風に吹かれてburabura日記

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映画「嗚呼 満蒙開拓団」です。

2011年08月08日 | 日記

以前から話題になっていたものの、見逃していた映画「嗚呼 満蒙開拓団」 (羽田澄子 演出作品)を見ました。

満蒙開拓団とは、1931年の満州事変以後、日本政府の国策によって、中国大陸の旧満州、内蒙古に入植させられた日本移民のこと。

日本政府は、20年間で100万戸の移住計画をたて、1945年太平洋戦争敗戦までに送り込まれた開拓団員は、約27万人と言われている。

入植地はソ連の国境に近かったため、ソ連の参戦、日本の敗戦により、そのうち8万数千人が引き上げ途中に亡くなっている。

この時、置き去りにされたり、現地の中国人にもらわれた赤ん坊、子供たちが、いわゆる中国残留孤児である。

またこの時、日本人開拓団を守るべき関東軍が、自分たち軍人家族を最優先で避難させ、開拓団を現地に置き去りにしたことで、

被害は拡大した。これもまた、歴史上の悲しい事実である。

この映画は、高齢化した体験者に聞き取り調査を行い、現地(中国・方正県)の慰霊碑などに、取材したドキュメンタリーです。

(2008年キネマ旬報 文化映画ベストテン第1位)

こういう映画を見ると、改めて「昭和の近・現代史」をきちんと学ぶ必要があると、感じます。

今朝(8/8日)の朝日新聞、6面に「親日の街に矛先 中国・方正県 慰霊碑撤去」の記事が掲載されています。

他に、中国からの、悲惨な逃避行を描いたものとして、藤原てい作「流れる星は生きている」があります。

藤原ていさんは、作家・新田次郎の奥様、夫は戦地に取られ、子供たちを、満州から連れて帰った、すさまじい逃避行の体験談です。