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旅の友・ポップス編 (343) 『おいしい水』

2018-02-05 13:49:35 | 旅の友・ポップス編

『おいしい水』 アストラッド・ジルベルト
”Agua De Beber” Astrud Gilberto 【YOUTUBEより】


セルジオ・メンデス&ブラジル'66のアルバムの中の一曲で、アントニオ・カルロス・ジョビンの作曲に
ヴィニシウス・ヂ・モライスがポルトガル語で詞をつけたボサノヴァの名曲です。

ジャズとサンバの融合体といわれるボサノヴァはブラジルにおいて1950年後期にアントニオ・カルロス・ジョビン、
ヴィニシウス・ジ・モラエス、ジョアン・ジルベルトなどによって誕生し、フランス映画『黒いオルフェ』のタイトルバックで
『悲しみよさようなら』が使われボサノヴァの草分けとなりましたが、実質的には1963年のジョー・ハーネルによる
『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』、その後の1965年のスタン・ゲッツとアストラッド・ジルベルによる『イパネマの娘』が
爆発的な人気を得たことによって本格的なボサノヴァ・ブームに突入していきます。
アントニオ・カルロス・ジョビンはその後も『ワン・ノート・サンバ』『ディサフィナード』などの作曲で幅広い支持を受けて
います。

その 『おいしい水』の歌詞なのですが、自分自身を花、愛する人を雨水に喩えて
  あなたは雨、わたしは花
  そんな愛を望みたい
  私の人生は無あなたの愛しだい
  海の雨、砂漠の雨もいいけれど
  私の心の咲く花に降ってほしい
といった内容で、あなたの愛(水)がなければ私の花は枯れてしまう、と女心を訴えています。

『おいしい水』はセルジオ・メンデス&ブラジル'66でもヒットしましたが、私の好みでアストラッド・ジルベルトを
取り上げました。


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