日大豊山水泳部 活動日誌

インターハイでの総合優勝を目指して、日々練習に励んでいます。

「2020中学生・高校生水泳競技大会」~新たなスタートへ向かって~ ③

2020-08-17 20:32:18 | ニュース

8月に入ってから予定していた屋外の長水路が使用できなくなり、次に会場として考えられる選択肢は日大豊山高校しかありませんでした。

しかしもともと屋外での大会を想定していたため、屋内での感染予防対策は検討していませんでした。

そこで考えられる限り、最大限の感染予防の対策を検討し始めました。

広い長水路の屋外プールから手狭な短水路屋内のプールに変更したわけですから、大会運営についてすべてを一から練り直す必要がありました。

考えなければならないことはたくさんありましたが、長い時間をかけるゆとりもありません。

すべての参加者に会場の変更を伝える作業もあります。

屋外から屋内に変更されたことで棄権を申し出る参加者もおりました。

もともと無観客にしており、参加者には2週間分の健康管理表と保護者の同意書を提出することは伝えてありましたが、一番問題となったのは更衣と控え場所、応援の問題です。

更衣室は窓がなく手狭なため、使用することはできません。

プールのある11階には控え場所になるような教室もありません。

そこで控え場所を8階から10階に分散し、一人一人に充分な距離を置くこととし、更衣も控え場所で行うこととしました。

更衣室の使用は内履きを入れる下駄箱のみとし、着替えはプールサイドに置き場を作りました。

大会中の応援についても悩みましたが、泳いでいるとき以外はマスクを着用することとしました。

声を出しての応援はせず、メガホンは口の部分をガムテープでふさぎました。

コース紹介の時もメガホンをたたく音だけです。

もちろん、握手などボディタッチも禁止です。

運営側のスタッフも十分な対応ができる範囲で、最低限の人数にしなければなりません。

他にも入場時間や入場場所も分散し、学校の入り口はもちろん、すべての控え場所の入り口にも消毒薬を置きました。

召集所やレース前に座るイスも1レースごとに毎回、消毒する係も作りました。

運営スタッフの役割分担を明確にし、各学校の顧問・コーチに協力してもらいました。

運営スタッフはすべてマスクの上、山本光学株式会社から提供されたフェイスシールドを着用しました。

賞品も手渡しをせず、机の上において各自で受け取るようにしました。

選手には常に密にならないようにスタッフが声をかけ続けていましたので、煙たがられていたかもしれません。

私たちの感染予防対策を学校に上申したところ、執行部の先生方に受け入れて頂き無事、大会を学校で開催することを了承して頂きました。

このような状況の中で学校での開催をお認め頂いた学校側に改めて深く感謝申し上げます。

そのような中、あっという間に大会の開催日が近づいてまいりました。

竹村知洋

 

 

 

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「2020中学生・高校生水泳競技大会」~新たなスタートへ向かって~ ②

2020-08-17 16:18:08 | ニュース

大会実施の構想についてお伝えします。

日大豊山が主催する大会について考え始めたのは4月中旬頃です。

その時は緊急事態宣言が発令され、全国的にコロナウィルスの感染者が増加していた頃でした。

その頃から全国中学校大会やインターハイの開催が厳しいかもしれないと思い始めたからです。

もし夏季の全国大会が失われたら、中学3年生や高校3年生は今後一体どうすればよいのか。

日大豊山は中高一貫校ですから、中学3年生は高校進学後も活動を継続することはできますが、高校3年生は大学進学を控えており、目標としていた大会が失われればそのまま引退という形になってしまいます。

4月上旬から週6日間ZOOMを使って筋力トレーニングを行っていましたので、オンライン上では毎日のように顔を合わせていました。

夏季の全国大会の中止が発表されたら、すぐにその後の対応を知らせる必要があると感じていました。

そこで水泳部スタッフに自分の構想を伝え(もちろんオンライン会議で)、中止が発表された翌日には全員に伝えることを決めました。

その後悪い予想があたってしまい、4月下旬には全国中学校・インターハイの中止が発表されました。

インターハイの中止が発表されたその日、主将である瀬良紘太君から沈んだ声で電話がありました。

「これから、どうしたらいいですか。」

その時には詳しいことは説明せず、翌朝のオンライン陸トレのミーティングで全員に自分の考えを伝えると言いました。

そして翌朝、全員に対して夏には日大豊山主催の大会を実施することを伝え、高校3年生に対してはそれまでは選手として続けてほしいとお願いしました。

各コーチからもそれぞれ話をしてもらい、特に野本コーチは東日本大震災のあった2011年に高校3年生として在学していましたので、その時の話をしてくれたことを覚えています。

部員に日大豊山主催の大会を実施することを発表しましたが、その頃は構想だけで具体的な計画まではなかったのですが、全国の多くの水泳関係者の方々が賛同してくれました。

今から考えると学校の許可を得ないまま、私の構想だけで発表してしまったというのは先走りだったと反省しております。

学校やクラブ活動再開の先行きが見えないまま時間だけが過ぎていき、正式に学校でのクラブ活動が再開したのは7月でした。

オンラインで筋力トレーニングは行っていましたが、最初は水につかるだけというような練習からスタートしました。

部員は皆と再会してプールに入れるというだけでうれしそうでしたが、3月まで1回2時間~2時間半の練習を行っていた選手が、わずか15分~20分程度で息が上がっている様子でした。

約3か月間、きちんとしたトレーニングを行っていないという影響は予想以上に体力の低下をもたらしたようです。

練習再開後の要望も部員に聞いていましたので、なるべく要望を取り入れて皆でリレーをしたり、泳ぎづくりを行うことで徐々に体力と泳ぎを取り戻していきました。

その後、じっくりと時間をかけながら徐々に強化し、同時に8月に行う予定の大会について具体的な検討を始めました。

大会とする会場は感染リスクを避けるために屋外の長水路で、さらに更衣の問題から参加者は男子のみとしました。

大会名は日大豊山主催ということは表に出さず、大会に賛同した中学生と高校生の競泳選手の大会であることとし、副題は「新たなスタートへ向かって」としました。

これは3月から一度も大会がなかった東京都の選手がこの大会を機にスタートをしてもらいたいという願いが込められたものです。

高校3年生は大学進学という次のスタートへ、高校1・2年生は9月以降の大会へ向けてのスタートとなります。

大会準備とともに日々のクラブ活動の中でも感染予防の対策を考え、校内で感染者が出て休校となるような万が一のときの対応なども検討しておりました。

いつクラブ活動の制限や中止という状況になってもおかしくない日々でしたから、連日水泳部スタッフはコロナウィルスの問題に取り組んでいたと言えます。

7月下旬頃には大会の概要が決まってきたので、4月に賛同を頂いた参加者に連絡を取り始めました。

私が大会の構想をした4月頃は、夏にはコロナウィルスの問題が収束しているという前提のもとに考えていたのですが、実際には7月に入ってもまったく収まる様子も見えないというのが現実でした。

そのため、4月に賛同して下さった学校や選手もほとんどが不参加という厳しい状況です。

しかし、高校3年生のことを考えると実施しなければ区切りがつきません。

報道関係の方からも何度となく質問されたのが、大会を実施する意味でした。

なかには幼少期から水泳を続けてきた選手もいるので、最後の年を迎える前に前年度の3月で自然と消滅するというのは考えられないことで、私の考えではどういう形であっても大会を実施するということは当然のことでした。

インターハイが失われたからといってそのまま引退ということは、一度も考えに浮かんだことはありません。

参加者がいないという最悪の場合、日大豊山水泳部の生徒だけでもきちんとした記録会を実施することを検討していました。

一方で幸いにも練習は順調にいっており、7月下旬頃にようやく選手の体力が回復してきて、瀬良君から豊山レースの申し出もあり、8月6日に実施致しました。

高校2年生の北川凛生君が立派なプログラムを作ってきてくれました。

皆、久々のレースで盛り上がり、とても活気づいていたことが印象的でした。

しかし8月に入った頃、予定していた大会会場が使えないという事態に直面したのです。

竹村知洋

 

 

 

 

 

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「2020中学生・高校生水泳競技大会」 ~新たなスタートへ向かって~ ①

2020-08-17 16:14:42 | ニュース

8月16日(日)、日本大学豊山高校を会場として「2020 中学生・高校生水泳競技大会 ~新たなスタートへ向かって~」を開催致しました。

本来は屋外の長水路を予定しておりましたが、諸事情により急遽学校で実施することになりました。

4月の緊急事態宣言、その後の全国中学校大会・インターハイの中止を受けて、私たちはこの大会のために練習をし、準備を重ねてまいりました。

特に高校3年生はこの記録会を目標に夏まで選手としてクラブ活動を続けてくれていましたので、何としても実現をしたいと考えていました。

記録会を開催するまでに多くの困難がありましたが、今はそれを乗り越えて開催できたことに安堵しています。

これから大会を開催するまでの道のりと大会の様子をお伝えしていきます。

この大会は多くの方々のご協力とご理解に基づいて開催できたものです。

まず最初に今回の大会を実施するにあたり、関係者の皆様方に心より感謝を申し上げます。

私たちの感染予防対策にご理解下さり、学校での開催をお認め頂いた学校関係者の方々に深く感謝申し上げます。

山本光学株式会社様からは多くの協賛品を提供していただきました。

協賛品は、参加賞として「ゴーグルケース」、各種目第3位までの入賞者に「ゴーグル」、スタッフの感染予防のための「フェイスシールド」です。

特にゴーグルは距離や種目ごとに仕様が異なるもので、賞品を勝ち取った選手たちはとても喜んでおりました。

「フェイスシールド」はとても付け心地がよく、一日中使用していても快適でした。

また日頃より現役の部員を支え、応援して頂いている日大豊山水泳部OB会の皆様方、私たちの大会の意義に賛同し、参加して頂いたすべての選手、各学校の顧問・コーチの皆様方に感謝申し上げます。

特に私たちを信頼し、厳しい環境の中で夏までクラブ活動を続けてきてくれた高校3年生には深く感謝しています。

インターハイの中止が決定されてから目標を見失い、今までの努力やこれからの過ごし方を考える日々だったと思います。

この大会を実施することはインターハイ中止の決定が発表された翌朝のオンラインミーティングで伝えていました。

この大会に向けて自粛生活で落ちた体力をとり戻し、大会では多くの選手がベストタイムを更新してくれました。

最後まで一人もやめることなく、高校3年間のクラブ活動をまっとうしたことは大変立派なことであり、誇りです。

今大会の意義は、コロナウィルスに負けず、活力ある人間らしい活動を続けることにあります。

感染のリスクを下げるためには、家に閉じこもっていればよいのかもしれません。

しかしそれはリスクを回避しているだけのことであって、人間らしい活動をしているとはいえません。

人間は動物と違ってただ生きているのではなく、生きることに意味を求めます。

家に閉じこもっているだけの生き方に意味があるとは思えません。

可能な限りのコロナウィルスの感染予防対策をすることを第一として、人生に意味をもたらしてくれる活動を続けることで人間らしさを保つことができると考えています。

次回からは大会実施にまでの道のりと感染予防対策、大会当日の様子をお伝えしていきたいと考えています。

竹村知洋

 

 

 

 

 

 

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豊山レース

2020-08-06 10:54:45 | ニュース

本日は練習の一環としてAチームは豊山レースを行いました。

珍しいのは「スキンレース」です。

3分サイクルでトーナメント方式で最後の勝者を決めます。

チーム分けをし、対抗戦の形で実施しました。

DIVEで記録を測定できるくらい体力が戻ってきたことを嬉しく思います。

なかにはベストタイムを更新した選手もおり、来月の東京都の大会が楽しみになってきました。

リレーはとても盛り上がっていました!

水泳を通して皆に活気が戻ってきたことを感じています。

活動を止めることは簡単ですが、それでは人間がコロナウィルスに敗北をしたことになってしまいます。

感染予防を徹底しながら、これからも活動を継続していきます。

竹村知洋

 

 

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