今回は日本選手権の前後に様々なメディアから吉田啓祐君に関して質問を受けました。
その中で多かった質問は、吉田君の特徴に加え、活動方針や練習メニューに関するものでした。
日大豊山の活動方針は、「55の教え」にすべてまとめられています。
http://www.buzan.hs.nihon-u.ac.jp/seitokai/club_org/swim/introduction/tradition.html
長年の伝統によって磨かれてきた教育方針であり、吉田もそれに則って指導を受けてきたわけです。
練習メニューもその教えから生まれたものですが、具体的には著書『身になる練習法 日大豊山式4泳法強化法』に記されています。
吉田君が実際に行っていたメニューは、ロンググループに記されています。
著書は竹村となっていますが、私は前監督である井上敦雄先生や上野広治先生から教わってきたことをまとめただけです。
つまり、100年以上に及ぶ日大豊山水泳部の歴史や伝統が吉田君の成長に貢献したということです。
今回はたまたま吉田君がとりあげられていますが、今までの日大豊山水泳部OBや現役の選手は皆、この教育方針に従っています。
「55の教え」はこれからも競泳選手だけではなく、将来、社会の発展に貢献する人材を育成し続けていくことでしょう。
伝統は先人のさまざまな試行錯誤から生まれてきたものであり、それを次代に引き継ぐことによってより強固なものとなります。
大切なことは今までも、これからやってくる「令和」の時代でも変わりません。
万葉集の時代に生まれた「令月」と「風和らぐ」という言葉を21世紀の私たちが「令和」として引き継いでいくことと同様です。
これからも日大豊山水泳部は大切な教えを受け継いでいきます。
竹村知洋