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外国映画主要作品日本公開史 * 1953年公開 (その2)

2015-02-19 12:56:24 | 外国映画公開史

外国映画主要作品日本公開史 * 1953年公開 (その2)

▼参考資料・キネマ旬報1953年ベストテン
①禁じられた遊び…ルネ・クレマン
②ライムライト…チャールズ・チャップリン
③探偵物語…ウィリアム・ワイラー
④落ちた偶像…キャロル・リード
⑤終着駅…ヴィットリオ・デ・シーカ
⑥静かなる男…ジョン・フォード
⑦シェーン…ジョージ・スティーヴンス
⑦文化果つるところ…キャロル・リード
⑨忘れられた人々…ルイス・ブニュエル
⑩超音ジェット機…デヴィッド・リーン
⑪赤い風車…ジョン・ヒューストン
⑫見知らぬ乗客…アルフレッド・ヒッチコック
⑫愛しのシバよ帰れ…ダニエル・マン
⑫越境者…ピエトロ・ジェルミ
⑮リリー…チャールズ・ウォルターズ
⑯地上より永遠に…フレッド・ジンネマン
⑰罪ある女…ウィリー・フォルスト
⑱花嫁の父…ヴィンセント・ミネリ
⑲七つの大罪…イヴ・アレグレ、クロード・オータン・ララ、ロベルト・ロッセリーニ他
⑳オリヴァツイスト…デヴィッド・リーン


この年、反戦映画の金字塔となるルネ・クレマンの『禁じられた遊び』が公開されて絶賛を浴びました。
ほのぼのとした牧歌的な雰囲気に強烈な冷酷を秘めることでより一層の反戦を訴えた傑作でした。
またチャップリンの『ライムライト』も公開されたのですが、この時チャップリンはレッドパージにより既に
アメリカから追放されていました。
レッドパージとは東西冷戦下の下院非米活動委員会における共産主義者の摘発・追放運動で、ハリウッドも
赤狩りの猛威にさらされました。優秀な映画人がその地位を追われたり有罪判決を受けることになります。
まさに自由の国アメリカで芸術活動が厳しい監視下におかれて不自由な映画制作の時代となりました。
しかし、ハリウッドにおけるレッドパージについては当時はまだその実態の全貌が掌握されておりませんでした。
我々がその真実を知るのはさらに10年近くかかることになります。
そんなレッドパージの時代にエリア・カザンの取った行為は断じて許されるべきものではありません。
私がエリア・カザンを侮蔑するのはそのためで、現在でも彼の作品を全否定しています。
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↑はルネ・クレマン監督の『禁じられた遊び』