11年前の雨の日、仕事で行った調布の現場。
その横に野川が流れていて、遊歩道脇にゴミ集積場がありました。
そばに数本の木の小さな林がありました。
何かが土の上で動いているのに気がつき、見ると手のひらに乗る大きさの小さな猫の赤ちゃんでした。
その2週間くらい前、子供も大きくなったから、トラネコの赤ちゃんでもいたら飼ってみたいな、と思ったイメージそのままのトラネコの赤ちゃんが雨にぬれた土の上をモソモソと這っていたのでした。
仕事を続けながらも気になり、どうしようか考えたすえ連れて帰ることにして、近くの店で段ボール箱をもらって牛乳も1本買いました。
そっと持つとまだヘソノオのあたりに血がついていて、目も見えない、まったく生まれて直ぐのあかちゃんでした。
大丈夫かなと思いましたが、連れて帰ってすぐ「猫の飼い方」と言う本と猫用のミルク、哺乳瓶を買ってきました。
数時間ごとにミルクを与え、夜は使い捨てカイロを布の下に置き温めました。
トラネコの赤ちゃんは頑張り、2週間位して目も開きました。
息子に名前をつけて良いよ、と歳時記を渡し、息子は9月生まれなので秋の季語から 「 紫苑 (しおん) 」 を選びました。
今月 紫苑 は11歳の誕生日を迎えて元気に家中を飛び回っています。
・・・・・・・・・ その、紫苑 が咲き始めていました。