肉はうまい

　お客さんが焼肉を食べてきた。そこから話が広がり何の肉が美味しいかダジャレで応酬しあった。
　
　私 「この間、馬肉食うたけどウマだけに、うまかったわ」
　客A「牛もうまいで。ウシシて言うやろ」
　客B「肉は豚やで、トンカツ(勝つ)て言うやん」
　客C「やっぱり、真打ちは鳥肉やで。トリや！」
　私 「みんな冴えてるやん。ニクイねえ」

　一句：食わずとも　元気が出てくる　肉談話

ところてん

　心太(ところてん)の話が出た。四国から来た人が大阪で黒蜜をかけて食べるのを見て驚いたそうだ。そこで居合わせたお客さんに食べ方を聞いた。

　私　「ところでん、ところてん、どうして食べる？」
　客A「四国はダシ汁かけて、おかずとして食べる」
　客B「大阪は黒蜜や。おやつやで…」
　客C「三重は三杯酢。関東の人は二杯酢やて言うてたわ」
　客D「名古屋は赤味噌…」
　私　「ホンマかいな、それやったら、イタリヤやったらケチャップやな」
　客D「フランスやったらデミグラスソース」
　私　「インドやったらカレー?」
　ママ「あんたらエエ加減にしいや、ところてんは外国には無いで」

　一句：ところてん　ところん(所)、変われば　しる(汁)変わる

お化け屋敷

　娘が小さい時に遊園地のお化け屋敷に行った。
　父親は怖がる娘の手をとって「大丈夫、作りモンやから怖ない」と言い聞かせて中に入った。
　恐る恐る真っ暗な闇の奥へ進む父娘、かたく握った娘の小さな手の平からは冷汗が滲み出るのが伝わってくる。

　ガタン！物陰から真っ白なお化けが急に出てきた。

　「キャーッ！」

　思わず大声を上げて抱きついた。
　父親が…

　「お父さん、しっかりしてや！これ、おばけのQ太郎やん」
　娘に逆にたしなめられた。
　
　「あんた、大丈夫か？」
　亭主の叫び声に驚いて、妻が声をかけてきた。
　なんや、夢か…、と目を開いた。

　「ギャーッ！」

　す、すっぴんの嫁はんの顔が目の前に。
　「あんた、私の顔を見てそれは無いやろ」
　「いや、おばけ屋敷の夢を見てたから…」
　「ここはおばけ屋敷と違うで」　

　一句：厚化粧　おばけ屋敷は　わが家なり
※一部経験を題材にしたフィクションです

コパン

　付き出しのミニ・フランスパンを小さくカットしてクッキー状にしたコパンが、昨日のオバ様方に喜ばれた。

　客A「これ美味しいわ」
　客B「ホンマやね、なんて言うの？」
　ママ「コパン、美味しいやろ。私が選んでん」
　私　「俺が食べたらコパンハーゲ,ン」
　客A「マスターはハゲてるもんね」
　客B「それはそうと、いくらしたん？」
　ママ「100円ぐらいやったわ」
　私　「コパンはコパン(小判)で払いや」
　ママ「ヘタなダジャレ言うて。アンタはもうコゥバン(降板)や！」

　一句：コパン食べ　酒飲み弾む　オジンオバン

父と娘

　「これ娘やねん」と30代の男性客がケータイの写真を嬉しそうに見せてくれた。
　「5歳やけどお風呂で背中流してくれるねん」の話から、「娘さんと何歳まで一緒にお風呂に入る？」の話になった。

　男性客「小学校高学年やなあ」
　女性客「私の知ってるお父さんは、30歳の娘と未だに一緒に風呂に入ってるで」
　私　　「俺は60歳になるけど未だに息子と一緒に…」
　女性客「マスターって、イヤやわ。それって…」
　男性客「俳優の津川雅彦は34歳の娘と一緒にお風呂に入ってるんやて」
　私　　「嫁さん(朝丘雪路)は嫌やろなあ」
　男性客「嫁さんも大人になっても自分の父親と入ってたで」
　私　　「ええなあ、一緒に風呂に入ってくれる娘の父親になりたいわ。長生きできるで」
　男性客「なんで？」
　私　　「フロ(不老)長寿」

　一句：ほんわかな　湯気に包まれ　父娘(チチコ)風呂

ガソリン代値下がり

　石油情報センターが発表したガソリンの小売価格調査で、レギュラーガソリンの全国平均価格は前週の8月25日比で5.5円安の1リットル、176.2円値下がりした。

　お客「ガソリン代が下がったな」
　私　「そうそう、170円台になったな」
　お客「和泉市で160円台のとこもあるで」
　私　「ええ、ホント？安いなあ。今度、ガソリンを入れに行こ！」
　お客「あのな、15kmもあるで。そこまでのガソリン代の方が高(タコ)つくわ」

　一句：ガソリン代　小幅値下げも　敏感に

WBCの監督人選

　来年3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック) の監督人選に名前が挙がっていた星野監督が白紙になった。やはり北京五輪惨敗が響いたようだがその話題が出た。

　お客「星野ジャパン、アカンかったな」
　私　「年寄りを使(ツコ)たらアカンわ。エアラーばっかりやん」
　お客「年寄りて誰？」
　私　「ジィジィ(爺爺)佐藤」
　お客「それはジージー(GG)佐藤や。でも、あれはNG佐藤やな」
　私　「打線も打てんかったな」
　お客「4番の新井、故障してたからな」
　私　「データをあらい(洗い)直さなアカンなかったな」

　一句：五輪野球　人選ミスの　恨み節

ニセモノ大国・中国

　仕事で度々中国へ行くお客さんが、商標権や著作権の認識が薄い国だと嘆いていた。

　お客「中国は偽物が多い」
　私　「そうそう、テレビで見たけど日本製品の偽物だらけやな」
　お客「HONDAのHOをNAに代えてNANDAのバイクを売っている」
　私　「NANDA？なんだい、それは。解決するには難題やな」
　お客「HONTOいうのもあったで」　
　私　「ウソやのにホント？堂々と嘘をつくとこが中国らしいわ」

　一句：偽りも　百篇言えば、本当に

福田首相辞任

　福田首相が辞任した。突然の出来事にみんな驚いていた。

　客A「安倍さんも福田さんも、日本の首相は簡単に辞めるなあ」
　私「パッと辞めて、パートやな」
　客A「いや、はけん(覇権)を握れなかったので派遣社員や」
　客B「次は麻生さんになるみたいやな」
　私「麻生さんの家業はセメント屋やから、地固めする」
　客A「でも、そのセメントは気泡ができるで」
　私「それでは、きほう(希望)が持てんなあ」
　客B「マスターが総理になって悪い政治家を掃除してや」
　私「そうじ大臣か。でも俺、持病持ってるから、すぐに辞めるかも？」
　客B「何で？」
　私「痔を持ってるだけに、じにん(辞任)する」
　
　一句：無力首相　突然の辞任　当然か

太極拳検定合格！

　日曜日は睡眠時間2時間そこそこの強行軍で、大阪市立中央体育館で太極拳の5級、4級、3級の検定を受けた。
　広い会場には170人位の受験者がいた。実技研修の後、左の足の裏が攣(ツ)ってきた。次第にふくらはぎ、前脚の筋と痛い所が広がってきた。
　朝6時まで立ち仕事をしたから？無理して来たから？それとも電車に乗り遅れまいと走ったから？あれこれ原因を考えながら足を揉んだ。
　緊張と不安の中で5級を受けたらミスをした。「あ、どないしよ」3人の審査員が目を合わせて何やら耳打ちをしている。私は不合格だと思った。
　一旦は後を受けずに帰ろうと思ったが、今後の為の経験に自分の持っているものを全てを出し切ろうと4級、3級を受けた。
　そしてダメだと思ったので結果発表を聞かずに着替えていたら係員が私を探しに来た。
　審査委員長は「5級はダメだったけど、4級、3級を頑張ったので合格にしました」と言った。「オマケですね」と私は漏らした。
　帰宅後、妻には5級と4級だけしか言ってなかったので3級まで合格したと言えば驚くと思ったら「全員合格するのんと違うの」とそっけない返事。
　私は「俺が頑張ったからやで」と反論、「マケてもろた」とは言い出せなかった。
　
　一句：緊張で　頭が真っ白　ミスさそう