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コキュートスの記憶

日々の出来事とか戦果(買い物)とか。
主にガンダムを中心にしています。

第219話 星の涙(6)

2025年04月18日 | サンダーボルト
□機動戦士ガンダム サンダーボルト
 第219話 星の涙(6)



ダリル少尉は、カーラ教授に、ソーラ・レイのトリガーから手を離せと。
カーラ教授は、薄笑いを浮かべ、一瞬で終わるから、目を閉じててと。
ダリル少尉は、彼女の所為で、マイトレーヤ作戦が失敗したと詰めます。
その上、ジオン国民の虐殺まで許せば、戦った信念までが汚されると。
カーラ教授は、これを聞き、壊れたような奇声で、大笑いします。
ダリル少尉は、表情を変えず、カーラ教授の近くを威嚇射撃します。
カーラ教授は、表情を改め、あなたの口から信念なんて聞くと滑稽だわ、
カルトに入信して、自分が世界を救えるって、本気で信じてたの?と。
ダリル少尉は、僧正が示した通り、アナハイムは、邪悪だったとし、
穏やかな未来が訪れると信じ、僕は、戦ったんだと意志を語ります。
カーラ教授は、無敵のサイコ・ザクに、もう一度乗りたかっただけ、
他の理由なんて全部後付でしょ?と、冷笑します。そして、さらに続け、
戦場で無双する快楽に魅入られ、自分を売り飛ばし、私まで差し出した。
ニュータイプにも目覚め、これは、聖戦だから何人殺そうが許されると、
僧正から殺戮への方便まで貰い、その都合の良い理屈に飛び付いたんだと。

ダリル少尉は、何も答えず。何も答えられず。ソーラ・レイを制御する
カーラ教授に拳銃を連射し、制止を訴え掛けますが、銃弾は、命中せず。
カーラ教授は、私を撃つ勇気もないの?と、ダリル少尉を挑発します。
あなたは元々、普通の人だもの。人を傷付けるのは出来ない性分…、
勤勉だけど、気弱で無学…。主義主張もない。だから簡単に利用されると。
カーラ教授は、さらに持論を展開。戦争で勝つためには、強力な兵器や
大量の武器が必要で、それを操る従順な兵士も大勢必要になる。
戦争が始まれば、人は人でなくなり、交換可能な武器の部品になると。
あなたも、そして、私も国という怪物に、戦争の道具にされたのよと。
ジオン公国も、僧正の南洋同盟も、私たちを道具として。
あなたの左手を切ったのは私、サイコ・ザクを生み出したのも私よ。
戦争の道具だから命令に従ったが、1日だって後悔しない日はなかったと。
望んで怪物の母になったんじゃない。だから人として、復讐させてよと。
ダリル少尉は、涙を流しながら、やめてくれと、カーラ教授に懇願します。
カーラ教授は、その涙を見て、何の涙?と、怒りの表情を見せます。
公国を支持した愚民の所為で、人類の半数が死に、私のパパも国家の欺瞞に
殺されたとし、ダリル少尉に、誰のために泣くの!?と、問い掛けます。
ダリル少尉は、想いが昂進し、カーラ教授の名を絶叫します。

瞬間、カーラ教授に、ダリル少尉の彼女との想い出が流れ込んで来ます。
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第218話 星の涙(5)

2025年04月11日 | サンダーボルト
□機動戦士ガンダム サンダーボルト
 第218話 星の涙(5)



イオ少尉は、破損したメットをスプレー式の硬化剤で応急修理します。
ダリル少尉は、携帯ラジオと義手の左手を失いますが、それ以外は無傷。
イオ少尉は、頭部の傷の所為か、抵抗すること無く、気流に流されます。
ダリル少尉は、流されて行ったイオ少尉を追おうと考えますが、
カーラ教授を思い、拳銃を握り締め、コックピットに向かうことにします。

カーラ教授の指示があり、ビグ・ザムからは、僧兵たちが脱出します。
また、僧兵たちは、真実を知らず、教授を残す非礼を詫びていました。
カーラ教授は、ソーラ・レイの照準をジオン共和国のコロニーに向け、
僧兵たちの脱出を、連邦軍に妨害させないためだと嘯きます。
その最中、コンペイ島の主力艦隊、ソロモン艦隊、ジオンの駐留艦隊が
増援として、ビグ・ザムのいる宙域に迫りつつありました。

気流に翻弄されたイオ少尉は、ビグ・ザムの機外へと流されていました。
そんな彼を救助したのは、ビアンカ少尉が搭乗するアトラスでした。
ビアンカ少尉は、コックピットを開放し、イオ少尉に代わってくれと。
そして、長い戦いに決着を付けようと、イオ少尉を激励します。

カーラ教授は、照準に、ジオン共和国のコロニーを捉え、復讐の刻だと。
そこへ、ダリル少尉が現れ、カーラ教授に対し、拳銃を構えます。
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第217話 星の涙(4)

2025年04月04日 | サンダーボルト
□機動戦士ガンダム サンダーボルト
 第217話 星の涙(4)



イオ少尉の撃った弾丸は、ダリル少尉の左手とラジオを貫通します。
ダリ少尉の弾丸は、イオ少尉のメットの右上部を破損させます。
ソーラ・レイは、量産型ビグ・ザムの横列左端の1機を破壊しつつ、
月面のアナハイム社に迫りますが、射線は、月面を逸れてしまいます。
ウェリントン卿は、この報告を受け、タイタンズ初の防衛戦は、
これにて終了だとし、量産型ビグ・ザムを撤収させる命令を下します。
重役たちは、ソーラ・レイとテロリストは、未だ残っているとしますが、
卿は、敵は最早死に体で、発射角度を再調整する力は残っていないとし、
タイタンズへの脅威は取り除いた。後始末位は、連邦軍にやらせばいいと。
また、これ以上の手の内を、連邦軍や敵対企業に明かす必要は無いとも。

量産型ビグ・ザムが撤収し、僧兵たちは、作戦の失敗を嘆きます。
ホットロッド艦隊は、最悪の結果だけは免れたと胸を撫で下ろします。
アナハイム社が独立国家を宣言したことに対し、南米ジャブロー基地は、
コンペイ島のマクレガー大将に真偽を訊ね、様々な意見が飛び交います。
ジオン共和国のサイラス首相は、我が国への危機はひとまず去ったとし、
ジオン国民は、連邦に感謝するとの通信を、連邦軍に送りますが……。
観測班によると、ソーラ・レイの先程の第2射は、第1射よりもかなり
エネルギー量が少なく、20%程の残量が残っていると推測されます。

カーラ教授は、この闘いを後世に伝えることも大切な使命だとし、
自分はここに残り、僧兵たちが脱出するための策を講じるとします。
カーラ教授は、ソーラ・レイの照準を、ジオン共和国のコロニー群に向け、
歴史を書き換える… 宇宙世紀の歴史を… と爛々とした瞳で独り言ちます。
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第216話 星の涙(3)

2025年03月21日 | サンダーボルト
□機動戦士ガンダム サンダーボルト
 第216話 星の涙(3)



独房を脱出したビアンカ少尉は、イオ少尉の対応に追われる僧兵たちを
横目に躱しながら、繋留されているアトラスの元に向かいます。
ビアンカ少尉は、脱出の際に失った左腕を止血し、アトラスを起動。

ビグ・ザムに侵入したイオ少尉は、守りの堅い区画を目指しますが、
時折、ダリル少尉が交感を介し、イオ少尉の居場所を僧兵たちに伝搬。
イオ少尉も、その交感を感じ取っているようでした。
イオ少尉は、後方からも僧兵が迫り、別の通路を探そうとします。
瞬間、イオ少尉の前方を、量産型ビグ・ザムの砲撃が貫通します。
イオ少尉は、この攻撃は、偶然ではなく、アナハイム社にもNTを使った
兵器があり、ダリル少尉の思念を聴き取ったのではないかと考えます。

量産型ビグ・ザムの砲撃を挟み、向こう側の通路から曲が聞こえます。
イオ少尉は、ダリル少尉が聴いている曲が、思念に乗り、流れていると。
最後のチークタイムだと覚悟を決め、その誘いに乗ります。

その間も量産型ビグ・ザムの砲撃は、ビグ・ザムを破壊して行きます。
左側の核パルス・エンジンに甚大な被害を受け、左側のエンジンを排除。
その影響により、ソーラ・レイの発射角度にも若干のずれが生じ、
また、南洋宗のMS部隊では、量産型ビグ・ザムに取り付くこともできず。
カーラ教授は、MS部隊を退かせ、ソーラ・レイの発射を決断します。

イオ少尉は、通路の奥から聞こえてくる曲を頼りに、歩を進めます。
イオ少尉は、拳銃を構え、待ち構えていたダリル少尉と出会します。
同じ頃、カーラ教授の決意によるソーラ・レイが発射されます。
それが合図のように、ふたりは、言葉もなく、互いに銃を撃ち合います。
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第215話 星の涙(2)

2025年03月15日 | サンダーボルト
□機動戦士ガンダム サンダーボルト
 第215話 星の涙(2)



ダリル少尉は、旧ザクのヒート・ホークを振り翳し、イオ少尉を狙い、
一気に振り下ろしますが、その斬撃は、イオ少尉を捉えることなく。
ダリル少尉の怒りに任せた戦斧は、ビグ・ザムの装甲から抜けなくなり、
外した勢いで、ダリル少尉の旧ザクは、後方に転がってしまいます。
カーラ教授は、この光景を見て、ダリル少尉がまだ守ってくれるの?と。
そして、彼に対し、ホント馬鹿と、愛しさにも落胆にも見える表情を。

旧ザクの制御を取り戻したダリル少尉の様子に、イオ少尉は、嗤います。
サイコ・ザクがなきゃ、テメェなんざ、その程度だ!とか。
戦争ジャンキーがカルトに落ち、脳汁垂れ流しながら踊ってただけとか。
そして、腰の拳銃を引き抜き、ダリル少尉に向け、発砲しますが、
銃弾は、旧ザクの左手に阻まれ、命中することはありませんでした。
ダリル少尉は、イオ少尉の侵入を、交感により、宗徒たちに伝心すると、
ビグ・ザムの装甲にある銃座が、イオ少尉に向けられて行きます。
機銃の掃射は、ビグ・ザムの放熱板の基部に阻まれ、イオ少尉は無事。
イオ少尉は、そのままダリル少尉の旧ザクが出て来た、搬出口に潜入。
行き掛けの駄賃として、僧兵を銃撃し、短機関銃を奪い取ります。
イオ少尉は、僧兵の守りが堅い通路がコックピットに続いているとし、
先を急ぎます。ダリル少尉は、イオ少尉を追い、ビグ・ザム内へ。

宗徒たちは、侵入者の存在を知り、総動員で、イオ少尉を迎撃します。
ビアンカ少尉が捕らえられていた独房も被害を受け、扉が半壊し、
彼女は、空気がある内に脱出しなければと、ドミトリーの手榴弾を、
メットの内側にセットし、手錠を床に繋いでいるフックを破壊します。
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