先日、知り合いが「最近始めた家庭菜園で、初めての収穫したキュウリとトマトや」とおすそ分けでくれた。
心優しい彼の愛情と丹精を込めて育ったキュウリとトマトは、話のタネにもなり私たちの食卓に喜びと満足をもたらした。
トマトを受け取った時、その瑞々しさが手のひらに広がり、まるで太陽のエネルギーをたくさん受け取ったかのような鮮やかな赤色は、生命の活力を与えてくれる。
そして、その夏を感じる爽やかな香りは口の中で広がり、口に運ぶ瞬間はこの上ない幸福感を感じた。
一方キュウリは、形が悪いが初心者の手作り感がかえって温かみが伝わる。
キュウリの皮の表面に触れると、水分がにじみ出てくる感触が心地よく、まるで自然と一体化しているような気分になる。
そのままサラダに加えると、キュウリの独特な風味とシャキシャキした食感が一品を引き立て、食卓に新鮮さと生命力をもたらす。
「キュウリとトマトにはビタミンCが多く含まれていて美肌効果につながり、β-カロテンは目の健康や日焼けやシミを防ぐ働きがある」と、生前の娘はサラダに加えたりスープにして食べていた。
キュウリとトマトの味わいに、娘と共に過ごした日々の香りが漂う家族の食卓の光景は、昨日のことのように鮮明に思い浮かんだ。
※慕嬢詩(ボジョウシ)=亡くした娘を慕う気持を綴った詩・文。私の創作語。
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