『朝日の当たる家』 ジョーン・バエズ
”The House of The Rising Sun” Joan Baez 【YOUTUBEより】
原曲はアメリカの民謡ともいわれており、英国の古いメロディーに米国のジョージア・ターナーとバート・マーチンが
詞をつけたという説もあり定かではありませんが、一般には作者不詳ということのようです。
この曲がメジャーになったのは1964年のジ・アニマルズのレコードが全米No.1になったことによるものですが、
それ以前にも多くの歌手がレコーディングしており、1960年のジョーン・バエズ盤が絶品とされています。
歌詞の内容は、身を持ち崩しニューオーリンズで『朝日の当たる家』という名の娼婦館に身を落とした女性が半生を
懺悔し、身の上話を語りながら妹に自分のようになるなと言い聞かせていますが、「こんな女になっちまった」という
怨み節のようにも思えます。
またこの曲は様々な歌詞で唄われており、母親の忠告に逆らって賭博師に惚れた挙句に棄てらてその上罪をも犯し
「朝日のあたる家」と呼ばれる監獄に身を落とす女、という内容のものもあるようです。
元々は女性の身の上話なのですが、男性が唄うとかなり内容も違ってくるようで、アニマルズの場合ですと、
girl を boy に置き換え、罪を犯して『少年刑務所』に入れられた少年の歌になっています。
フランスではユーグ・オーフレーが詩をつけて、ずばり”Le pénitencier”(刑務所) というタイトルで、罪を犯したことを
母親に詫びながら刑務所で一生を終えなければならない男の身の上をジョニー・アリディーが唄っています。
『刑務所(の扉)』 ジョニー・アリディー
”Le Pénitencier” Johnny Hallyday 【YOUTUBEより】
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