日大豊山水泳部の活動を支えているのは、これまで諸先輩方が築いてこられた「歴史と伝統」です。
現在は竹村が監督として複数名のスタッフにより運営していますが、その活動方針に私個人の考え方というのはほとんどありません。
私は日大豊山の歴史と伝統を継続しようとしているだけであって、何か新しいことを取り入れているわけではありません。
水泳部の歴史と伝統はしっかりとした土台となっていますので、それを理解すれば安心して仕事ができるわけです。
その歴史と伝統とは、水泳部HPに掲載されている「55の教え」です。
http://www.buzan.hs.nihon-u.ac.jp/seitokai/club_org/swim/introduction/tradition.html
「55の教え」は私が井上敦雄先生や上野広治先生から教わってきたことです(写真左から2人目が井上先生)。
それは水泳に関する強化の方法だけではなく、教育方針や道徳、チーム作りなど人間力の向上や組織の運営方法に関する教えです。
井上先生や上野先生もその時代や恩師、経験から学ばれたものだと思われます。
人間や組織にとって大切なことは普遍的なものであって、いつの時代でもどこの国でも変わらないものです。
例えば、挨拶の大切さは紀元前の孔子から現在にまで伝えられていますし、そもそも挨拶の言葉のない国はありません。
それは挨拶をすることの大切さは人間にとって普遍的であることを示しています。
歴史と伝統は長い時間をかけてつくられてきたもので、先人の知恵の宝庫といえるものです。
今生きている私たちにとって大切なことは、それを理解し実行することであると考えています。
1人の人が考えることはたいしたことではありませんが、先人の知恵の積み重ねは間違いのないものです。
(その理由は、「あの言葉この言葉1~10」のシリーズを参考にしてください)
私はそれを理解し、毎年のように同じことを生徒に伝えているわけです。
今年の水泳部の生徒は大きな成果を上げてくれましたが、それは水泳部に伝わる「55の教え」の力によるものです。
この教えを伝えていくために「学校水泳」を特色とする水泳部の存在があり、生徒の成長にとって大きな影響を与えているものと思います。
私はこれまでと同様、これからも「55の教え」に従って水泳部の活動を続けていきます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
竹村知洋