□機動戦士ガンダム サンダーボルト
第217話 星の涙(4)
第217話 星の涙(4)

イオ少尉の撃った弾丸は、ダリル少尉の左手とラジオを貫通します。
ダリ少尉の弾丸は、イオ少尉のメットの右上部を破損させます。
ソーラ・レイは、量産型ビグ・ザムの横列左端の1機を破壊しつつ、
月面のアナハイム社に迫りますが、射線は、月面を逸れてしまいます。
ウェリントン卿は、この報告を受け、タイタンズ初の防衛戦は、
これにて終了だとし、量産型ビグ・ザムを撤収させる命令を下します。
重役たちは、ソーラ・レイとテロリストは、未だ残っているとしますが、
卿は、敵は最早死に体で、発射角度を再調整する力は残っていないとし、
タイタンズへの脅威は取り除いた。後始末位は、連邦軍にやらせばいいと。
また、これ以上の手の内を、連邦軍や敵対企業に明かす必要は無いとも。
量産型ビグ・ザムが撤収し、僧兵たちは、作戦の失敗を嘆きます。
ホットロッド艦隊は、最悪の結果だけは免れたと胸を撫で下ろします。
アナハイム社が独立国家を宣言したことに対し、南米ジャブロー基地は、
コンペイ島のマクレガー大将に真偽を訊ね、様々な意見が飛び交います。
ジオン共和国のサイラス首相は、我が国への危機はひとまず去ったとし、
ジオン国民は、連邦に感謝するとの通信を、連邦軍に送りますが……。
観測班によると、ソーラ・レイの先程の第2射は、第1射よりもかなり
エネルギー量が少なく、20%程の残量が残っていると推測されます。
カーラ教授は、この闘いを後世に伝えることも大切な使命だとし、
自分はここに残り、僧兵たちが脱出するための策を講じるとします。
カーラ教授は、ソーラ・レイの照準を、ジオン共和国のコロニー群に向け、
歴史を書き換える… 宇宙世紀の歴史を… と爛々とした瞳で独り言ちます。