の重要な観光地区であるベイエリアを持っている
また市電を超えて内陸部まで敷地があり、市の一番細い箇所の北半分を占めている。
紹介の順番は北海道新聞社発行の「函館の建築探訪」1997年発行のNO順で行きます。
もはや20年以上前の本なので現存していない建物もあり。
ほかに2020年発行の「北海道建築物大図鑑」に記載されたもの、指定や賞をとったもの
他のブログで情報を得たもの、探索中に見つけた気になる建物を追っていきます。
「レトロな建物を訪ねて」様
「関根要太郎研究室@はこだて」様 からも引用させていただいています。
「明治館」 旧函館郵便局 *函館の建築探訪NO28
所在地 豊川町11-17
建築年 明治44(1911)年
指定等 なし
開館時 平日9:30~18:00 土日祝9:00~18:00
定休日 水曜日
定休日 水曜日
函館の郵便局は明治5(1872)年に開設されたのが始まりで
明治44年にこの場所に新たに新築された。
正面は3つのブロックに分かれており、右側は電信課、左側は電話課でともに2階建て。
平屋吹き抜けの中央は郵便課であった。
平屋吹き抜けの中央は郵便課であった。
正面が広く大きなレンガ造りの建物で、街路樹も生い茂っており
中々正面から全景は捉えられない
夜に行ってみたらライトアップされて綺麗だった。
中々正面から全景は捉えられない
夜に行ってみたらライトアップされて綺麗だった。
中は観光客向けの工芸品や雑貨などを販売しており誰でも入ることが出来る。
2022年6月撮影
「BAYはこだて」 旧日本郵船倉庫 *函館の建築探訪NO29
所在地 豊川町11-5
建築年 明治45(1912)年
指定等 歴風文化賞、伝統的建造物
開館時 9:30~19:00 無休
ベイエリアの金森倉庫に続くレンガ造りの2つの倉庫間に運河があり、
七財橋が道を繋いでいる。
七財橋が道を繋いでいる。
橋から見て右が旧日本郵船倉庫の1号館、左が2号館で左の方が明治42年の築で古い。
この地は元々は海で江戸時代に埋め立てされた土地だ。
現在はショッピングモールとしてテナントが入居し、主に観光客相手の商売が盛んのようだ。
ここも自由に入れるが内部で歴史を感じるスペースは無かったと思う(営業スペースでは)
2022年6月撮影
「七財橋」 *函館の建築探訪NO30
所在地 豊川町11
建築年 明治17(1884)年
指定等 なし
開館時 なし
七財橋は木造で建造され、艀が橋をくぐって倉庫へ行き来していた
その後、昭和27(1952)年にコンクリートに変わっている。
その後、昭和27(1952)年にコンクリートに変わっている。
ベイエリアの観光ルートの一つとして橋を渡る観光客は多いが
橋自体も歴史的建造物と認識している人は少ないだろう。
橋自体も歴史的建造物と認識している人は少ないだろう。
2022年6月撮影
「ホテル中央荘」 旧中央荘旅館 *函館の建築探訪NO90
所在地 豊川町2-3
建築年 大正10(1921)年
指定等 歴風文化賞
開館時 なし
大正10年の大火の後に建築された。
鉄筋コンクリート造りで3階建て やはり大火を意識して耐火建物として造られた
規則的な細長い窓が印象的だ。
規則的な細長い窓が印象的だ。
上部の装飾、屋号などはまだまだ綺麗である
「丸に小」は創建時は小野商店という呉服問屋のビルであった。
「丸に小」は創建時は小野商店という呉服問屋のビルであった。
建物自体は旅館やホテルを経て現在は空き家のようだ
やはり使用がない建物には痛みが目立つようになる。
2022年6月撮影
「花かるた」 旧児玉商店 *函館の建築探訪NO93
所在地 豊川町2-12
建築年 昭和9(1934)年
指定等 歴風文化賞
開館時 17:30~23:30
定休日 日曜日
定休日 日曜日
花かるたとは花札のこと
児玉商店は幕末からの歴史を持ち、花札の北海道総代理店だったようだ
1階2階とも格子を多く使った和風の木造2階建て 当初は店舗兼住宅として建築された。
1階2階とも格子を多く使った和風の木造2階建て 当初は店舗兼住宅として建築された。
表の大きな看板は明治初年に京都との花札製造会社より贈られたもの
その後はスナックを経て居酒屋へ「花かるた」の名前で営業している
ほぼ創建時のまま維持されている貴重な建物だ。
2022年6月撮影
「函館信用金庫本店」 旧十二銀行函館支店 *函館の建築探訪NO94
所在地 豊川町15-20
建築年 大正15(1926)年
指定等
開館時
解体
「豊川町会館」 *北海道建築物大図鑑
所在地 豊川町9-14
建築年 昭和13(1938)年
指定等 なし
開館時 なし
この地域は昭和9(1934)年の函館大火により焼失した。
その後の復興とともに再建された建物である。
塔屋に見えるのは火の見やぐらとして設計
塔部分の櫛型のデザインや、丸窓に鉄製格子などアールデコ調である
塔部分の櫛型のデザインや、丸窓に鉄製格子などアールデコ調である
豊川稲荷神社の社務所も兼ねているが、町内会館にも社務所にも似合わない建物ではないか。
2022年6月撮影
「㈱山三伊藤商事」
所在地 豊川町6-9
建築年 不明
指定等 なそ
開館時 なし
市電に面した角地に建つ伊藤商事は
1885年設立 砂糖.麦粉.油脂.などの食品卸売業である。
角地を活用したファサードは2階3階にしつらえた縦長窓がよく目立つ
また丸窓や倉庫と隣接した蔵など奥行にも建物の魅力を醸し出す。
また丸窓や倉庫と隣接した蔵など奥行にも建物の魅力を醸し出す。
この建物も豊川町、市電通りのレトロモダンに一役かっている。
2022年6月撮影
「塩瀬菓子舗」
所在地 豊川町6-8
建築年 不明
指定等 なし
開館時 なし
伊藤商事の西隣にあり密着している
高さや階数も同じで、こちらは菓子舗が入っていた。
高さや階数も同じで、こちらは菓子舗が入っていた。
現役の建物との違いが一目瞭然である
古い外観は味があるが、耐震や老朽化による崩壊の恐れはどうか
古い外観は味があるが、耐震や老朽化による崩壊の恐れはどうか
窓の飾り柱など実にいい味だが、建物が心配だ。
2022年6月撮影
「S氏家住宅」
所在地 豊川町9
建築年 不明
指定等 なし
開館時 なし
古くからの木造2階建て純和風建物だろう
正面側だけで5つの部屋があるように思える
正面側だけで5つの部屋があるように思える
連続した出格子窓が京都の町屋を思わせる
反対側はコの字になっており細い間は中庭のようだ
両翼にも棟があるので部屋数はさらに増えそう。
反対側はコの字になっており細い間は中庭のようだ
両翼にも棟があるので部屋数はさらに増えそう。
管理がきちんとされている住宅だ。
2022年6月撮影
「紫ぜん」
所在地 豊川町10-10
建築年 明治末期
指定等 歴風文化賞
開館時 11:30~14:00 17:00~21:00
定休日 水曜日
定休日 水曜日
2022年6月撮影
「鳥山商事」
所在地 豊川町9-22
建築年 不明
指定等 なし
開館時 なし
鳥山商事は海産物を扱う会社である
裏通りにあり、一見上下和洋折衷の住宅に見えるが一階入り口は改装したようにも見える
両階とも出窓があり2階は持ち送りに軒蛇腹、下見板張り
1階はささら子板張りに見える。
1階はささら子板張りに見える。
塗りなおした綺麗な外壁もよいが、この建物のようにいい具合で塗装が剥げているほうが
レトロに感じる。
レトロに感じる。
2022年6月撮影
「豊川会館裏小路の洋風建物」
所在地 豊川町10-20
建築年 不明
指定等 なし
開館時 なし
洋風2階建ての建物で表面には石張りのようだ
2階部分はL字型になっており一部は平屋造りである。
2階部分はL字型になっており一部は平屋造りである。
なんとなく店舗兼住宅として建設されたものと推測する
ただ1階のシャッターは通常なら玄関だろうが、店舗の名残りかも知れない
ただ1階のシャッターは通常なら玄関だろうが、店舗の名残りかも知れない
残念ながら訪問時は人気はなかった。
2022年6月撮影
「㈲海峡社」
所在地 豊川町10-17
建築年 ()年
指定等 なし
開館時 なし
「紫ぜん」から建物の裏側が見えたのでよくみると装飾がされていた。
海峡社は印刷業の会社
正面は普通の住宅に見えたが裏にちょっとした歴史を感じたので撮影をした。
正面は普通の住宅に見えたが裏にちょっとした歴史を感じたので撮影をした。
2022年6月撮影
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